固有結界

固有結界とは、奈須きのこ作品に登場する魔術のひとつ。

概要

本来は“悪魔”や“精霊”のみが操れる「術者の心象風景で世界を塗り替える」という異能力だったが、
研究を重ねた結果、最上級クラスの魔術師や吸血種の一部が習得するに至る。
数ある魔術の中でも禁呪のカテゴリーに分類され、魔術師の到達点のひとつとされる。
そのため“魔法”に最も近い魔術として認識されている。

元々は悪魔や精霊といった世界に近い存在が形成する物であるため、それ以外のモノが固有結界を形成した場合、世界（地球）の修正機能が働く。
これに対抗するには莫大な魔力が必要となるため、展開し維持できる時間は数分程度とされている。
ただし強力な吸血種である死徒二十七祖であれば数時間単位での行使が可能となる。
未熟な術者が使用した場合は一秒も持たずに崩壊する可能性がある。

所持者

ネロ・カオス

• 獣王の巣
  死徒二十七祖の第十位、ネロ・カオスが使用する固有結界。
  空間を塗り替えるのではなく、自身の体を固有結界とすることで、
  本来であれば数時間程度しか維持できない固有結界を永続的に使用することを実現させている。
  この固有結界内には666の生命の因子が渦巻いており、本人にも何が出てくるか分からないというトンデモ結界。
  犬やカラスは当たり前。熊や虎、象、果ては鮫まで出てくるから驚きだ。あと鹿。
  さらには蟹のような何かとかトカゲの様な何かといった幻想種まで内包する様はまさに「歩く動物園」。
  ガクガク動物ランド。

ミハイル・ロア・バルダムヨォン

• オーバーロード
  死徒二十七祖の番外、ロアが使用する固有結界。
  過負荷。魔力の過供給を行う、らしい。
  月姫本編中で使用されることは無く、第4回人気投票で名称が公開されて以降、術者の影の薄さと相まって存在を忘れ去られていたが、MELTY BLOOD Actress Againにてまさかの登場。

弓塚さつき

• 枯渇庭園
  ロアに血を吸われたことで吸血鬼化したさっちんの使用する固有結界。
  月姫本編中で使用されることは無く、幻のさつきルートにて解禁される予定だったが、
  一足先にメルティブラッドにて弓塚さつきのラストアークとして登場。
  結界内の魔力を消失させることで、魔術師や魔力を原動力とする存在に致命的なハンデを負わせる、らしい。
  過去に公式BBSにて正解を出してしまったファンがいたため、奈須きのこが「秘密にしておいて欲しい」と発言したことがあった。

ワラキアの夜

• タタリ
  死徒二十七祖の第十三位、通称ワラキアの夜が使用する固有結界。
  一定周期ごとに発生する風変わりな固有結界。
  ある特定のコミュニティ内に流れる噂や不安を煽り、その噂の姿を借りて具現化する。
  その後、一夜の間に発生した地域一体の血液を大量に奪いつくす。
  二次創作者の強い味方。

衛宮士郎

• 無限の剣製（Unlimited Blade Works）
  魔術使いである衛宮士郎の使用する固有結界。
  一度でも視認したことがあれば、古今東西問わずあらゆる“剣”を登録し、再現できる。
  結界の展開時には赤い空と赤い荒野が広がり、無数の剣がさながら墓標の様に突き立っている。
  使用者が人間であるため、結界の維持時間は外部バックアップ付きでも1分と持たない模様。

アーチャー（エミヤ）

• 無限の剣製（Unlimited Blade Works）
  第五次聖杯戦争時に召喚された弓兵のサーヴァント、アーチャーが使用する固有結界。
  基本的な性能は士郎の物と同様だが、結界展開時の風景に差異がある。
  維持時間に関してはマスターの魔力量に影響される面もあるだろうが、英霊である時点で士郎の物よりは長時間維持できるものと思われる。
  衛宮士郎との関係は本編参照のこと。

ライダー（イスカンダル）

• 王の軍勢（アイオニオン・ヘタイロイ）
  第四次聖杯戦争にて召喚された騎兵のサーヴァント、征服王イスカンダルが使用する固有結界。
  その風景は大平原であり、かつて彼に従い、共に戦った英雄たちが召喚される。
  召喚された英雄たちはそれぞれ独立したサーヴァントであり、彼らを維持する魔力は彼ら自身でまかなわれる為
  その強力さの割には低コストで長時間運用できる。
  ただし、展開する際の魔力はイスカンダル持ちなので決して頻繁に使用できるものではない。

朱い月

• （名称不明）
  タイプ・ムーン。月のアルティミットワン、朱い月の使用する固有結界。
  自身が地球からも人類からも抹殺の対象となることを予見した赤い月が、
  滅ぼされても現世に帰還できるよう自身の後継者（真祖）を生み出すために編み出した。
  アルクェイドを始めとした真祖はこれによって誕生しているものと見られるが詳細は不明。

ORT（オルト）

• 水晶渓谷
  死徒二十七祖第五位。タイプ・マアキュリー。水星のアルティミットワン、ORTの使用する固有結界。
  過去に侵食固有結界、固有異界などの呼ばれ方をしていた時期がある。
  かなり異質な固有結界であり、ORTがただそこに居るだけで周囲の環境は彼(？)の住んでいた世界に書き換わっていくという反則的かつ、凶悪な性質を持っている。
  結界自体になんらかの特殊効果が付加されているかは不明。
  厳密には固有結界ではないといえる。

グランスルグ・ブラックモア

• ネバーモア
  死徒二十七祖の第十六位、グランスルグの使用する固有結界。
  死徒に対して絶対的な威力を持つとされている。
  この固有結界を用い、先代の十六位を眷属もろとも抹殺することで現在の地位を得た。

フィナ＝ヴラド・スヴェルテン

• パレード
  死徒二十七祖の第八位、白騎士ヴラドの使用する固有結界。
  幽霊船団という単語のみ公開されているが詳細は不明。
  かつて二十七祖のヴァン＝フェムが所有する七大ゴーレムのひとつ、第五城「マトリ」を攻め落としている。

タイガ

• 無限の道場（タイガー・魔方陣）
  イリヤスフィールのサーヴァント、藤村タイガが行使する、ネタなのかマジなのかよくわからん固有結界。
  この結界内で行われる戦闘行為はすべて花札で行われるようになる、のだが・・・
  花札での決着に不満を持った英雄王にかき消されそうになっていたりするあたり、さすがのイロモノ結界も万能ではない模様。
  なお、結界の発動と維持に必要なコストは「みかん1個」である。

関連項目

• 奈須きのこ
• TYPE-MOON
• 前原圭一（「ひぐらしのなく頃に」に登場するキャラだが本編中に使用する？場面が見られる）