ICOCA(イコカ)とは、JR西日本が発行するICカード乗車券、および電子マネーである。
その他、JR四国、京阪電気鉄道、近畿日本鉄道、あいの風とやま鉄道、南海電気鉄道、泉北高速鉄道、大阪メトロ、京都市交通局、大阪高速鉄道、阪急電鉄・阪神電気鉄道・北大阪急行電鉄・能勢電鉄・神戸市交通局、山陽電気鉄道、神戸電鉄、北神急行、神戸新交通、四日市あすなろう鉄道、山陽バス、近江鉄道バス、湖国バスなどが取扱事業者となっている。
概要
「IC Operating CArd」と関西弁の「行こか」(行こうかの意味)をかけあわせたのが由来。
関西圏のほかに、中国地方、北陸地方、香川でも使える。長らくエリアをまたぐ事は不可能だったが、2018年9月15日よりエリアが一体化されたことにより可能となった(※例:大阪駅から敦賀駅、姫路駅から高松駅)。ただし、一部の例外(大阪近郊区間内相互発着、大阪近郊区間内と一部特急(サンダーバード・しらさぎ・くろしお・こうのとり・きのさき・はしだて・まいづる・はまかぜ)停車駅間相互発着、及び特急やくも停車駅相互間発着)を除き「最短距離における営業キロが200km以内」という条件が新設されているため注意が必要である(また、北陸本線転換の第三セクター鉄道を含む場合は利用条件がややこしいため後述)。そのような場合は、磁気乗車券を買うしかない。括弧内の例外の例は、
- 米原駅→相生駅:営業キロ219.8kmと200kmを超えるが、大阪近郊区間内完結なのでOK
- 相生駅→敦賀駅:営業キロ245.5kmと200kmを超えるが、大阪近郊区間とサンダーバード停車駅間相互間なのでOK
- 岡山駅→宍道駅:営業キロ205.0kmと200kmを超えるが、両駅とも特急やくも停車駅なのでOK
ということである。
JR西日本が単独でICOCAを発行していた頃は他社との連絡定期をICOCAで作ることは出来なかったが、2016年3月現在はJR西日本と私鉄だけでなく、私鉄間同士でのICOCA連絡定期券を発売している。また、2017年3月より、阪急・阪神・能勢・北大阪急行を除く関西私鉄ではプリペイド式磁気カードであるスルッとKANSAIカードに代わるICカードとして各社局が独自で販売するようになった。
JR各社のSuica、TOICA、SUGOCA、Kitaca、関西私鉄のPiTaPa、関東私鉄のPASMO、名古屋私鉄のmanaca、九州私鉄のnimoca、福岡市交通局のはやかけんエリアも相互に利用可能である(PASMO、manacaエリアは一部例外あり)。ただし、PiTaPaは電子マネーで相互利用不可なので注意。
この他、札幌市交通局のSAPICA、広島電鉄等のPASPY、JR東日本BRT区間専用のodeca、仙台市交通局のicscaエリアで片利用が可能になった。
マスコットキャラクターはカモノハシのイコちゃん(旧名: イコカモノハシ。イコカをもってのればはやくてしあわせ)。Suicaでいうところのペンギンに相当するが、かわいらしい見た目に反しておっさんみたいな声でベタベタの関西弁を話す。東京に進出した際は東京タワー並みに巨大化して東京都民を恐怖のどん底に陥れた。
また、利用可能エリアは後述の通りだが、コンビニに関してはICOCA未導入の地域であっても利用可能。
そんなキャラクターと仲間由紀恵が5年以上にもわたってCMや広告で競演しているというカオスさがまたよい。
2023年3月22日より「モバイルICOCA」をAndroid向けにリリース。モバイルSuicaから遅れる事10年、ようやくICOCAもスマホによるタッチ乗車が可能となった。iPhoneやApple Watch向けも2023年6月27日にサービスを開始となった。
ICOCAのモバイルサービスがここまで時間がかかった理由・・一番の理由は関西では金券ショップや自動販売機等で売られてた「割安な回数券」が根強い人気で、また関東でIC乗車券を利用すると1円単位で割引が受けられるのに対し、ICOCAはICでも切符でも割引率が一緒の為「じゃあ切符でもええやん」という関西ならではのシビアな金銭感覚がIC乗車券の普及に時間がかかった事。その為JR西日本ではIC乗車券の普及を促すために回数券を廃止し、利用回数に応じてICOCAに利用回数に応じたポイントを付与・還元するサービスを開始しようやく普及率がモバイルSuicaに並んだ事。コロナ化による移動需要が減る中、JR西日本のポイント(鉄道やショッピング)等を一元化し、乗車利用・定期券購入・e5489での特急券予約・ショッピングでの利用等でポイントを付与する事により、移動先でのポイントサービスを利用してもらいデータを収集する狙いもある。[1]
モバイルICOCAを利用するにあたりAndroid版はクレジットカード(デビットでも可能)の登録が必要である事(登録すれば駅の券売機やコンビニATMで現金でチャージが可能となる)、手持ちのカード型ICOCAをモバイルに引き継げない事、GooglePay非対応なので1円単位のチャージが出来ない事、通学定期券は大学生・専門学校生のみで高校生は発券できない・・とまだまだ課題が残る部分があり、特にチャージに関してはモバイルSuicaの方が断然有利となるが、関西でポイントを貯めるとなればモバイルICOCAの方が有利となる。
iPhoneやApple Watchの場合、「Appleウォレットで始める」か「ICOCAアプリをダウロードするか」で登録方法が変り、ICOCAを新規発行するか手持ちのICOCAを取り込む事が出来る。またAppleウォレットで登録したのち、ICOCAアプリをダウンロードしてもWESTER会員登録していれば登録されたチャージ金額は反映される。
モバイルICOCAは、カード型ICOCA同様各私鉄も乗車回数に応じてポイントが付与されるがJR西日本以外でモバイルICOCAにポイント登録が出来る私鉄は「阪神電鉄」「山陽電鉄」「神戸市営バス・山陽バス共通ポイントサービス」が登録可能である。
利用可能エリア
JR西日本アーバンネットワーク(京阪神地区)
- 大阪環状線(全駅)
- 桜島線(全駅)
- 東海道本線(全駅)
- 北陸本線(全駅)
- 湖西線(全駅)
- 草津線(全駅)
- 山陽本線(全駅※和田岬線含む)
- 赤穂線(全駅)
- 福知山線(全駅)
- 片町線(全駅)
- JR東西線(全駅)
- おおさか東線(全駅)
- 関西本線(全駅)
- 奈良線(全駅)
- 山陰本線(京都駅-胡麻駅、綾部駅・福知山駅・和田山駅・八鹿駅・江原駅・豊岡駅・城崎温泉駅)
- 舞鶴線(西舞鶴駅・東舞鶴駅)
- 阪和線(全駅※羽衣線含む)
- 関西空港線(全駅)
- 和歌山線(全駅)
- 桜井線(全駅)
- 紀勢本線(全駅)
- 姫新線(姫路駅-播磨新宮駅)
- 播但線(姫路駅-寺前駅、生野駅・竹田駅)
- 加古川線(加古川駅-西脇市駅)
TOICAエリアへのエリアまたぎの使用は、定期券区間内完結を除き不可(米原駅接続・亀山駅接続で発売あり)。
JR西日本山陽地区、JR四国
- 山陽本線(全駅)
- 伯備線(倉敷駅-新見駅)
- 吉備線(全駅)
- 宇野線(全駅)
- 本四備讃線(全駅)
- 予讃線(高松駅-多度津駅、詫間駅・観音寺駅)
- 土讃線(善通寺駅・琴平駅)
- 高徳線(栗林公園北口駅・栗林駅・屋島駅)
- 津山線(岡山駅-法界院駅、津山駅)
- 赤穂線(全駅)
- 福塩線(福山駅-神辺駅)
- 呉線(全駅)
- 芸備線(広島駅-狩留家駅)
- 可部線(全駅)
- 山口線(新山口駅・湯田温泉駅・山口駅)
※JR四国区間を含む定期券の発行はない。また、200km制限も有効
※下関駅はJR九州のICカード「SUGOCA」専用の改札機がある為、山口側から乗車した場合はICOCA専用の改札機を、小倉側から来た場合はSUGOCA専用の改札機を通らないといけない。また幡生→下関→小倉とICOCAとSUGOCAのエリアをまたいでの利用は出来ない。
SUGOCAエリアへのエリアまたぎの使用は、定期券区間内完結を除き不可(SUGOCAエリアとのエリアまたぎのICカード定期券を発売)。
JR西日本松江・米子・伯備地区
- 山陰本線(伯耆大山駅-出雲市駅、2025年春以降は倉吉駅-鳥取駅間で利用可能になる予定で、倉吉駅-伯耆大山駅間を通過利用することも可能)
- 伯備線(新見駅・生山駅・根雨駅)※特急「やくも」停車駅のみ利用可能。
- 境線(全駅)
JR西日本北陸地区、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくい
- 七尾線(全線。ただし七尾駅・和倉温泉駅間に関してはのと鉄道普通列車は利用不可)
- 城端線(高岡駅-新高岡駅)
- あいの風とやま鉄道線(越中宮崎駅以西)
- IRいしかわ鉄道線(全線)
- ハピラインふくい(全線)
あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道オリジナルデザインのICOCAが存在する。
2024年3月16日に敦賀-金沢間がIRいしかわ鉄道、ハピラインふくいに転換するが、継続して使用可能。
- 城端線・七尾線・あいの風とやま鉄道線を含む場合は、大聖寺駅より先、ハピラインふくい線方面への利用は不可
- IRいしかわ鉄道線を含む場合は、敦賀駅より先、北陸本線新疋田駅方面への利用は不可
- ハピラインふくい線発着で北陸本線新疋田駅方面へ利用する場合、利用可能な範囲は以下の通り。また、この際に200kmルールは適用されない
まとめると、利用可否は以下の通りとなる。
城端線 あいの風とやま鉄道線 七尾線 |
IRいしかわ鉄道線 | ハピラインふくい線 | 北陸線等 | |
---|---|---|---|---|
城端線 あいの風とやま鉄道線 七尾線 |
○ | ○ | × | × |
IRいしかわ鉄道線 | ○ | ○ | ○ | × |
ハピラインふくい線 | × | ○ | ○ | ※1 |
北陸線等 | × | × | ※1 | ※2 |
京阪電気鉄道
- 全線で利用可。
- 他社線連絡定期券
- 京阪本線⇔JR(京橋駅接続)の2社連絡
- 京阪⇔近鉄の2社連絡、京阪⇔JR西日本⇔近鉄の3社連絡(SMART ICOCAはJRのみ、KIPS ICOCAは近鉄のみ発売、大津線は除く)
- 京阪⇔(京橋駅接続でJR大阪環状線または淀屋橋駅接続でOsaka Metro御堂筋線経由)⇔阪急・阪神(大阪駅⇔梅田駅接続)、または南海(Osaka Metro御堂筋線経由難波駅・JR大阪環状線経由新今宮駅接続)の3社連絡(大津線を除く京阪で販売、阪急・阪神はPiTaPaで販売し、JR西日本・Osaka Metroは販売しない。)
- 京阪⇔叡山電車(出町柳駅接続、京阪のみで発売し、叡山電鉄は販売しない)
- 2017年4月から大津線(京津線・石山坂本線)でのICOCA定期券発売開始により、皇子山駅・京阪山科駅・京阪膳所駅での接続ができる。また、阪急(祇園四条駅⇔河原町駅接続、京橋駅⇔(JR大阪環状線経由)⇔梅田駅で接続、阪急はPiTaPaで発売、大津線除く)、大阪高速(大阪モノレール、門真市駅接続、大津線除く)、京都市交通局(三条駅⇔三条京阪駅または御陵駅接続)との連絡定期券を発売する。
- 2018年4月からOsaka Metroとの連絡定期券発売。淀屋橋駅(大江橋駅)・北浜駅(なにわ橋駅)・天満橋駅・京橋駅・関目駅(関目成育駅)・渡辺橋(肥後橋駅)接続で利用可(利用路線・駅にそれぞれ条件あり)
- 京阪バスグループ(京阪バス、京阪京都交通、京都京阪バス、江若交通)では2017年4月1日からICOCAで乗車券すればポイントが貯まり、1ポイント1円で乗車できるシステムを導入する。
- 2015年4月15日より3万枚限定できかんしゃトーマスデザインのICOCA(定期券登録可)を販売していた。すでに完売している。
近畿日本鉄道
- 生駒鋼索線(生駒ケーブル)、葛城索道線(葛城山ロープウェイ)を除く全線で利用可。
- 自社ハウスカードで「KIPS ICOCAカード」を発行。乗車すればKIPSポイントが貯まり、近鉄百貨店等KIPSポイント加盟店で利用できる。
- 他社線連絡定期券
- JR西日本・近鉄・京阪の2社または3社相互区間(上記の京阪と同じ)
- 近鉄⇔JR西日本⇔近鉄の通過定期券(近鉄のみで発売し、JRは販売しない)
- 近鉄⇔阪神(大阪難波駅接続)、南海(難波駅・河内長野駅接続)、JR東海(名古屋駅・桑名駅接続)、名鉄(名古屋駅接続)。阪神・南海はPiTaPa、JR東海はTOICA、名鉄はmanacaで販売。
- 2017年4月から京都市交通局(竹田駅接続)との連絡定期券を販売。
- 2018年4月からOsaka Metroとの連絡定期券発売。大阪阿部野橋駅(天王寺駅)・長田駅・大阪難波駅(なんば駅)・近鉄日本橋駅(日本橋駅)・大阪上本町駅(谷町六丁目駅)接続で利用可。(利用路線・駅にそれぞれ条件あり)
- 2021年8月21日から四日市あすなろう鉄道(近鉄四日市駅(あすなろう四日市駅)接続)でもICOCA定期券を取り扱うが、四日市あすなろう鉄道側のシステム都合により連絡定期券とはならないため、近鉄では発売しない。ただし、近鉄のICOCA定期券に四日市あすなろう鉄道の定期券情報を記録させることはできる(バス定期券扱いのため)。
大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)・大阪シティバス
- 2017年4月1日導入。Osaka Metro・大阪シティバス全線で利用可。
- 定期券については、地下鉄のみ、バスのみ、地下鉄区間設定・バス全線、地下鉄全線・バス全線、地下鉄・私鉄連絡がある。JRとの連絡定期券は2018年9月現在では発売されていない。
私鉄連絡定期券は近鉄・京阪(上記項目参照)、泉北高速(なかもず駅)、南海(なんば駅・天下茶屋駅・なかもず駅)、阪急(梅田駅・東梅田駅・西梅田駅・天神橋筋六丁目駅)、阪神(梅田駅・東梅田駅・西梅田駅・野田阪神駅・九条駅・ドーム前千代崎駅・なんば駅)、大阪モノレール(大日駅)の各接続駅設定があり、接続駅設定で利用できる・できない路線がある。
また、地下鉄を使うことを条件での3社線連絡定期券(他私鉄項目参照)も存在する。ただしOsaka Metroでは販売しない。
南海電気鉄道
- 2017年3月25日に導入。
- 他社線連絡定期券は、JR西日本(新今宮駅・羽衣駅・りんくうタウン駅・三国ヶ丘駅・和歌山市駅接続)、泉北高速(中百舌鳥駅接続)、阪神(難波駅⇔大阪難波駅接続)、京阪(上記の京阪項目参照)、近鉄(河内長野駅接続)、阪急(中百舌鳥駅経由Osaka Metro御堂筋線梅田駅接続)、Osaka Metro(上記参照)の発売を行う。
泉北高速鉄道
南海と同じく2017年3月25日に導入。他社線連絡定期券については南海・Osaka Metro(中百舌鳥駅接続)のみを取扱う。
京都市交通局
- 2017年4月1日導入。京都市営地下鉄定期券・京都市営バス定期券だけでなく、地下鉄・市バス連絡定期券、市バス・京都バス共通定期券、市バス・京都バス・地下鉄共通定期券も発売される。ただし、京都バスでは発行されない。
- 他社鉄道線連絡定期券については、近鉄・京阪の項目参照。
- JR西日本とは2018年3月24日から京都駅・山科駅・二条駅・六地蔵駅接続の連絡定期券(地下鉄のみ)発売。
- 阪急とは四条駅⇔烏丸駅接続の連絡定期券(地下鉄のみ)発売。ただし、発売日が異なっていた。京都市交通局は2018年3月24日で、阪急はその一週間後の4月1日だった。
山陽電気鉄道
2017年4月15日より発売開始。
他社線連絡定期券は、JR西日本(山陽明石駅・山陽姫路駅接続)、神戸高速線(西代駅接続)、神戸市営地下鉄(板宿駅接続)、阪急・阪神・神鉄(神戸高速線経由、阪急・阪神はPiTaPaで発売)、山陽バス(垂水駅接続)との発売を行う。
山陽バス
山陽電鉄と同じく2017年4月15日に発売するが、定期券のみ発行。また、垂水駅接続の山陽電鉄連絡定期券も発売される。
神戸電鉄・北神急行電鉄
阪急阪神ホールディングス子会社ではあるが先駆けて2017年4月15日に発売。他社線連絡定期券は、神鉄・北神(谷上駅接続)、神戸市営地下鉄(谷上駅接続または経由、湊川駅⇔湊川公園駅接続)、JR西日本(粟生駅・三田駅接続)、神戸高速線(湊川駅接続)、阪急・阪神・山陽(神戸高速線経由、阪急・阪神はPiTaPaで発売)の発売を行う。
大阪モノレール
- 2017年4月1日に導入。
他社線連絡定期券は、京阪(門真市駅接続、大津線除く)、阪急(蛍池駅・山田駅・南茨木駅接続)、北大阪急行(千里中央駅接続)の発売を行う。阪急・北大阪急行はPiTaPaで発売される。 - 2018年4月1日よりOsaka Metroとの連絡定期券発売。大日駅接続または千里中央駅乗換で北大阪急行江坂駅接続で販売。
神戸新交通
2015年3月1日にJR西日本がICOCAで、同年5月に神戸新交通がPiTaPaでの連絡定期券を発売している。
2017年4月15日に独自で発売するが、定期券はPiTaPaが引き継ぐため、無記名ICOCAしか発行されない。神戸市営地下鉄⇔ポートライナー連絡定期券は神戸市交通局側の窓口で発行される。
神戸市交通局
2017年4月17日に発売。あわせて今までICOCA・PiTaPaのみ対応だった神戸市バスも交通系ICカード相互利用サービスを開始する。
定期券については、地下鉄⇔市バス、地下鉄・市バス⇔山陽バス共用区内だけでなく、阪急・阪神・ポートライナー(三宮駅または三宮・花時計前駅接続、阪急・阪神はPiTaPaで発売)、山陽電鉄(板宿駅接続)、北神急行(新神戸駅接続)、神鉄(湊川公園駅⇔湊川駅接続、北神経由谷上駅接続)もあわせて発売される。
阪急電鉄、阪神電気鉄道、能勢電鉄、北大阪急行電鉄
4社は2017年4月より、スルットKANSAIカードに代わる磁気式プリペイドカードで「阪急阪神能勢北大阪急行レールウェイカード」を販売していたが、翌年3月19日、4社は2019年春頃にレールウェイカードを廃止し、ICOCAおよびICOCA定期券を発売すると広報。これにより、4社がすでにPiTaPaで発行していた定期券はICOCAでも発行でき、近畿圏においてはプリペイド式かポストペイ式かで利用者が選択できるようになると考えられる。
また、阪神電鉄では2021年3月1日より阪神タイガースの球団旗・阪神タイガースの公式マスコットキャラクター「トラッキー・ラッキー・キー太」デザインのオリジナルICOCAを各3万枚限定で販売している。
近江鉄道バス、湖国バス
2021年3月27日導入。定期券についてはJR西日本の定期券と1枚にできる。
近江鉄道バスはそれまで独自のICカードを発売していたが、ICOCA導入により置き換えられた。
四日市あすなろう鉄道
2021年8月21日導入。同年9月に予定されていた「三重とこわか国体」を前に利便性向上のために導入された(国体自体は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となった)。近鉄としか直接接続しないことから、JR東海エリアでありながらICOCAを導入している。相互利用サービスに対応しているため、PiTaPa・TOICAなども利用可能(ただしPiTaPaのポストペイには非対応)。
IC定期券も発売されるが、システムの都合で券面には印字されず、別途渡される定期券内容控に印字される。近鉄等他社定期券の情報が入っているICOCAにも発売可能であるが、連絡定期券ではなくバス定期券として情報が記録されるため、発売は四日市あすなろう鉄道のあすなろう四日市駅のみとなる。
三岐鉄道北勢線
2025年3月より北勢線全線で定期券を含めて導入予定。購入は有人駅窓口で可能で、チャージは有人駅窓口または各駅のチャージ機もしくはコンビニで行う。
なお、三岐線への導入予定はない。
富山地方鉄道
2021年10月10日導入。富山市内軌道線・富山港線でのみ導入。電車内でのチャージは不可。そのため富山駅・市内のセブンイレブン・セブン銀行ATM・ローソン・ファミマ等で行いましょう。
万葉線
伊賀鉄道
伊予鉄道・伊予鉄バス
松江市交通局・一畑バス
日本交通
PASPY導入事業者
- PASPYのサービス終了に伴う移行。広島高速交通が2024年6月1日よりアストラムラインに導入。以後広島のバス事業者が順次移行予定で広島バス・広島交通・中国ジェイアールバスは2025年3月30日より導入予定。
- なお、広島電鉄グループは独自サービス導入に伴い、簡易型端末のみ設置。
電子マネー機能が使えるところ
- コンビニエンスストア
セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップ、デイリーヤマザキ(JR西管轄内)、ポプラ(一部店舗)、コミュニティ・ストア(一部店舗)、ヤマザキショップ(一部店舗)、アンスリー(京阪・南海のコンビニの一部店舗)、アズナス(阪急阪神HDのコンビニの一部店舗)ー - 家電量販店
ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、ヨドバシカメラ - スーパーマーケット・百貨店等
イオン、KOHYO、MaxValu、Ario、イトーヨーカ堂、阪急オアシス、JR伊勢丹、近鉄百貨店、天満屋、阪急百貨店、阪神百貨店、iVY SHOP(阪神駅ナカ)、紀伊国屋書店、BOOK-OFF、Loft - ドラッグストア
ウエルシア薬局、ツルハドラッグ、ドラッグストアウエルネス、キリン堂、ココカラファイン、ドラッグセイムス、ドラッグユタカ - 飲食店
エクセルシオールカフェ、ドトールコーヒー、ガスト、バーミヤン、ロイヤルホスト、かっぱ寿司、CoCo壱番屋、すき家、松屋、ステーキのどん、ステーキハウスフォルクス、しゃぶしゃぶどん亭、ミスタードーナツ - ガソリンスタンド
Esso、Mobil、ゼネラル石油 - 娯楽・ホテル
快活CLUB、Round1、ルートインホテル、阪急ホテルグループ
相互利用状況
ICカード | 対応エリア | 主な発行者 | 乗車機能 | 電子マネー |
---|---|---|---|---|
Kitaca | 札幌圏 | JR北海道 | ○ | ○ |
Suica | 首都圏・仙台圏・新潟圏 | JR東日本 | ○ | ○ |
PASMO | 首都圏私鉄・バス | ○※ | ○ | |
PiTaPa | 近畿圏私鉄・バス | ○ | × | |
TOICA | 東海圏 | JR東海 | ○ | ○ |
manaca | 東海圏私鉄・バス | ○※ | ○ | |
SUGOCA | 九州圏 | JR九州 | ○ | ○ |
nimoca | 九州圏私鉄・バス | ○ | ○ | |
はやかけん | 福岡都市圏 | 福岡市交通局 | ○ | ○ |
※一部非対応路線あり[2]。
片利用状況
ICカード | 主な発行者 | ICOCAチャージ可否 | 備考 |
---|---|---|---|
CI-CA | 奈良交通 | 不可 | 関西国際空港行きバスは非対応 |
NiCoPa | 神姫バス | 高速バス、一部の路線は非対応 | |
LuLuCa | 静岡鉄道 | 高速・定期観光バスは非対応 | |
itappy | 伊丹市交通局 | ||
hanica | 阪急バス・阪神バス | 空港リムジン・深夜 ・高速バス等は非対応 |
|
らんでんカード | 京福電気鉄道 | ||
emica | 三重交通 | 高速・コミュニティバスは非対応 | |
Hareca | 岡山県内の軌道 ・バス |
宇野自動車は非対応 | |
PASPY | 広島県内の軌道 ・バス |
バス・広電車内 のみ可 |
サービス終了に伴い ICOCAへの切り替え等あり |
りゅーと | 新潟交通 | 不可 | 高速バス・一部の路線は非対応 |
SAPICA | 札幌市交通局 | 一部のバス路線は非対応 | |
odeca | JR東日本BRT区間 | ||
くまもんのIC CARD | 熊本県内の鉄道・バス | でんでんnimoca(市電)は 相互利用対応 |
|
icsca | 仙台市交通局 | 可 | Suicaのみ相互利用対応 |
なっち | 南海バス | 可 | |
IruCa | 高松琴平電気鉄道 | 可 |
種類
ICOCAには以下の種類が存在する。
ICカード対応自動券売機やみどりの窓口で普通に手に入れられる。ICOCA定期券でない限り無記名なので再発行できない。カードにはカモノハシのイコちゃんがいなかったが、ICOCA10周年を機にイコちゃんがデザインされたものに変更される。
最近では京阪電気鉄道、近畿日本鉄道の自動券売機でも販売が開始となった。
2014年春発売開始のJR四国版は「SHIKOKU ICOCA」の名称とマリンライナー等がデザインされたものとなる。
みどりの窓口に身分証と申込書を添えることで手に入れられる。子供用のSuicaとは異なり、専用のデザインである。記名式なのでICOCA定期券でなくても再発行できる。
大阪駅にあるClub J-WESTサービスコーナーか、専用の申込書を郵送することで手に入れられる。クレジットカードによって入金可能である。そのためSMART ICOCA定期券でなくても再発行可能である。
SuicaでいうView Suicaカードの位置づけであるが、View Suicaカードと異なり決済クレジットカードの種類が限定されていない。(2008年春まではJ-WESTカードのみであった。) そのためクレジットカードとSMART ICOCAは別々のカードになる。
入金は「現金チャージ」と「クイックチャージ」の二種類があるが、どちらともICカード対応自動券売機かチャージ機で行わなくてはならない。View Suicaカードみたいに自動では入金しない。京阪神地域にある旧型精算機だと現金ジャージしかできないので注意が必要である。
なお、J-WESTカードの会員であれば3000ポイントもしくは5000ポイントをSMART ICOCAにチャージする事が出来る。
クイックチャージでは暗証番号の入力が必須ではないので、一日合計20,000円、月合計40,000円以上のクイックチャージは出来ない。もし超えてしまった場合は現金チャージのみとなる。
モバイルICOCAの普及に伴い2024年12月12日をもって申し込みを終了。2026年度中を目処にクイックチャージなどの一部サービスを終了する予定。
2023年3月よりサービスを開始したスマートフォンアプリ。モバイルSuicaに遅れる事10年目にしてようやくサービスを開始。現在はAndroidのみであるが、2023年度内にPhoneやApple Watchへの対応(Apple PayのICOCA)。絵柄はカード型同様にカモノハシのイコカちゃんが描かれている。定期券もモバイルICOCAに対応している(JRと私鉄の連絡定期券も発売しているが、私鉄完結の定期券は非対応となる)また子供用・学生用(大学生・専門学生は除く)の定期券もまだサービス対象外となる。初期設定時にクレジットカードの登録が必須となるが、登録後以降はJR西日本の券売機・ATM・コンビニでも現金チャージが可能となる。チャージは500円~1円単位でチャージが可能。ただし私鉄線の券売機やチャージ機ではモバイルICOCAへのチャージができない。鉄道利用回数に応じたポイント、買い物での支払いでのポイントも付与される。なおカード型ICOCAのポイントをモバイルICOCAへポイントを引き継ぐこと(逆も然り)は出来ないが、Apple PayのICOCAではモバイルSuica同様に読み取る形で移行が可能。またモバイルICOCAで私鉄線のポイントサービスの登録も出来ない。
なお、駅構内や車両内での広告にデューク東郷を起用している。
訪日外国人観光客限定カード。ICOCAをベースにしたチャージ式ICカードであり、関西県内のショッピング施設・観光施設で優待特典が受けられる。価格は2000円(チャージ料1500円+デポジット500円)で、販売時に国外政府発行のパスポートを提示し、「短期滞在」に該当する在留者に限り販売する。カードのデザインは関西にゆかりがある手塚治虫氏のイラスト「鉄腕アトム」と「はなやか関西」シンボルマークを掲載。
販売場所と販売社局者は関西空港駅(JR・南海)、阪急梅田駅、新大阪駅(JR・大阪市交通局)、京都駅(JR・近鉄・京都市交通局)、三宮駅(阪神・神戸市交通局)、阪急河原町駅、京阪三条駅、京阪京橋駅、難波駅(近鉄・南海・大阪市交通局)、大阪上本町駅、大阪阿部野橋駅。
記念Ver
これまでに発売されたことのある記念Ver(定期券登録不可)のものは以下のものである。
外国人専売モデルを除く。
- ICOCA導入記念Ver
- ICOCA⇔Suica相互利用開始記念Ver
- 三都光コレクションVer
- 岡山・広島導入記念Ver
- ICOCA⇔Suica⇔TOICA相互利用開始記念Ver
- 広島東洋カープVer
- ICOCA⇔SUGOCA⇔TOICA相互利用開始記念Ver
- 全国相互利用開始記念Ver
ICOCAポイント
2018年10月1日よりICOCAポイントサービスを開始する。ICOCAで乗車・電子マネーで購入することでポイントが貯まるサービス。JR東日本のSuicaでのJREポイントみたいなもの。2023年3月からはWESTERポイントに名称を変更。
ICOCA圏内でのポストペイサービス
2018年10月1日より、近畿圏(アーバンネットワーク)内でPiTaPaカードでのポストペイ(後払い)サービスを開始する。つまり、今までは乗車前にPiTaPaカードにチャージする必要があったが、今後はチャージ不要で乗車することができる。これによりPiTaPaならではの割引サービス(時間帯指定割引や利用回数割引)を受けることができるようになる。
関連動画
関連項目
脚注
- *YouTube関西テレビNEWS「モバイルICOCA 何でこんなに時間かかった?実は関西特有の事情があるんですわ・・・」より:https://www.youtube.com/watch?v=bCfkmag-v6M
- *PASMOエリアのうち、千葉モノレールと関東鉄道はSuica以外との相互利用を行っていないため、ICOCAでの乗車は不可。manacaに関しては一部割引用manacaは自エリアのみ利用可能で、他エリアへまたがっての利用は不可
親記事
子記事
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