ロード(ファイアーエムブレム)とは (ロードとは) [単語記事]

ロード（ファイアーエムブレム）とは、主人公の代名詞である。
ここでは、「ロード」でないものも含めFEの主人公について取り扱う。

概要

ロード＝領主、君主(lord)であり、多くの作品において話の中心となる主人公ユニットのクラスとなっている。ほぼ主人公とイコールであるため、原則としてマップの制圧はロードのみ可能・倒れると即GAMEOVERなど「主人公」としての特徴を持っている。敵の思考もロードを狙いに来る場合も多い。

最近は例外も増えたが、一般には弱点のない万能型の剣歩兵である。成長率は基本的に高めに設定されてはいるものの、万能故に飛びぬけた長所がなく、CCが無かったりあっても時期の制約を受けるため軍のエースとはなりにくかったが、ヘクトルが登場して以降そうでもない例が増えつつある。

伝統的に、騎兵とアーマーに同時に特効を持つ専用武器を初めから持っており、後半に高い性能を伝説の専用武器を入手することが多い。ラスボスがこちらの攻撃を軽減・無効化してくる場合（攻撃力半分、攻撃不能、ダメージは入るがとどめをさせないなど）主人公の持つ伝説の武器でそれを打ち破ることができる。
初めから育てていれば特に問題ないが、他のユニットと違って強制出撃なので是非強くしておきたい。

強さの変遷

使わないという選択肢はないので、何であろうと使うしかない。

暗黒竜と光の剣

名前	下級	専用武器
マルス	ロード(剣)	レイピア　ファルシオン

アリティア王国王子であり、かつての英雄アンリの子孫。タリスの王女、シーダとは恋仲。バランスは良いがクラスチェンジが無いためエースとはいかない。ロイと主に、「大乱闘スマッシュブラザーズ」にも登場した。
ファルシオンは武器による直接攻撃を無効化し、アイテムとして使うとHPを全快する強力な効果があった。
ファルシオンの他メリクルレイピアもマルス専用になっており、LvUP時にステータスが+2されることがある。

外伝

名前	下級	CC	上級	専用武器
アルム	戦士(剣)	⇒	勇者(剣・弓)	ファルシオン

非ロード主人公で、強いて言えば傭兵系に近い。⇒傭兵（ファイアーエムブレム）
辺境の村でくすぶってると思いきや、やっぱり王道に乗ってる男。成長率もバランスが良く、使いやすい。
専用武器としておうけのつるぎがある。

ファルシオンは名前こそ一緒であるものの、暗黒竜とのつながりはない（世界観と時系列は共有している）。セリカの隣に置くと、攻撃が必ずクリティカルになる支援効果あり。

紋章の謎

名前	下級	専用武器
マルス	ロード(剣)	レイピア(1部のみ専用武器)　ファルシオン

設定は暗黒竜に同じ。Lvアップ上限が20なため、19回しかLvアップできず、たびたびドーピングのお世話になる。本作は１部、２部共に成長率を底上げするアイテムがあるため、それまで極力育てないというプレイヤーもいる。(１部だと、16章で星のオーブとメリクル持たせてマニュアル読んで突撃とか)

専用武器のレイピアはアーマーナイト系とソシアルナイト系両方に特攻を持つ使い勝手の良い武器。1部だとマルス専用だが、2部だと踊り子も使える。もうひとつの専用武器のファルシオンはドラゴン系に特攻。ドラゴンを相手にした場合、攻撃力30が保証される。ただし、重さが10もあるため、「無理して取らなくてもいいんじゃね」的な扱いを受けかねない。一応、ドラゴンの攻速は0で固定のため、素早さ13あれば必ず二回攻撃できる。取らなくてもクリアは可能。

ファイアーエムブレムを入手すると無制限に宝箱を開けられるようになるため、盗賊の代わりにアイテム回収に走らされることもしばしば。また、画面には表示されないがマルスのそばには輸送隊が常に付き添っており、それにともないマルスに隣接すると輸送隊からいくらでもアイテムを取り出せる。動く預かり所。

グラフィックは１部と2部で変わり、１部では少年ぽいが、2部になるとやや大人びた青年になる。

二次創作ではなぜかやたら黒くなることが多い。

聖戦の系譜

名前	下級	CC	上級	専用武器
シグルド			ロードナイト(剣☆・槍B)	ティルフィング
セリス	ジュニアロード(剣☆)	⇒	ロードナイト(剣☆・槍B)	ティルフィング

シアルフィ家公子・シグルドとその息子・セリスがロードとして登場。追撃(セリスは+見切り)のスキルを持ち、成長率も高く、バランスよく強くなる。指揮レベルはシグルドが2、セリスも2だがオイフェと会話することで3に上がる。セリスはゲーム中唯一「おりる」コマンドが使えるユニット。必殺発動時のカッコイイ動きを見るために馬から下しっぱなしにしておく人も多いとか…。

指揮官補正が常時かかる為か、上限値はほかの騎兵ユニットと比べて少し低い。しかし、シグルドは初期値、セリスは成長率が極めて高いため強力な戦力として運用可能。特にシグルドは圧倒的な強さを誇り、いきなり無双が可能な性能となっている。

ティルフィングは両方とも終盤になるまで手に入らないが、技･速さ･魔防に補正がかかり、強い。 +祈りもつくが、主人公キャラを祈りが出るくらいまで傷つけていいものか…。シグルド編では「ティルフィングが最初からぶっ壊れている」という怒りが親父との死別の悲しみを凌駕する。修理代は5万Gなり。（※一人のユニットが持てる金の限界が5万G）

シグルドは普通は数十ターン以上かかる恋愛成立を一回の会話だけでなしとげてしまう手の早い男。セリスはジュニアロード時代に進軍の歩調があうこともあり、エーディンの娘ラナ(ラナオウ)と恋人になりやすい。もちろん他キャラでもできる。

シグルドは周りのキャラが頼りないこともあり、終始先陣切って戦うこととなる。セリスは周囲に強力なキャラが多いため、特にラスボスと戦わせるよう誘導されることもない主人公。最終決戦には妹のユリアが大活躍する。

トラキア776

名前	下級	CC	上級	専用武器
リーフ	ロード(剣)	⇒	プリンス(剣)	光の剣　(ブラギの剣)

レンスター家キュアン及びシアルフィ家エスリンの息子。帝国に滅ぼされた亡国の王子。ヒロインはナンナ固定。

クラスチェンジはイベントによるものであり、強制。よってそこまでにレベル20まで上げておくことを推奨。指揮レベルは付随している軍師の数によって0～2で変化。全ユニット中、唯一疲労が発生せず、全MAPに参戦。また、今作に多い離脱MAPでは必ず最後の一人になるという宿命を持つ。
（注：疲労は戦闘によって蓄積し、一定量たまると次のマップに参戦不可）
（注：リーフが離脱してしまうとそれでMAPクリアとなってしまい、残されたユニットは敵に捕らえられてしまう）

支援を与える相手が非常に多い。そのためか成長率は宜しくなく、CC補正がかなり酷く設定されてしまっている。とはいえ、プリンス時でも下級職と見なされ、クラスのランクも低いので経験値は大量に手に入る。よってレベルをカンストさせること自体は難しくは無く、成長率補正のアイテムもあるので育てればかなり強くなる。
（注：今作では下級職にたくさんの経験値が入るのに加え、クラスにランクがつけられそれも経験値計算に含まれる）

専用武器の光の剣は第1章から所持している母の形見。アイテムとして使用するとHPを全回復。ブラギの剣はロプトの剣を打ち破れる唯一の剣。ただし、使用条件は聖戦士の血を引いていることなので、別にリーフでなくても使うことができる。ヒロインのナンナも当然使用可能。しかも、別になくてもクリア可能。

また、上記の成長率、CC補正、トラキア本編での言動、ゲイボルグが扱えないにも関わらず聖戦における平民キャラに対しての「聖戦士の血を持つ者でないと戦えない、君では無理だ」発言が災いして葉っぱと別称されることが多い。

封印の剣

名前	下級	CC	上級	専用武器
ロイ	ロード(剣)	⇒	マスターロード(剣)	レイピア　封印の剣

フェレ候エリウッド(通称エリなんとか)の息子。オスティア公女リリーナがヒロインではあるが、別キャラと恋に落ちることもできる。成長は通例通りのバランス型であるがCC補正が良い。また専用武器である封印の剣は間接攻撃も可能で防御･魔防に補正もかかる。CCの時期が遅いのが最大の問題である。

また、CC前後でグラフィックが変わらないこと、マスターロードのステータス上限が一律25と割と適当なこと、内部データを見るとクラスがロードから下級→上級の順で並んでいるのにマスターロードが何故か最後にあることなど理由で、一説には元々CCの予定は無かったが後半で急遽入れたと言われている。

「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズには「本作が発売される前から登場」という驚きの登場をし、FEシリーズの売り上げと、海外進出に貢献したといわれている。

烈火の剣

名前	下級	CC	上級	専用武器
エリウッド	ロード(剣)	⇒	ロードナイト(剣・槍)	レイピア　デュランダル
リンディス	ロード(剣)	⇒	ブレイドロード(剣・弓)	マーニ・カティ　ソール・カティ
ヘクトル	ロード(斧)	⇒	グレートロード(斧・剣)	ヴォルフバイル　アルマーズ

本作は3人のロードが登場し、序章～10章まではリンディスが、11章～終章まではエリウッドもしくはヘクトルが玉座制圧等の役割を担う。

エリウッドは息子のロイのこれまでのFEのロード像を濃くしたようなキャラでバランス型成長だが、こちらはCC補正がいまひとつな為、成長次第で凡夫となるかエースとなるかくっきり分かれる。何より、専用武器のデュランダルが封印の剣の時より重すぎる（重さ12→16）のが最大の問題となる。今までのFEのロードなら比較対象がいないため文句を言うにもいえないのだが、他の二人が強かったため文句を言われがち⇒エリなんとか

エリウッドと好対照となっているヘクトルは実質アクスアーマーであり、アーマーナイトと海賊を足して2で割らない性能でHP、力、守備が非常に高く、速さも十分で体格もいいので非常に強い。魔法にだけ注意。⇒アーマーナイト
また、この様な性格・成長である主人公は以降のシリーズに引き継がれることになった。
専用武器のアルマーズはもやっぱり重い（重さ13→18）が、ヘクトルの体格が15あるため問題にならない。

リンディスは典型的な剣士系であり、攻撃に特化した伸びをするが、HP、守備に不安があるため、支援等も使って｢当たらない戦い」をしないと結構あっさり死ぬ。専用武器のソール・カティは神将器にも匹敵する武器であるが、出自が分からないため後付けではと言われる。こいつもデュランダル並みに重い武器なため、いくら素早さが高くてもエリウッド以上に体格が不安である彼女に装備させるのはかわいそうである。

3名とも強制出撃もかなりの頻度であるので、序盤から成長させておくのがベター。また、ロード3人のレベル合計により章分岐する箇所が1つあるので、それの調整をしながらレベル上げをするのもいいだろう。

ところで、烈火の剣（国内版）のリンディスにはソール・カティ専用モーションが無いことは、プレイした人は御存じであろう。……ここだけの話だが、実はそのモーションはデータ上では存在しており、チートによってデュランダルを装備させると何故か専用モーションを見ることができる（海外版で修正）。また、プロトタイプ版にはリンディスにこれとは違うデュランダル専用モーションがあったらしいという話や、封印の剣のエリウッドの武器レベルが槍>剣であること（封印ヘクトルは斧＝槍）等から察するに、デュランダルは元はリンディスが使う予定だったようだ。
リンには重そうだが本来の使い手ローランも小柄だったそうだ…どうやってこんなデブ剣を使っていたのだろうか？

聖魔の光石

名前	下級	CC	上級	専用武器
エイリーク	ロード(剣)	⇒	マスターロード(剣)	レイピア　ジークリンデ
エフラム	ロード(槍)	⇒	マスターロード(槍)	レギンレイヴ　ジークムント

双子の兄妹であるエフラムとエイリークが登場。序盤はエイリークが主人公となるが、序盤終了時、それ以降エフラム・エイリークのどちらを主人公にするか選ぶことが出来、拠点制圧能力を持つようになる。

エイリークはこれまでのロード系主人公をそのまま女性にしたような性格・性能の万能剣歩兵で、対するエフラムはヘクトル型のパワーファイターであり、ストーリー上は「一見無謀だが戦略眼のある男」である。ユニットとしても、エフラムは成長率が高いが能力上限値の割り振りがややもったいなく、エイリークは成長率は並だが能力上限値の割り振りが良いという好対照となっている。

余談だが、エフラムの嫁候補に恵まれており、ターナ、ラーチェル共に非常に強力なユニットである。
が、支援の進み方が最も速いのがミルラ（マムクート）であるため、たまにロリコン呼ばわりされる。

それとは対照的に、エイリークの婿候補はほぼ上級職であり、下級職も一人いるが結婚エンドにならない。
話の流れ、例外的なユニット性能、支援速度を見るにやはり正史はゼトと見るべきか。

蒼炎の軌跡

名前	下級	CC	上級	専用武器
アイク	レンジャー(剣)	⇒	ロード(剣)	リガルソード　ラグネル

今回の主人公は傭兵団の団長（の息子）であるが、正式に一軍を率いるにあたりクリミアの女王エリンシアから爵位を受けロードとなる。性能も従来のクラスとしての傭兵そのものであり、主力としてガンガン使用できるだけの高い性能を持つ。専用スキル「奥義：天空」は強力。専用武器ラグネルは遠距離攻撃が可能で、何より「使用回数無限」なためそれだけでも強い。使う機会はたったの3MAPしかないが。
⇒傭兵（ファイアーエムブレム）

暁の女神

名前	下級	CC	上級	CC	最上級	専用武器
ミカヤ	光魔道士(光)	⇒	光の賢者(光・杖)	⇒	巫女(光・杖)	セイニー
アイク			勇者(剣)	⇒	神将(剣・斧)	アロンダイト　ラグネル

この作品は4部構成で、各部ごとに主人公が変わりさらに全員まるっきり系統が違うため、これまでの「ロード」の特性から全員大幅に外れている。アイクが比較的近いが…。

ミカヤは光魔法の使い手であるが、今作は闇魔法の使い手がものすごく少ないためあまり有利とはいえない。セイニーは史上初のナイト系特効魔法であり強力だが、後半はちとつらい。

アイクは親父似のマッチョとなり、魔防こそ下がったが相変わらず高い性能を誇る傭兵系で、最上級職では武器レベルを剣・斧ともに最大にできるという優遇を受けている。ただし、上記の魔防低下により必殺（主に雷魔法）で即死しやすくなっているので過信は禁物。

新・暗黒竜と光の剣

名前	下級	専用武器
マルス	ロード(剣)	レイピア　ファルシオン

設定は変わらず。リメイクによってほとんどのユニットはクラスチェンジできるようになったが、今回もロードはクラスチェンジできないため「強いか？」と言われればあまり強くない。ただし、Lvの上限は30、能力上限は全て25と上がっている。今回は成長率補正などはないので序盤から使っていける(元々使っていいのだが)。また、全てのユニットに支援効果がある。

余談だが、ファルシオンには封印の剣等のようなステータス補正が無いため、ノーマルならまだ良いのであるがH3ともなるとマルスの素早さをカンストさせてもメティウス（速さ30）に追撃を食らってしまうため、ファルシオンでラスボスを倒すのはかなり勇気がいる。