TOG 2重戦車とは、
TOOOOOOOOOOOOOOOOG!
である。
TOG 2重戦車とは、第二次世界大戦初期、イギリスが制作した試作型超重戦車である。TOGとは、“The Old Gang(古いろくでなし)”と呼ばれていた特別車両設計委員会の設計であることに由来し、その2作目の戦車になる。
超重戦車と名乗っているが、実は超重戦車に関するはっきりとした定義は存在しない。第2次大戦まで戦車の種類は、
という種別が存在した。この種類分けではTOG 2は歩兵戦車に分類できる。
超重戦車とは、その当時重戦車と名乗って作られていた戦車より更に重い戦車に対してつけられたカテゴリの一種であり、その時代時代で基準となる重さが変わっている。まぁ、当時超重戦車を名乗る車両は大抵80tを越えていたようだ。
さて、この戦車の特徴だが後述するが何と言っても全長がとても長い。そして速度もとても遅いのである。
TOG 2 | マウス(参考) | |
全長 | 10.13 m | 10.085 m |
全幅 | 3.12 m | 3.67 m |
全高 | 3.05 m | 3.63 m |
重量 | 81.3 t | 187.998 t |
最高速度 | 13km/h | 13km/h(不整地)20km/h(整地) |
エンジン | パクスマン12気筒 ディーゼルエンジン(600馬力) + 電気駆動(モーター×2) |
(1号車)ダイムラー・ベンツ MB509 ガソリンエンジン(1080馬力) (2号車)ダイムラー・ベンツ MB517 ディーゼルエンジン(1200馬力) + 電気駆動(モーター×2) |
武装 | オードナンスQF 17ポンド砲 (55口径76.2 mm) ベサ機関銃(口径7.92 mm) |
Pak44 50口径128mm砲(主砲) KwK44 36.5口径75mm砲(副砲) MG34機関銃(口径7.92mm) |
乗員 | 6名 | 6名 |
このバカみたいに長い車体が何故必要だったかというと、第1次世界大戦の教訓から兵士乗っけて塹壕を越えられる戦車を欲したためである。また、泥濘地と化した北フランスを戦場として考えられていたという記述があるのでキャタピラ面積を稼いで接地圧を下げることを期待されていたようだ。
「『TOG 2』を名乗る以上は『TOG 1』という戦車もあるんじゃないの?」と思った方。正解です。
TOG 1は1940年10月に完成している。まるで世界初の戦車『Mark I』を髣髴とさせる車体をぐるりと囲むキャタピラ、車体上にマチルダIIやバレンタインなどが装備していた当時のイギリスの主力戦車砲『オードナンスQF 2ポンド砲(52口径40mm)』を備えていた。大きさはTOG 2とほぼ同サイズ。駆動系はTOG 2と同じ600馬力のパクスマンディーゼルエンジンと電気駆動であったが、問題があったらしく後に油圧モーターに変えられているらしい。なおサスペンションはない。乗り心地最悪。この車両は1両だけ造られて、1943年チョバム戦闘車両研究所に送られた後は行方不明となっている。
その後計画されたTOG 2は1940年に発注。フォスターズ・オブ・リンカーン社によって製造され、1941年3月に初走行した。
TOG 1重戦車と同じくディーゼル・エレクトリック駆動方式を採用していたが、TOG 1で発生した問題は出なかったとか。主砲は後にシャーマンファイアフライに搭載される傑作戦車砲、『オードナンス QF17ポンド砲』を装備した。
また、TOG 1では採用できなかったされなかった緩衝装置としてトーションバー式独立懸架を採用。乗り心地は格段に向上した。
時代遅れ。
TOGシリーズの設計思想は第1次大戦のドクトリンにどっぷり浸かったモノであり、時代は高速戦車による電撃戦に移行していたのである。そんな中ででかくてのろいTOGに居場所などなかったのである。あと、降車戦闘を考慮していたのか側面に乗員用ハッチがあり、思いっきり弱点になっていたようである。
車体を1.8mほど短縮し、側面ハッチを省略したTOG 2(R)も試作を検討されたが、製造されなかった。
TOG 2は試作車の1両だけが製造され、現在イギリス・ボービントン戦車博物館に展示されている。
戦車を扱ったゲーム「World of Tanks」では、あまりにも車体が長くてキモいそのインパクト抜群の姿から日本のみならず海外からも人気の車両の1つであり、戦場でTOGが出現するとチャットが、
「TOOOOOOOOOOOOOG!」
「LOOOOOOOOOOOONG!」
の叫び声で埋まるときがあるほどである。
ちなみに大破したTOGの残骸も以外と有用で、その使われ方はというと
扱い悪いな、おい。
しかし、TOG2自体はTier6戦車の中でも最もHPが高く(1400。Tier7重戦車、Tier8中戦車に匹敵するレベル)、装備している17ポンド砲が高貫通力高精度なのでタイマンで戦おうとすると意外と厄介。ていうか強い。もしTierトップのTOG複数台が同時に突撃してきた場合、下手をすると耐久力に物を言わせたゴリ押しで突破されかねない。
砲塔正面以外の装甲が全体的に薄い(重戦車としては)ことと、その図体故にとにかく被弾面積がでかい上にマチルダをも下回る足の遅さが弱点なので上手く死角にもぐりこめれば一泡吹かせられる。
そんなTOGも2015年5月4日付でプレミアムショップから取り下げられ、現在は入手できない。その理由はずばり
「ランダムマッチでTOG2がいる方の中隊の勝率が悪くゲームバランス的に悪影響」とのこと。やはりネタ枠か・・・
その後は時々プレミアムショップに復活していることがあるので欲しいけど買い逃したという奇特な人は時折プレミアムショップや公式からの情報などをチェックしてみよう。ちなみにスマホ版であるWorld of Tanks BlitzとXbox版及びPS4版では現在も課金戦車として常時販売しているので興味のある方はそちらもチェック。
掲示板
30 ななしのよっしん
2020/10/14(水) 23:13:45 ID: tHsLvWJNBU
https://
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ううむ、こういうの聞いちゃうとTOGがまともな発想に見えてくるものだ(実際まともなのかもしらんが)
まあソ連にはT-35が居るしフランスにはB1が居るしドイツにはNbFzが居るので案外流行といえるか
ネタに思えるのは(単純な構成が)一般的戦車に近いからかね
31 ななしのよっしん
2023/11/03(金) 21:51:08 ID: b9NlW6MGMN
ついにWoTじゃなくてWarThunderに実装されるぞ。
しかもゲームの課金通貨のGEで購入が可能なイベントが開催された。TOOOOOOOGを確保するのは今ぞ
32 ななしのよっしん
2023/11/18(土) 00:26:18 ID: Hd3yktVY+2
WarThunderのTOGIIはしっかり強くて楽しい
ボービントンの実車に搭載されているのが17ポンド砲じゃなく94mm砲らしくWoTのより砲火力が強化されてる
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最終更新:2024/12/26(木) 11:00
最終更新:2024/12/26(木) 11:00
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