「悪魔のサンタクロース」とは、アメリカのスラッシャー映画シリーズである。
原題は「Silent Night,Deadly Night」で、リメイクを含めると計6作が公開された。
一作目と二作目はそれぞれ「悪魔のサンタクロース 惨殺の斧」「悪魔のサンタクロース2 鮮血のメリークリスマス」という邦題で、続編であることがわかりやすかったが、三作目は「ヘルブレイン」、四作目は「新・死霊のしたたり」といった具合で、サンタクロースどこ行った!とツッコまざるを得ない。
第一はクリスマスイブにサンタクロースの格好をした殺人鬼が人々を血祭りにあげるという内容であったため、キリスト教徒が人口の多くを占めるアメリカ本国では苦情が殺到し、次々と上映禁止となった。しかし、逆にそれが話題を生み、カルトムービーと化した。
本作の大きな特徴はストーリー構成で、映画の約半分の尺を割いて主人公のビリーが殺人鬼になる経緯を描いており、殺人鬼が明確に主人公として描写されている。1980年代のスラッシャー映画としては割りと珍しい。
また、宗教に対する風刺なども描写され非常に重いストーリー展開となっており、邦題から感じられるネタ要素は本編には殆どない。
スプラッター描写も近年の映画のような派手さが無く地味な反面、リアル且つ現実的であり生々しい。
総合的にはスラッシャー映画として良作と言えるだろう。
クリスマス・イブの日。ビリーは両親をサンタクロースの扮装をした強盗に殺された。
月日は流れ、トラウマを抱えながらも18歳になったビリーはおもちゃ屋で働き始める。真面目な勤務態度を評価され、クリスマス・イブにサンタクロースの扮装を任されることになるが、その事がビリーの中に眠っていた悪夢を呼び起こす‼サンタの扮装をした瞬間、まるで別人のように変貌したビリー。かつて家族を襲ったサンタクロースの如く、殺人鬼となったかれは町を血に染めていく…。(DVDパッケージ裏より)
本作の主人公兼スラッシャー(殺人鬼)。ユタ州出身の白人男性。茶髪、黒い瞳。
演者は5歳の時のビリーはジョナサン・ベスト(Jonathan Best)、8歳の時のビリーはダニー・ワグナー(Danny Wagner)、18歳の時のビリーはロバート・ブライアン・ウィルソン(Robert Brian Wilson)。
1971年のクリスマスイブ。当時五歳だったビリーは純粋にサンタクロースを信じる、ごく普通の子供であった。しかし、精神病院で祖父から「サンタクロースは悪い子に罰を与える」という話を吹き込まれ、サンタクロースを怖がる様になってしまう。更にその日の晩に両親がサンタクロース姿の殺人鬼に殺されたことで完全に「サンタクロース恐怖症」となってしまった。
後日、「聖メアリー孤児院」に弟と共に引き取られるが、そこの院長であるマザー・スペリアは「セックスは罪」、「罪を罰するのは善」という歪んだ思想の持ち主であり、ビリーは体罰と共にその思想を植え付けられる。さらに、クリスマスイブにはサンタクロースの格好をした神父の膝に無理矢理座らせられるなど、心の傷を散々に抉られる地獄の日々を過ごすこととなる。孤児院での生活は、ビリーにとってもう一つのトラウマとなったのである。
1984年、18歳になったビリーは唯一親身になってくれたシスター・マーガレットの助力で陽気・真面目・高身長・マッチョ・イケメンのハイスペックな好青年へと奇跡的な成長を遂げていた。おもちゃ屋「アイラズ・トイ」に無事就職し、同僚とも直ぐに打ち解け、自分の居場所を確立しはじめる。
しかし、クリスマスが近付くと「サンタ姿の殺人鬼」と「マザー・スペリアによる洗脳・虐待」という二つのトラウマが蘇り、精神が不安定になっていく上、その影響で仕事に集中できなくなることが増え、事情を知らない同僚のアンディと険悪になってしまう。
そして、クリスマスイブ当日。店長アイラからサンタクロースの扮装を任される。当然「サンタクロース恐怖症」のビリーにとっては最もやりたくないはずの仕事であったが、自分を信頼する店長の期待に応えるため、その仕事を引き受ける。疲労困憊になりながらも業務をこなし、終業時間まで持ちこたえるが、直ぐに帰っていれば、結末は違ったであろう。
終業後の打ち上げで、初めて飲酒し、精神が更に不安定になってしまう。さらに、物置でビリーが密かに想いを寄せていた同僚のパメラが、アンディに無理矢理迫られている場面に遭遇。母親がサンタ姿の殺人鬼に襲われた場面がフラッシュバックし、遂に発狂してしまう。怒りのままにアンディを殺害すると、孤児院でスペリアから植え付けられた「セックスは罪」「罪を罰するのは善」という思想と、「サンタクロースは悪い子に罰を与える」という祖父の話が歪につながり、「罪を罰するサンタクロース」になりきってパメラまで殺害。さらに未成年の自分に酒を飲ませた「罪」への罰として店長アイラと副店長ランドールまで殺害し、両刃の伐採斧を手に町へと繰り出す。
スペリアへの復讐を果たすために孤児院を目指し、その道中で自宅でセックスしようとしていたデニースとトミーという若いカップル、ソリを強奪して遊ぶマックという若者、ビリーと誤認して神父を射殺してしまったバーンズという警官をそれぞれ「罰」として殺害し、翌日のクリスマス当日の朝、遂に孤児院へと辿り着く。子供達には目もくれず、スペリアに斧を掲げるが降り下ろす寸前にマーガレットが連れてきた警官リチャーズに銃撃され、「もう大丈夫、サンタクロースは死んだ」と言い遺し、マーガレットの腕のなかで絶命する。享年18。
上述の通り、様々な不幸が重なった結果、殺人鬼へと変貌してしまったビリーだが、「カルピスday」で有名な弟に比べると、殺人描写はリアル且つ現実的。
ただし、弟同様に大型の肉食獣並の怪力と耐久力であり、自分と体格が大差無いアンディの首にクリスマスツリーの電飾を巻き付けて片手で吊るしたり、同じく体格にあまり差がないトミーを窓を突き破るほどの勢いで放りなげたり、金的をくらっても少し怯んだだけで大したダメージを受けないなどの描写もある。
使用した凶器は邦題のサブタイトルにもなっている両刃の伐採斧の他、クリスマスツリーの電飾、カッターナイフ、ネイルハンマー、アーチェリー、鹿の頭の剥製、火掻き棒、電気コード、素手。
また、視聴者の同情を誘う殺人鬼の代表であるノーマン・ベイツやジェイソン・ボーヒーズでさえ、「元々殺人鬼としての素質があった」という設定があるのに対し、ビリーは本当に「普通の子供だった」という設定となっており、これが本作のストーリーの救いの無さに拍車をかけている。
因みに、弟の「カルピス」ことリッキーは二作目で主人公兼スラッシャーと化し、更に三作目では科学者によって改造人間と化した。凄ェ‼
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