ドラゴンリンクとは、遊戯王OCGにおけるドラゴン族を主体としたデッキの通称である。
大前提として、ドラゴンリンクはテーマではない。
ドラゴン族のテーマは単体で見ても強力なカードが多く、複数のテーマのシナジーを鑑みて構築された集合体のデッキ、いわばグッドスタッフである。
このデッキの強みは制圧盤面を構築するルートが複数確立されており、強力なドラゴン族のカードが登場する度にそれを取り込んで強化することが可能という点である。則ち、ドラゴン族が存在する限りこのデッキは形を変えて環境で戦い続けることが出来る。
環境としてはメジャーな立ち位置とは言い難いが、形を変え続け5年以上環境で存在感を示しているのは確か。環境の規制やインフレで栄枯盛衰が当たり前のカードゲームにおいては異色の存在と言えよう。
ドラゴンリンクの歴史は2018年10月に登場した3体の「守護竜」モンスターから始まったのだが、《守護竜アーガペイン》は《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》や《琰魔竜 レッド・デーモン・アビス》といったEXデッキの強力なモンスターを効果で特殊召喚するというトンデモ制圧にあり、現在でも対策無しでは詰む可能性が高い。《守護竜エルピィ》もデッキ・手札からドラゴン族をリクルートするため大概である。
結果、アーガペイン・エルピィを始めとした当時のキーカードは軒並み禁止カードに指定されており、2024年1月になってキーカードの1枚である《星杯の神子イヴ》がようやく制限カードに緩和された。
規制により壊滅状態の時期もあったが、「ヴァレット」と「ドラグニティ」の強化で再び環境で活躍し始める。その後は《ヴァレルエンド・ドラゴン》や「ビーステッド」の登場で制圧や展開力に一段と強みが増していく。
ドラゴンリンクは大量展開が基本なので、《増殖するG》が天敵となる。
しかし、《増殖するG》が禁止のTCGで強さを発揮しており、日米のリミットレギュレーションが反映された2023年の世界大会でも優勝している。
現在のドラゴンリンクは《ストライカー・ドラゴン》《ドラグニティナイト-ロムルス》をL召喚するためのルートの確保が必須となる。
その上で2枚のフィールド魔法《リボルブート・セクター》《竜の渓谷》を回収し、2枚のフィールド魔法でモンスターをサーチ・墓地送りを行う。それらを駆使してEXモンスターゾーンにロムルス、ロムルスの左下に《守護竜ピスティ》、右下にストライカーが並ぶように展開する。
その後、更に以下の手順で展開を続ける。
そしてロムルス・デリンジャラス・ストライカーを素材に《ヴァレルエンド・ドラゴン》をL召喚。ヴァレルエンドの効果で更にヴァレットモンスターを蘇生。2体のヴァレットモンスターで《ヴァレルロード・S・ドラゴン》をS召喚するのが基本展開となる。
基本展開と記載したのは、構築次第で《琰魔竜 レッド・デーモン・アビス》や《深淵の獣ディス・パテル》も追加で出せるからである。
ドラゴンリンクの個々のパーツについては、「ヴァレット」のようにテーマ内で記載されている。ここでは、現在のOCG・MDで使われている《ドラグニティナイト-ロムルス》《竜の渓谷》《守護竜ピスティ》《ヴァレルエンド・ドラゴン》について紹介する。
併せて、《ストライカー・ドラゴン》《ドラグニティナイト-ロムルス》のL素材としてOCGで使用されている《暗黒竜 コラプサーペント》《輝白竜 ワイバースター》について紹介する。
《ストライカー・ドラゴン》《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を始めとした「ヴァレット」カードについては単語記事を参照。
《深淵の獣ディス・パテル》を始めとした「ビーステッド」カードについては単語記事を参照。
《暗黒竜 コラプサーペント/Black Dragon Collapserpent》
特殊召喚・効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1800/守1700
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地から光属性モンスター1体を除外した場合のみ特殊召喚できる。
この方法による「暗黒竜 コラプサーペント」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「輝白竜 ワイバースター」1体を手札に加える。
《輝白竜 ワイバースター/White Dragon Wyverburster》
特殊召喚・効果モンスター
星4/光属性/ドラゴン族/攻1700/守1800
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地から闇属性モンスター1体を除外した場合のみ特殊召喚できる。
この方法による「輝白竜 ワイバースター」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「暗黒竜 コラプサーペント」1体を手札に加える。
フィールドから墓地に送られたときにワイバースター・コラプサーペントをサーチする効果を持つ。
通常召喚不可だが、何かしらの手段で墓地に光・闇属性のモンスターを用意することで、除外して特殊召喚が可能。片方をL素材にした後、墓地効果でもう片方をサーチ。そのままもう片方が片方のカードを除外して特殊召喚する。
ドラゴンリンクとして黎明期から活躍したカードだがOCG・TCGで規制された経験を持つ(現在は無制限)。マスターデュエル(MD)ではワイバースターが2024年1月10日より禁止カードに指定されたため、この2枚を起点とした展開は不可能となった。
以降ドラゴンリンクは環境で全く活躍しなかったためか、同年9月12日よりワイバースターが制限カードに緩和された。
《ドラグニティナイト-ロムルス/Dragunity Knight - Romulus》
◤ ▲ ◥ ◀ ロ ▶ ◣ ▼ ◢
リンク・効果モンスター
リンク2/風属性/ドラゴン族/攻1200
【リンクマーカー:左下/右下】
トークン以外のドラゴン族・鳥獣族モンスター2体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「ドラグニティ」魔法・罠カードまたは「竜の渓谷」1枚を手札に加える。
(2):ドラゴン族モンスターがEXデッキからこのカードのリンク先に特殊召喚された場合に発動できる。
手札からドラゴン族・鳥獣族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、効果が無効化され、リンク素材にできない。
《竜の渓谷/Dragon Ravine》
フィールド魔法
(1):1ターンに1度、手札を1枚捨て、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキからレベル4以下の「ドラグニティ」モンスター1体を手札に加える。
●デッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る。
ロムルスの(1)の効果で《竜の渓谷》をサーチ。
(2)の効果を使う場合、特殊召喚したモンスターはリンク素材に出来ないため、一度破壊するかs素材に使う必要がある。
竜の渓谷はドラゴン族版《おろかな埋葬》の効果を持っている。
ドラグニティをサーチする効果とは択一なので注意。
《守護竜ピスティ/Guardragon Pisty》
◤ ▲ ◥ ◀ ロ ▶ ◣ ▼ ◢
リンク・効果モンスター
リンク1/闇属性/ドラゴン族/攻1000
【リンクマーカー:右】
レベル4以下のドラゴン族モンスター1体
自分は「守護竜ピスティ」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、
その(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分はドラゴン族モンスターしか特殊召喚できない。
(2):自分の墓地のモンスターまたは除外されている自分のモンスターの中から、
ドラゴン族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを、2体以上のリンクモンスターのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。
(1)の制約は大きいものの、ドラゴン族主体のデッキであれば大きな問題にならない。
(2)の効果は墓地からの蘇生効果だが、「2体以上のリンクモンスターのリンク先」という条件こそ、守護竜の特徴。
かつてはリンク2モンスター(マーカー:左下・右下)の右下に《守護竜エルピィ》(マーカー:左)、左下にピスティを置くことでピスティとエルピィの効果を発動することが出来た。現在は《ストライカー・ドラゴン》(マーカー:左)がエルピィの代用となっている。
《ヴァレルエンド・ドラゴン/Borrelend Dragon》
◤ ▲ ◥ ◀ ロ ▶ ◣ ▼ ◢
リンク・効果モンスター
リンク5/闇属性/ドラゴン族/攻3500
【リンクマーカー:上/左/右/左下/右下】
効果モンスター3体以上
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのこのカードは戦闘・効果では破壊されず、モンスターの効果の対象にならない。
(2):このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。
(3):フィールドの効果モンスター1体と
自分の墓地の「ヴァレット」モンスター1体を対象として発動できる。
対象のフィールドのモンスターの効果を無効にし、対象の墓地のモンスターを特殊召喚する。
この効果の発動に対して相手はカードの効果を発動できない。
この効果は相手ターンでも発動できる。
2019年12月21日発売「LEGENDARY GOLD BOX」にて登場。
召喚条件は効果モンスター3体以上と緩め。
(1)の効果は大型モンスターに相応しく、破壊耐性と対象にならない効果を持つ。
(2)の効果は相手モンスター全てに1回ずつ攻撃可能と。攻撃力3500のこのモンスターを前に並大抵のモンスターを一掃することが可能。
(3)の効果はフィールドの効果モンスターの効果を無効化しつつ、自分の墓地の「ヴァレット」モンスターを蘇生する効果。しかも、「この効果の発動に対して相手はカードの効果を発動できない。」とあるため、《スキルドレイン》のように前もって無効化しないと止めることが出来ない。
掲示板
1 ななしのよっしん
2024/03/06(水) 22:29:05 ID: LAn0wwinwv
マスターデュエルだとカオスドラゴンが禁止になったり墓地メタが流行って環境的に逆風だけどドラメストラクをベースにUR3枚でとりあえず安めに組めてそれからドラグニティやビーステッドとか取り込んですこしづつ育てていく楽しさがある
2 ななしのよっしん
2024/03/13(水) 19:05:42 ID: Fx/9fv9IWa
エクリプスルーラーエルピィアガーペ有りの最終盤面に興味があります
ハタから見る分には
3 ななしのよっしん
2024/03/22(金) 10:19:42 ID: r4tE3tqXAM
PSYフレームギアγ入れてるんだけど、カオスルーラー亡き後こいつらから何出すか悩んでる。
今はアクセルシンクロスターダスト経由でバロネスorディスパテル辺りを出してるが、スタダがEX枠圧迫してるから出来れば別のに変えたい所
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最終更新:2024/11/09(土) 09:00
最終更新:2024/11/09(土) 09:00
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