国際列車とは、発着地の駅が異なる国にあり、国境を跨いで運航される鉄道の列車である。航空における国際線に相当するものの鉄道版。
異なる国の駅を鉄道で結び、国境を越える列車である。国際間の交通機関として航空の国際線や、国際路線バス、国際航路の船舶などと並ぶ。国境を超えるためパスポートコントロールなどCIQを要する。
ヨーロッパでは各国の鉄道網がそれぞれ発達しており、その各国が鉄道網同士を接続させることでヨーロッパ全域に渡る高度な国際列車網を形成している。このヨーロッパの国際列車網はアジアやアフリカなど他の大州と比較しても最も発展しているものであり、世界で一番国際列車が盛ん且つメジャーな地域である。国際間の移動に列車を用いることも一般的である。
国際列車に限った事ではないが、乗り物や徒歩に関わらず、国境を超える移動ではパスポートコントロールなどCIQを要する。ヨーロッパにおいてもその通りであるが、一部の欧州連合加盟国間では国境を越えた移動を自由に行える「シェンゲン圏」というものがある。このシェンゲン圏では乗り物や徒歩の種別を問わず、国内移動と同様に国際移動ができるため、これが国際列車の利便性を後押ししているという面もある。飛行機も国内線と同じ扱いであり、バスや自動車や徒歩でも同様であるが、通勤電車の延長として国際列車が利用できる点は大きい。
もちろん非シェンゲン圏では通常の国際移動と同じく、パスポートコントロールなどCIQを要するが、上記の鉄道網の充実により、パスポートなど煩雑さがあるものの国際列車は盛んである。シェンゲン圏外のイギリスや東欧諸国などへ向かう国際列車の発着駅ではパスポートチェックの長蛇の列ができることもある。フランスとイギリスを結ぶユーロスターはとくに有名。
ロシアやヨーロッパ外のアジアへ向かう国際列車もあり、大州を超えた移動を寝台国際列車で行うこともできる。
ロシア連邦の国内列車であるシベリア鉄道は、そのロシアの広大な国土を縦断する性質のため、アジア諸国の鉄道からヨーロッパの鉄道まで直通運転をしており、大半がロシア国内でありながら、国際列車網を形成している。
東南アジアではタイ王国とマレーシアの間を寝台国際列車により移動することができる。また、マレーシアとシンガポールを結ぶ「シャトル・テブラウ」は世界一短い国際列車である。
極東ロシアにも乗り入れるロシア国内列車のシベリア鉄道があるため、上記のヨーロッパの鉄道網へのアクセスとして人気がある。日本から非航空路で欧州方面に向かう際には有力なルートであり、JR九州高速船の国際航路と組み合わせる事で日本から韓国を経由してシベリア鉄道を利用することができる。
中華人民共和国を発着する国際列車が特に多く、極東ロシアからシベリア鉄道に直通してヨーロッパの鉄道網まで連絡している。他にモンゴル、北朝鮮、ベトナムの間も結んでいる。また、中国本土と香港の間は在来線鉄道と高速鉄道で結ばれている。
朝鮮半島では北朝鮮と韓国を結ぶ定期国際列車は運行されておらず、臨時での運行となっている。
西アジアではトルコを中心にアラブ諸国との国際列車やヨーロッパへの国際列車がある。
「プライド・オブ・アフリカ」という豪華国際列車が運行されている。
北米では「アムトラック・カスケーズ」や「メープルリーフ」など複数の国際列車がアメリカ合衆国とカナダを結んでいる。一方、南米の国際列車は運休などが多く、運行状況が安定しない。
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最終更新:2024/12/07(土) 21:00
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