コンピュータを利用した音楽制作を表す用語としては、古くは「コンピューターミュージック」が一般的な用語として使用されていた。
1988年になって、ローランドはMIDI音源・MIDIインターフェース・MIDIシーケンサをセットにした「ミュージくん」を発売。製品の副題は「DESK TOP MUSIC SYSTEM」で、この時DTMという言葉が誕生する。[1]
DTMは当時出版の世界に浸透し始めた「DTP(Desktop Publishing)」をもじった和製英語なので、海外では通じない。
また、この「コンピューターを使って作成された音楽」という意味の中には、一般的なパソコンに限らずハードウェアシーケンサーを用いて作成された物も含まれる。
特徴として、作曲者はコンピュータ(シーケンサー)を使用して音楽を作成する為、必ずしもその楽器実物を演奏出来なくても良い。あるいは逆に楽器実物が存在しない楽器を演奏する事も出来る。
昨今ではパソコン性能の進化、ソフトウェア技術の進化によりその作成・表現方法も多様化している。
1981年に、ヤマハなど日米の楽器メーカーが数社によって、演奏データを送受信する規格、MIDIが誕生した。これによって、接続したシンセサイザーなどでシンクロ演奏することが可能となった。
このシステムを活用したミュージシャンこそ、TM NETWORKのキーボード担当だった小室哲哉であった。彼らにあこがれていた音楽少年達は、パソコンとシンセサイザーを手にして、DTMの先駆けを作っていった。
Windows 95とともにインターネットの普及により、自らのWebサイトに、打ち込んだMIDIファイルを公開することで音楽を再生させたり、楽曲提供が可能となった。
しかし、JASRACなど音楽著作権管理組織やレコード会社などが訴訟など大幅な規制に向かったことで、創作意欲を失う傾向が強くなり、DTMは全体的には収束することとなった。
一方で、パソコンが高性能になったことで、従来はハードウェアである音源モジュールが必須だった環境は、ソフトウェアでの表現でも可能になっていった。また、かつてのアナログシンセサイザーをエミュレートすることも可能となったことで、パソコンだけでプロ向けの専門的な機材を包括できるようにもなっていった。
2003年に、人の歌声をサンプリングすることで、歌をプログラミングで再生できるVOCALOIDが誕生。2007年にアニメキャラクターのようなイメージをつけた「初音ミク」が発売されると爆発的なヒットを達成した。
同じ頃に、ドワンゴが運営する「ニコニコ動画」によって、初音ミクを利用した楽曲を動画にした作品が次々と公開されることで、DTMは再び日の目を見るようになった。
特に、歌がうまく歌えない一般ユーザーにとって、自分で作曲できても歌として完成させられない障壁は高い物があったが、VOCALOIDをボーカルとして加えることで、歌を気軽に作れるようになった。
こうして、オリジナルの歌を手がける「ボカロP」が次々と誕生した。オリジナル楽曲に対しての著作権管理については、音楽出版社を経由してJASRACなどに登録することで管理が可能となった。これにより、VOCALOIDを使った自分の歌で収益を得られるビジネスモデルも確立された。
DTMは新しい方向へと進んでいる。
(注意・DTM以外も当然含まれる)
→ DAWを参照
掲示板
89 ななしのよっしん
2022/10/14(金) 01:10:49 ID: +4/vZ3BgWp
禁則に嵌ったらノーツの下に色つきの波線が表示される機能があったら売れそう
90 ななしのよっしん
2023/06/23(金) 15:59:14 ID: qqaR3bW1Vg
91 ななしのよっしん
2023/10/17(火) 10:12:41 ID: 0ObaomTg5l
渡部:デスクトップミュージックの話だと思っている
児嶋:ドイツツーリングカー選手権の話だと思っている
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最終更新:2024/12/03(火) 07:00
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