SCP-4517とは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
SCP-4517 | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Safe |
収容場所 | アパートの一室 (現在財団保有) |
著者 | MaliceAforethought |
作成日 | 2019年4月13日 |
タグ | 概念 誤伝達部門 |
リンク | SCP-4517 |
SCPテンプレート |
イングランド・リーズの三階建てアパートの一室のバスタブ内に存在する、長さ170cmで重量55kgの主観的性質・形質を持たないなにかであり、人間はそれを理解できるが、客観的な測量に基づかない形で正確な説明ができない。つまり、大きさなどは言及できるが、色は見え方の問題だし、なんであるかも人によって左右される部分であるから言及できない。結果、「できない」ということを間接的に言及することになる。説明ができない性質 (反ミーム)ではなく、単純に、説明をできるようにするような性質を有さないということになる。
普通に説明できないので、このオブジェクトは誤伝達部門の管轄下にある。彼らが考えた指標𝒩度は、SCP-4517のそれを0として、他の実在実体と比較することで定量化可能である、客観-相対的な(そして普通程度に主観的と推測される)性質である。この𝒩度とばらつきとオブジェクトの関連性を検証するためにBalance.aicというAIが作られており、妥当とみなされた結果の一部が以下となる。
物体/実体 | 𝒩度 |
---|---|
財団支給のボールペン | 2.8 |
リンゴ (グラニー・スミス品種。) | 12 |
自動車 (1998製ビュイック・センチュリー。エージェント・スヴェンスカが所有。) | 11300 |
[簡潔のため省略] | |
10ポンド紙幣 | 40 |
~200,000ポンド相当の投資ポートフォリオ | 90880 |
グリフィス研究員 | 22140000 |
レスター上級研究員 | 30090000 |
D-00340 (元犯罪者、連続放火の罪で有罪判決を受けた。ベテランのピアニスト。) | 912300 |
D-00341 (元犯罪者、連続殺人の罪で有罪判決を受けた。) | 144600 |
[簡潔のため省略] | |
ぬいぐるみ (新品、包装状態。) | 87 |
ぬいぐるみ (SCP-4517と同じアパートの一室から回収。深刻な劣化が見られ、製造から15年以上が経過していると推測される。) | 2300 |
[簡潔のため省略] | |
ダミアン・ピスク (SCP-4517を内包するアパートの一室の最後の住人。) | 0 |
ラングドン・ピスク (上記対象と兄弟関係。イングランドのダラム大学にかつて勤務していた数学者。) | 比較リジェクト; 整数値オーバーフロー |
ということで、誤伝達部門は「その性質を直接説明できない」というものであるが、説明できないだけで反ミームと違い情報が完全に封殺されているわけではない。SCP-4517の正体は、上に既に明かされているのは読者諸兄も気付いているのではないだろうか。
そう、SCP-4517、𝒩度=0のなにかとは、ダミアン・ピスク氏である (特徴としてわかっているサイズも人間のそれだ。)。このアパートの最後の住人とされており、その部屋にはその後の入居者はいない。そんなダミアン・ピスク氏がなぜお風呂にずっといるのか?といえば、おそらくはダミアン・ピスク氏は死んでいると見られる。では𝒩度とはなんなのか?
ここで重要なのは、まず物の値段と𝒩度の比較。ボールペンよりもリンゴ、リンゴよりも車のほうが𝒩度が高い。また、10ポンド紙幣と20万ポンド相当のポートフォリオでは後者のほうが𝒩度が高い。つまり、𝒩度は「物の価値」にある程度比例して増加するとみられる。
次は人同士の比較。研究員とDクラス (=犯罪者)では研究員のほうが𝒩度が高く、研究員はその役職の高さに応じて、Dクラスはその持つ技能に応じてより𝒩度が高くなる。
次にぬいぐるみだが、新品よりもダミアン・ピスク氏の思い入れがあるであろうぬいぐるみのほうが𝒩度が高い。つまり、𝒩度はダミアン・ピスク氏の主観によって高くなる数値指標であろうということがわかろう。
ここから推察されるのは、ダミアン・ピスク氏が兄弟に対して圧倒的な劣等感を持っていたことであろう。自分はオンボロアパートで暮らしているのに、兄弟は大学に勤務するほどの数学者。これは明らかに差がありすぎる。そしてもう一つは、ダミアン・ピスク氏は自身を微塵も肯定していないということでもある。自身が𝒩度=0ということは、ダミアン・ピスク氏の自己評価としては、自身は犯罪者はおろか、ボールペン1本にさえ存在価値が劣るということになろう。
ダミアン・ピスク氏は自身を評価していやになり、「なにをどうしても評価できない」存在になった。ダミアン・ピスク氏の死因は十中八九自殺だろう。なにしろ、ダミアン・ピスク氏の主観では、自身は社会にとって、少なくともボールペン1本ほどにも役に立たない、
SCP-4517
それほど𝒩じゃない
Not Very 𝒩
存在なのだから。
掲示板
5 ななしのよっしん
2023/03/27(月) 19:12:41 ID: q/F3OqYWQk
実は>>1と>>2以降では指摘している部分が違う。
編集履歴を見れば分かるが、>>1が指摘する前は「指標𝒩度は、SCP-4517のそれを0として」という一文が記事には無かった。
だからSCP-4517=ダミアン・ピスクだと解説を読むまで分からなかったので、>>1はその部分を指摘した。
指摘を受けて記事が編集されてから>>2以降がレスしたため、>>1の意図が全く伝わっておらず文脈が不自然になっているのはこのため。
6 ななしのよっしん
2023/04/25(火) 03:05:10 ID: Heosc6bqpA
7 ななしのよっしん
2023/04/25(火) 12:36:13 ID: zLZyOvD6NK
N度てのはダミアン・ピスクからみた価値の数字て事でいいのか?
平たく言えば価値観の戦闘力。
自身は無能だから価値なんてないと言う悲観で0。
研究員はエリート職だから憧れや妬みで異常に高い。
犯罪者も警察に仕事与えてある意味では社会奉仕してるから社会的価値はかなり高く見積もってると言うか。
劣等感のSCP?
典型的な自殺志願者の思考そうだけど。
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最終更新:2024/11/08(金) 00:00
最終更新:2024/11/08(金) 00:00
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