スカサハ=スカディ(Fate)とは、スマホゲーム『Fate/Grand Order』に登場するサーヴァントの一騎である。クラスはキャスター。
CV:能登麻美子
イラスト:こやまひろかず / 設定制作:桜井光
サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。
森羅万象こそが神であるならば、私がそうだ。
高次の力こそが神であるならば、私がそうだ。
汎人類史に敗北した、過酷なる世界…旧スウェーデン南部に位置する第二ロストベルト『北欧異聞帯』を統べる女王兼女神。旧オスロ・フィヨルド(ノルウェーの首都)北部に魔力で作り上げた、氷雪の城を居城とする。巨人種を配置しているが防衛線は皆無。城そのものも要塞機能は無く、ただ見た目の優雅さのみを追求。城内に通じる道は大橋1本のみ。城内は凍てつくほど極寒、加えて強力な魔力によって感知機能が役に立たなくなる特性があるが、壁から調度品に至るまで氷で作られた内装は幻想的。
世界に舞う純白の雪には微量ながら魔力が含まれており、全てスカディの一部。木の葉が揺れる音、風の音、話し声、出来事などが手に取るように分かる「目」と「耳」の役割を果たす。また、遠距離通信を阻害するニュートロンジャマーのような作用があるため、数km圏内にまで接近しないと通信が届かない上、活動拠点となりうる霊脈の探知も妨害する。山々に連なる針葉樹もまたスカディの魔力で作られた氷像である。異聞帯の急所となりうる空想樹は魔力を以って隠匿し、視覚的にも機器的にも視認できないようにしていた。天を衝くほどの巨大な空想樹を完全に隠せてしまう辺り、キャスターとして突出していると言える。その影響か北欧異聞帯の空想樹は生育が早く、既に種子の発射が確認されていた。このようにスカディが内包する魔力量は規格外そのもので、マシュ曰く通常の生態系の生物なら包まれるだけで即死しかねないほどの濃厚な魔力。
自身の魔力で百騎以上の量産型ワルキューレを作って手駒にしている他、大神オーディンが作った「オリジナル」とも呼べる三騎のワルキューレ(fate)を統率個体として従える。更に北欧異聞帯で生きる巨人種に手製の仮面礼装をかぶせて絶対命令権を持つが、本能で勝手に動く一面もあるためワルキューレより扱いにくい様子。特に炎の巨人ムスペルは危険と判断し、仮面を付けた上で城の地下に監禁している。まさに北欧異聞帯はその全土がスカディの勢力圏。神代から生き続ける本物の神であるため、他とは比べ物にならない強さを誇る。ナポレオン(fate)から大砲数発を撃ち込まれても気にも留めないほどで、彼から「山に砲撃しているようだ」「まともにやり合うのは馬鹿馬鹿しい」「特別な手段を講じなければ、まず勝てん」と評される。ただでさえ強大な存在なのに、大神オーディンから授かった原初のルーンによる魔術を操る。使える魔術は多岐に渡り、時速200km/hで飛行できる能力の付与、神鉄の召喚、霊基の修復までこなせる。その気になれば主人公一行を一瞬で叩き潰せるだけの戦力と実力を兼ね揃えているが、彼女自身が北欧の母を自称するほどの慈愛に満ちた思考(後述)を持っていたため、意図的に生かされ続けた。
北欧異聞帯には100の集落が存在し、スカディの巨人避けの結界によって安全が確保されている。生活に必要なものは全て集落内で得られ、貨幣制度や他集落との交流も無いため、生きていくには集落内部だけで事足りる。しかし子供を作った人間は25歳以上、作らなかった人間は15歳以上で大人と見做され、一年に一度訪れる「定めの日」に集落の外へ出て、巨人種の生け贄となる。その直前に量産型ワルキューレを召喚する儀式を行い、死後ヴァルハラに送られる事が約束される。この慣習により人口は1万程度に抑えられている。彼女の力では人口1万を維持するのが関の山、巨人種を生かすのにどうしても生け贄が必要という背景があり、冷酷かつ合理的な判断に基づいた慣習だった。ただ北欧異聞帯で生きる人々にはこれが常識であり、定められた死を受け入れている。
約3000年前、炎の巨人王スルトが己の役割に反逆して惑星そのものを滅ぼそうとした事で狂ったラグナロクが発生。神々は抵抗したが大半が滅び去り、オーディンのルーンによって辛くもスルトと炎の国を封印。その状態においてもスルトは神々の命を狙い続けたため、目をくらませる目的でオーディンは生き残ったスカディを縁のあるスカサハと重ね、原初のルーンを授けた。図らずも最後に残った神となったスカディはラグナロクを生き延びた生命を守ろうと、まず最初に魔力の氷雪で大地を覆ってスルトが残した灼熱の炎を鎮火。次に人間の保護区を作り、仮面礼装を作って危険な巨人種を支配下に置いた。こうして平穏を取り戻した北欧神代は汎人類史から切り離され、神代が終わらないまま西暦2018年まで存続。彼女は世界で唯一残った旧き神として、土地を統治している。抵抗勢力が誕生していたロシアの異聞帯と違って反乱は一切無く、治世は成功。キリシュタリアも異聞帯の中で最後まで残るかもしれないと評していた。最初は主人公たちの生存を認めるものの、彼女はある決定的な対決のために、主人公たちによる異聞帯での活動を必ずしも許容するわけではなかった。
初登場時は敵だったが、FGO三周年記念時に実装。神霊サーヴァントに相応しい破格の性能(後述)を誇っており、見た目の可愛さも手伝って彼女を召喚しようとするマスターが相次いだ。しかし入手経路は不定期開催されるピックアップ時のみ。☆5特有の排出率の低さもあって多くの星晶石がマナプリズムと化してしまったという…。幸運にも召喚された場合、汎人類史側のサーヴァントとしてマスターに力を貸す事に。説明文から察するに北欧異聞帯での対決の後、一度死んだために神霊サーヴァントとして召喚できるようになった模様。生前の記憶を引き継いでおり、今は無き北欧異聞帯を回顧する様子が見受けられる。バレンタインイベントでは、シミュレーターでかつて住んでいた氷雪の城を再現していた。
戦闘においてはキャスターだけに魔術を使用。つま先で地面を軽く突けば氷壁が作られ、光でルーン文字を描けば炎が氷に置き換わった爆発が生じる。一方で氷で象られた大剣や槍を振り回す事もあり、近接戦闘もこなせる。
北欧神話に登場する雪山の女神スカディと、ケルト神話に登場する影の国の女王スカサハが習合した存在。スカディの名は古ノルド語で「傷つくるもの」を意味する。ドイツ語ではスカディと呼称するが、フィンランド語ではスカジと呼称されている。フィンランド、ノルウェー、スウェーデンが存在するスカンジナビア半島はスカディの名から取られているとされる。そのせいかスカンジナビア・ペペロンチーノの名に妙な親近感を抱いていた。見た目はスカサハと同一だが、中身は全くの別人というよく分からない性質を持つ。この差異は戦闘スタイルにも表れていて、スカサハが槍の使い手だったのに対し、スカディは魔術を操る。それでもスカサハの要素が含まれているからか、槍を使った攻撃も行う。よく見るとスカサハは茶髪、スカディは紫色の髪をしている。
汎人類史では、巨人スィアチの娘として登場。彼女もまた巨人であり、FGOでは人間サイズになっているが「おや、何か踏んでしまったかな」や「小さき者よ」など巨人を意識した台詞がある。北欧異聞帯で巨人種に絶対命令権を持っていたのは、父スィアチが巨人だった事も要因の一つ。スリュムヘイムにある館で父とともに暮らしていた。『スノッリのエッダ』第二部で、スィアチは不老不死のリンゴを持つ女神イズンを連れ去り、神々に老いが発生。混乱をもたらした事がきっかけで、スィアチは神に殺される。この事に怒ったスカディは復讐のため神の世界アスガルドへ殴り込んだ。神々は和解の条件として男神との結婚を持ち掛け、彼女は光の神バルドル(イケメン)を指名したが、婿選びの儀式の結果、願い叶わず海の神ニョルズと結婚する羽目に。当然結果に不服な彼女は激怒したが、ロキの取り成しとオーディンの計らいにより承諾する。ニョルズと婚姻し、彼の子であった兄妹フレイとフレイヤの母(または義母)となった。この結婚から「神々の麗しい花嫁」と評される。しかし海の神と山の神である二柱は反りが合わず、結局別れてしまう。以降は父が遺した館で過ごしていたようだが、伝説によってはスカディは大神オーディンの妻になったという。ーーーしかし、異聞帯においては多くの神々から求婚されたものの、婚姻が果たされる前に狂ったラグナロクが発生。自分以外の神はスルトによって討たれ、身一つで残された世界を守る事となった。
スカサハとあるが、ケルトの影の国の女王とは同一視される別人。スカディと同一視されたスカサハ要素が僅かに付帯しているような状態と言える。スカサハとスカディの習合を唱えた著作は、神学的・裏付けのないトンデモ本の類なのだが、Fate世界ではある意味正鵠を射ていたという解釈がされているといことなのだろう。
「愛そうか、殺そうか」と、まさしく自然(神々)そのものの性質を秘めている。ラグナロクを生き抜いたあらゆる生命体を等しく愛し、彼女の前では人間も、ワルキューレも、巨人種も、北欧異聞帯に生きる可愛い子供に過ぎない。怨敵スルトの部下にあたる巨人種まで愛するあたり彼女の慈愛は深いと言える。外の世界から侵入してきた「異物」である主人公一行やナポレオン(fate)も例外ではなく、襲撃を受けたにも関わらず殺害を禁止。捕縛を試みる程度で済ませた。汎人類史の抵抗として北欧異聞帯に出現したアルターエゴ・シトナイに対してはその脅威から捕縛して地下牢に収監したものの、シトナイの中に汎人類史における義理の娘であるフレイヤが存在する事を知り、無関係ながらも母親の情愛から処刑しなかった。敵であれば殺すが、直接宣戦布告でもしない限り敵とは見做されない。一方で冷徹な側面を有し、北欧異聞帯における極めて徹底された人口統制・管理制度は彼女なりの理想と現実の折り合いの結果と言える。それゆえ、女王としての威厳を持ちながらも、望み通りの人生を歩めず、“閉じてしまった”世界を愛すると決めた儚さを彼女は漂わせる。
クリプターのオフェリアから他の異聞帯の情報を知らされており、中国異聞帯における始皇帝(fate)の治世を「論外」と断じている。恒久平和のためとはいえ民に愚民化政策を施し、必要となれば抹殺する彼のやり口は、人間を我が子と愛するスカディにとって受け容れがたいものだったと推測される。また、その優しさからキリシュタリアに「カルデアに味方するかもしれない」と警戒されていた。
一方で汎人類史側のスカサハよりも肉体的にも精神的にも幼い。ズレてないともいう。普段の彼女は神として厳格に振る舞い、マスターを逆に従わせようと主従逆転を迫る。しかし関係を深めていくと無防備な姿を見せたり、恥ずかしい秘密を明かしてくれたりと人間味のある言動をするように。そういう隙ともいうべき温かみがあるのが彼女といえる。一応、神話のようなモテモテの時期があったようで美貌や気品については自信がある一方、不可抗力とはいえ、独り身になってしまったことを突かれるのを嫌う。
メインストーリーでは厳格なる神であったが、イベント時空では一転してコミカルな性格に。こちらが本来の性格と思われる。2021年のクリスマスイベントではついにショップの店員と化し、健気に接客していた。寒冷地に身を置いていた影響か暑さに弱い。好物はアイスキャンディーで、魔力を使って自作する事もある。北欧異聞帯が誕生してから最初の200年くらいまでは自作のアイスキャンディーを我が子に配り歩いていたという。巨人種にも与えていたのだろうか。
カルデアにおいては汎人類史の英霊とは少し距離を置いて接している節がある。女王メイヴから殊更気に入られており、いろいろと世話を焼かれている姿を見ることができる。
| 筋力:B | 耐久:D | 敏捷:C | 魔力:EX | 幸運:D | 宝具:A |
死溢るる魔境への門(ゲート・オブ・スカイ)
ランク:A+ / 種別:対軍宝具/開戦宝具 / レンジ:2~50 / 最大捕捉:200人
スカサハの支配する影の国に存在する影の城を召喚する。効果範囲内の彼女が認めた者にのみ「影の城」は幸運と祝福を与える。この祝福を与えられたものは力なき身でも強大な敵を打ち倒す。彼女はなぜこの宝具が使えるのか理解できていない。北欧の神々から与えられた加護が、もうひとりの自分(ケルトのスカサハ)に由来する異境の力を行使させているのであろうな、程度の認識である。宝具発動時には専用BGMが流れる。
2部2章にて敵として登場。その後FGO3周年記念として、2018年7月29日に実装された限定星5キャスター。カード構成はQ2A2B1。
満を持して登場したQuick特化のサポートキャスター。不遇とされてきたQuickのカード性能を補って余りある補助能力と、最高性能のNP供給スキルを持つ。 Quickが多い分クリティカルが絡みやすいキャスターなので、火力やNPに関してはムラがあるものの平均的な水準の基礎スペックを持つ。
耐久支援に関しても出来なくはないがクセが強く、特に消耗戦には弱め。他のサポートキャスター達と比較してなお突出した瞬発力の反面、初速が残るうちに仕留め切れないと脆さが目立つようになる典型的な短期決戦型である。
現在は通称「スカディシステム」「スカスカシステム」と呼ばれる編成で一世を風靡している。
NP獲得量増加スキルを持つ全体かつHIT数の多いQuick宝具を持つサーヴァントにサポート含む2人分のスカディのQuickバフを注ぎ込むことで、宝具を3連射して殲滅してしまうというシステム。
これにより周回では最高クラスの効率を発揮できるものの、敵クラスと敵構成への依存の強さ、撃ち漏らしが出た際のグダりやすさ、何より極端な編成難易度の高さが難点。ぶっちゃけこれが組める人の大半は元から周回に困ってない。編成できてしまえばスカディ自身に付ける礼装は何でもいいためイベント特攻礼装をたくさん積めるのがメリット。
より詳しいシステム解説は「スカスカシステム」の記事を参照。
| 保有スキル | |
|---|---|
| 原初のルーン (CT8→6) |
味方単体のQuickカード性能をアップ[Lv.](3T) &Quickカードのクリティカル威力をアップ[Lv.](3T) |
| 凍える吹雪:B (CT8→6) |
敵全体の防御力をダウン[Lv.](3T) &クリティカル発生率をダウン[Lv.](3T) |
| 大神の叡智:B+ (CT8→6) |
味方単体のNPを増やす[Lv.](30→50%) |
| クラススキル | |
| 陣地作成:EX | 自身のArtsカードの性能をアップ |
| 道具作成:A | 自身の弱体付与成功率をアップ |
| 女神の神核:A | 自身に与ダメージプラス状態を付与 &弱体耐性をアップ |
| アペンドスキル | |
| EX攻撃強化[Lv.]/NPチャージ[Lv.]/対キャスター特攻[Lv.] | |
| 死溢るる魔境への門(ゲート・オブ・スカイ) | |
|---|---|
| カード種別:Arts | ランク:A+ EX |
| 味方全体のクリティカル威力をアップ[Lv.](3回・5T) &回避状態を付与(1回・3T) &即死無効状態を付与(1回・3T) &被ダメージカット状態を付与(3T)<OCで効果アップ> |
|
| 味方全体の攻撃力をアップ[Lv.](5T)▲ &クリティカル威力をアップ[Lv.](3回・5T)▲ &回避状態を付与(1回・3T) &即死無効状態を付与(1回・3T) &被ダメージカット状態を付与(3T)<OCで効果アップ> |
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最終更新:2025/12/22(月) 17:00
最終更新:2025/12/22(月) 17:00
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