シャパラル2Jとは (シャパラルとは) [単語記事]

シャパラル・2Jとは、シャパラル・カーズが1970年にCan-Am シリーズに投入されたレースカーである。
また、世界で2台しか存在しないファン・カーと呼ばれるレーシングカーである。

外観がエアコンの室外機に似てる事から、ファンの間では「室外機」と呼ばれている。

概要

1969年、シャパラルはCan-Am シリーズで2Hで惨敗を喫した。

その翌年、シャパラルは前年の屈辱を晴らそうと、満を持して投入したのが2Jだ。

元々、GMの技術実験車だったものを改良し、シボレー V8 エンジンに、2Dにも搭載された3速オートマチックトランスミッションを組み合わせた。オートマチックではあるが、ペダルは3個あり、3つ目のペダルでリアウィングの角度を変更可能で、余計な空気抵抗を減らす工夫が凝らされている。

ファンの動力となる45馬力程度のスノーモービル用エンジンを1基搭載してファンを動かした。ちなみにこのファンは米軍 M109 155mm自走榴弾砲の17インチエンジンファン2基。ファンの推進力のみでも時速64㎞程度までは加速可能である。

空力面では、ボディー下部にダウンフォースを逃さないように、サスペンションと連動する可動スカートを装着し車体下面の機密性を高めている。ファンエンジンを駆動すると、車高が約5cm下がり停止状態でも1.1トン程度のダウンフォースを発生させる。通常のウィングでダウンフォースを発生させるためには、ウィング部に多大な空気抵抗が発生してしまうジレンマがあるが、この機体にはそれが存在しない。高速になればなるほど2字曲線的に増える空気抵抗を最小限に抑えれるのは非常に大きなメリットである。

低速でも強力なダウンフォースが発生するため、ストレートが短くてコーナーが細かいコースほど効果が絶大となる。

スペック(情報が少ない為、確実ではない)

4つのレースのうち、3つではポールポジション、レースでも4戦とも最速ラップタイムを記録している。
しかし、資金不足によりテストも行わずにシリーズに臨んだ為に、メカ的な信頼性が確立できずに4戦中1戦しか完走できなかった。

最高順位は6位のみ。しかしラップタイムのみで見ると、それまで無敵を誇っていたマクラーレンチームに2秒差を付けており、恐るべきポテンシャルを持っていた事が分かる。

また、地面から空気を吸い上げている為、ファンから小石や砂などを吐き出し、後ろを走るマシンを危険にさらしているとの指摘や、2基ものエンジンが搭載されているのはレギュレーション違反ではないか?との声も上がることになった。

結局、翌年のシーズンにはファン・カーが禁止されたのである。

余談として、1978年にはF1世界選手権でも同様の発想のファン・カーであるブラバムBT46Bが投入され、デビュー戦にして勝利を上げたが、これも２Jと同じにレギュレーション違反の誹りを受けて1戦限りで禁止されてしまった。

グランツーリスモ4北米版で2Dと共に登場。(日本版は未収録)

グランツーリスモ5では、低速コーナーが多いコースでは最速である。
グループC カーですら周回遅れにさせることもあり、筑波サーキットでは44秒での周回も可能である。

ヒストリック・レーシングカーシリーズでは低速コースであるコート・ダジュール(モンテカルロ市街地)で敵車として登場し、そのレースにおいてシャパラル2Jが最も速く、A-spec、B-spec共にプレイヤーを苦しめさせてしまう。
その為、トラウマになる者が多くいる。(しかし、2Jを入手してしまえば、A-specは余裕で勝てるであろう。問題はB-specであるが・・・よほど上手にペース指示をこまめに行わないと、シケインで壁に突き刺さること多数。これは２Jに限らずコート・ダジュールでのB-spec全般に言えることなのだが)

配信イベントではパフォーマンスポイントが600～650以内のイベントでは最強マシンとなる(しかし、敵としても登場するので注意)

オンライン対戦で使いすぎると嫌われたり、禁止やキックアウトされる事もある。

また、入手方法が難しく、
1970年生まれの誕生日プレゼントか、lv23チケット、中古車及びホットカーディーラーでの登場のみ。