概要
太陽が地平線(水平線)の向こうへ沈んでいる時間。若しくは、日の入りから夜明けまでの時間帯を指す。
人間を始めとして地球上の大抵の生物は日が昇っている時間に活動し、日が沈むと睡眠をとるものだが、昼に休息して夜に活動する生物もおり、この生態は夜行性と言われる。一例を挙げるとフクロウやコウモリなどが該当するか。同様に植物も昼と違って光合成を行わないので呼吸のみの活動となり、花や葉を閉じるようになるのだが、上記と同じケースで夜にのみ花を咲かせる植物もある。
ちなみに人間は基本的には昼行性の生物であるが、火や電灯などが生活の場に出てきてからは昼夜を問わずに活動しているようになったようだ。仕事や学業・部活動が済んだ後は大体夜となっているので、夜は遊ぶ時間、と認識している方も多いだろう。
人間は夜行性でなく夜間視力(暗順応)にも限度があるため、特に屋外においては慣れた道や環境であっても昼間ほどの情報を得られず、日中の疲れや眠気も相まって事件や事故(交通事故)のリスクは上がる。野外環境においては道や方角を見失ったり、遭難・滑落といった危険を孕む。星座や方位磁針によって方位を知る事ができるとはいえ、鬱蒼と茂った山林や曇天では判別できず、方位磁針を使用しても木々や地物の多い不整地を一直線に進むことは不可能なため、定期的な確認が必要となる。
逆に視界状況の悪さは隠密性に繋がるため、軍隊における作戦行動、犯罪・悪事を意図する者にとっては実行・逃走に好都合となる場合もある。
太陽が沈んでいるので、夜は当然ながら気温も低くなる。特に夜明け前が最も気温が低くなると言われている。また、地球の地軸が傾いているために北極及び南極が近い地域では一日中太陽が沈まない日があったり(白夜)、逆に一日中太陽が沈んだままの日もある(極夜)。
一日の終わりをニコニコ動画で過ごす方はさぞ多いはず。ん?もしや貴方も・・・?
ついでの知識
- フィクション作品では吸血鬼や狼男など、夜に活動する妖怪・モンスターも数多い。魔法を取り扱った作品でも、魔法は昼間より夜に力を発揮するとされる傾向が多いようである。
- 夜を題材とした音楽・楽曲も昔から数多に存在している。特に「小夜曲(セレナーデ)」や「夜想曲(ノクターン)」など、夜を意識した曲のジャンルすら存在するほど。
- 歴史は夜作られる。・・・ウソです。
- 交通量が少なくなるため、特に田舎などは信号機が点滅式に切り替わる。(切替時間は地域差がある)
- 砂漠の夜は寒い。放射過熱で熱が逃げ、極端に湿度が低く空気中に熱を蓄える水分がないのも要因。
- 視界の得られない環境を利用した夜戦・奇襲は古くから行われており、近代においては暗視装置の発達・小型化によって(昼間ほどではないが)昼夜を問わない活動が可能となっている。ただどうしても得られる情報が昼間より少ないため咄嗟の識別は難しく、誤射や同士討ちといったリスクは未だに健在。
- 戦時中においては民間においても夜間の空襲を避け、攻撃目標にならないため灯火管制が広く行われた。現在でも軍用の車両や航空機・船舶は意図的に灯火類をoffにでき、ブレーキランプも含めすべて点灯しなくなる。(微弱な尾灯のみ点灯するなど、数段階ある)
- 暗い場所に居ると暗さに目が慣れてくるのを「暗順応」という。最も目が慣れている状態まで20分ほどかかるが、元に戻るのはほぼ一瞬。ちなみに赤い光(赤色灯)は暗順応を阻害しないため夜間の兵士や艦内照明・機内照明などが利用している。赤いサングラスをかけていても同じ効果が得られる。
- 人間が夜目が利かないのは、瞳の中に微少な光を感知する桿体細胞が少ないのが原因だが、その代わりに色彩を感じ取る錐体細胞が動物より多いため、鮮やかな色の付いた視界で風景を見ることができる。逆に動物は色はあまり識別できないが夜目が利く。(識別できる色数は動物によって異なり、赤外線(熱源)を感知できる生物もいる)
- 国道や高速道路のトンネル内の照明は夜間のほうが点灯している箇所が少ない。外との明暗差を小さく、目への負担を軽減するため。(逆に昼間は多く点灯している)
- 昆虫が夜に蛍光灯へ向かって飛ぶのは太陽の紫外線と勘違いしているため(走光性)。紫外線の方向を基準に飛翔するものの、太陽と蛍光灯では距離が雲泥の差があるため混乱する。この特性を利用したものが「誘蛾灯」。LEDは紫外線を放出しない、ほぼ放出しないため寄ってこない。
関連動画
夜景、夜の風景
音楽
関連商品
関連項目
一般項目 |
夜の字が入っている大百科記事※あくまでごく一部のみの紹介である。何しろ編集している本日(2021年2月26日)時点で、夜の字が入っている大百科の単語記事は825件もある。 もし全て通して見てみたいならば、この検索結果へのリンクからたどってみるとよいだろう。 |
最後に一言
- 11
- 0pt