青春取り戻しおじさんとは、今更青春しようとしているおじさん達である。
青春とは一般的に10代から20代のことを指し、人が若さにあふれ、最も精力的で活動的な時期である。
この時期には勉強、部活、恋愛、仕事、趣味、その他もろもろの活動に打ち込み、それがその後の人生の大きな糧となる。しかし、中には様々な事情によって青春時代にそのようなことができなかった人も多い。
そのような人が年を取っておじさん・おばさんになってから青春時代にできなかったことに挑戦するというのは、ここ数十年で一般的になっており、年を重ねたのちにサークル活動などを初めて青春再びとなるおじさんおばさんはよくあることとなっている。
若い時に家庭の問題で高校・大学に通えなかった、途中退学を余儀なくされた。そのようなおじさんが定時制高校や通信制高校に再入学することがある。
割合としては全生徒の1パーセント以下だが、50代60代でも高校生となって、孫のような年の子供と席を並べることもある。
中には60代で全日制の高校に再入学するというおじさんもおり、勉学が生涯の友であることを感じさせてくれる(→高校生は69歳!現在、青春真っ只中!!50年ぶりの体育祭を取材
- 鹿児島読売テレビ) 。
仕事に追われる日常に疲れたおじさんが新しく入った社交ダンスなどのサークル活動などで青春を取り戻すという話はごくありふれたものとなっている。
あるいはバイクなど若い時の趣味を40代50代で再開するという話もよく聞く。
一般的な青春ものの創作を読む際、読者は作中の物語と自分の青春時代を重ね合わせたりするのは普通であり、おじさんにとっては「俺もこんなことあったな」「こんな青春だったら楽しかっただろうな」などと自分の青春を思い出すきっかけとなる。
それに加えて、2020年代において、過去の名作のリメイク作品が作られることは増えてきており、20年以上の時を経て再アニメ化されるという例も多い。これらの作品のオリジナルを青春時代に体験したおじさん世代は、まさに青春が帰ってきたという思いに浸れるだろう。
また、2020年代はオタク趣味の一般化とそれに伴うオタクの高齢化に伴ってか、比較的高年齢の主人公の物語や元はおじさんと呼ばれる年齢だった人物が転生して主人公となる異世界転生物も多数生み出されるようになった。これらの作品はおじさんたちが自分の青春を重ねやすくなっている。
さらに、漫画・アニメ・ゲームなどは往年の名作が配信やダウンロード販売などで手を出しやすくなっており、これらでも青春時代の思い出を取り戻すおじさんも多い。
2025年放送のガンダムシリーズ新作『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』。2025年1月に劇場で先行公開されると、『機動戦士ガンダム』いわゆる1stガンダムのifルート作品であることが判明し、ファースト世代と言われるおじさんたちも大いに盛り上がった。
子供に劇場に連れ出され、親子でガンダム談議が盛り上がったなどのエピソードもネット上で散見される。
2020年から連載が始まった忍者vs極道のバトル漫画『忍者と極道』。この作品自体は新しい作品であるためリアルのおじさんの青春とは関係ないが、作中で元暴走族のおじさんたちが20年前に解散した伝説の暴走族の再結成を喜ぶシーンが描かれている。
日々の生活に倦み、暴走に明け暮れた青春時代を懐かしんでいたおじさんたちは「“幻想(ユメ)”じゃねえよな…!?」「オレ達の“黄金時代”が還って来る!!」と青春を取り戻せることを涙を流して喜んでいる。
おじさんたちが青春時代に遊んだゲームを配信者が実況配信する際に、どこからともなく大量のおじさんが駆けつけることがある。
普通ならついつい指示厨になってしまいそうな状況であり、実際そうなることもあるのだが、真に統率が取れているおじさんたちはあえてネタバレを控え、配信者がゲーム制作者の罠にはまって苦しむのを見て楽しんでいる。
そこには「自分もそこにはまったな」「自分もそこで苦しめられたな」という青春時代の思い出を配信者にも追体験してほしいという心意気が見え隠れしている。
自由恋愛が一般化してから長い時間が経過した2025年現在、おじさんと呼ばれる年になってから恋愛を新しく始めることは決して珍しいことではない。同じことは女性側にも言える。
年を重ねていても、恋愛という感情がもたらす幸福感などは存在しており、「恋愛をして青春時代に戻ったようだ」というエピソードは現実・創作を問わず世の中にあふれている。
青春時代の恋愛ということで、若い子との恋愛を望むおじさんに対して「青春取り戻しおじさん」が使われることがある。
X(Twitter)などでは、この用法が使われることが多く、使われる際には基本的に批判的な使われ方がされる。
しかし、若い子との恋愛というふんわりとした定義のため、オタサークルの内部恋愛の話から高級クラブでホステスに入れ込むことまで批判対象となってしまっている(関連リンク参照)。
最終的には男女双方が納得しての恋愛関係ならわざわざ外部が文句をつけるのは野暮の極みではある。が、実際には一方通行だったりすることもあり、それこそトラブルのもとにもなりえる。
とりあえず、『源氏物語』しかり、『あしながおじさん』しかり、『プリティ・ウーマン』しかり、年の離れた年上の男性と年下の女性の恋愛を題材とした作品は多いが、現実でそういう関係になれるとは限らないということをおじさんは認識しておこう。このご時世、場合によってはセクハラ、パワハラ、あるいはパパ活と受け取られる可能性もある。
2020年から2022年にかけて、世界的に流行した新型コロナの影響で、この時期に中学高校大学に通った人はほかの世代ならば普通に経験するはずの部活・体育祭・文化祭・修学旅行などの学生イベントが体験できなかった。
そのため、新型コロナが一応の収束を見せた2024年以降に学生時代にできなかった青春を取り戻す活動を始める人が出始めている。
- note
- みんかぶマガジン掲示板
70 ななしのよっしん
2025/03/03(月) 05:28:21 ID: ai5muyz80s
そういう爽やかとも言える人たちや重い事情を持った人たちが一般的なイメージだと思うんだが
この記事の初版は恋愛に関してしか記述が無かったのよね
71 ななしのよっしん
2025/03/13(木) 17:45:15 ID: oOzZ7OrETb
青春時代にいっさい青春っぽいこと出来なかった奴らが
大人になってからオタクコンテンツを通してsnsでワイワイして青春の敗者復活戦をしている光景
こういうのを皮肉りたかったのかもしれんけどこれだと大人になってもウェイしてる陽キャや学習し直してる先人たちも含まれてしまうからな
そもそも「すごい一体感を感じる」ってのが15年前に既にある
72 ななしのよっしん
2025/03/13(木) 17:50:12 ID: /AsAZ2wnYF
最近の世の中ってなんでも侮蔑侮蔑って感じで怖い
なぜプラスをマイナスにしようとするんだ
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最終更新:2025/12/19(金) 09:00
最終更新:2025/12/19(金) 09:00
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