「原作の声と違う」とは、原作の(イメージした)声と違っていたときなどに放たれる叫び、あるいは代表的文言である。
概要
漫画、ラノベなどがアニメ化した際、しばしば「声が原作のイメージと違う」といった声が原作ファン(既読者)から起こる。
実際に製作側が原作をあまり理解せず、キャラクターとあわない声優がキャスティングされたり、演出や演技指導がおかしいことはままある。
他にも、人気のあるアニメで、さまざまな理由で声優が交代し、別の声になったときはどうしても以前のイメージに引きずられ、批判されることが多い。(ドラえもん、毛利小五郎、磯野カツオなど長期人気シリーズの登場人物に多い)
しかし、アニメ「進撃の巨人」で、ある視聴者の発言が波紋を呼んだ。
「原作の声と違う」
原作は漫画であり、『声』などついていない。お前のその『声』とやらはいったいどこで聞いたものなのか・・・。
※動画コメント故の言葉足らずも指摘されているが、ある種こういった『個人』の思いのたけを表現した言葉としては強く印象に残るものであった。
ちなみに
2012/12/26~2013/1/8の期間に投票が実施されたgooランキングの
「原作ファンがアニメ化の際に許せないことランキング」
では下記のような結果が出ている。
1位 声のイメージが違う
2位 ストーリーの改変
3位 結末が違う
4位 キャラの顔がイメージと違う
5位 作画がしょぼい
2位との票差が2倍以上あることからも、
読者各々が原作に抱く、想像した情景や声などは重要視されているようである。
イメージとは何か
前述の通り、声の『個々の想像する』イメージというものが存外重要視されているのは否定できない。
だが、そのイメージ像は個人間で差異や隔たりが多く存在しているはずである。
当該発言が為されたのは進撃の巨人という一作品であったが、実際にはこういった論争は多く挙がってきた。
顧みなければならないのはあくまで個人の想定外の声質だということである。
インターネットという個が集と容易にコンテンツを共有する状況においては、反対意見というのは突出し易い。
その声が異質と断ずる意見が全と考えてはならないのは当然のことである。
また、アニメというコンテンツの中では声優という職業も以前に比べて公に認知されている。
その中で、「この声優はこうだ」という意識概念が一部に根付いているとも見受けられる。
それは有名であればあるほど顕著であるが、個人名を上げて否定する前に考えて貰いたい。
その固定概念が無ければ、合わないとは感じなかった可能性は無いのだろうか。
成立するケース
原作原理主義者による言いがかりという評価の多いこの表現だが、冷静になって考えると実は成立するケースはある。ただし、成立するケースがあるとは言っても、以下の例はいずれもかなり特殊なケースであり、一般的にはあまり使うべき言葉ではないだろう。
原作にもその役に声優が存在したが、アニメ化の際に声優が代わった
声優が代わる理由は多岐にわたるが、エロゲのアニメ化が代表的であろう。ただし、同一人物でも名義が変わるということもないわけではないため注意したい。
この場合は原作にも声が存在するため、アニメ化の際に声が違えば当然にこの言葉は成立する。
原作に具体的な声の設定があるにも関わらずそれが無視されている
例えば「子供っぽい舌足らずな声」という設定にもかかわらず、おばあさんみたいな演技をしていたら当然この言葉は成立する。
もちろん程度にもよるが原作の声の設定に対して正反対で分かりやすいほどに離れていれば、原作の声と違うと言っても非難されることはないだろう。
原作に実在の声優が名指しされているにも関わらずその人が声をあててない
例えばラノベの本文や設定に「○○○○のような声」といったように実在する声優名がストレートに書かれている場合、または原作者へのインタビューなどで「このキャラは○○○○の声のイメージ」などと発言していた場合、その人以外が声を当てれば原作の声と違うことになるのは単純にして自明の話である。
キャラクターに対し原作者がどうしてもその声優に声をあてて欲しい場合に使われるが、無視されてしまう場合もないわけではない。ただしあからさまな声優設定が存在するにもかかわらず不用意に声優を代えるとリスクが成立することは間違いないだろう。
「原作の声と同じ」
以上とは全く逆のケースとして、漫画や小説がアニメ化された際にイメージぴったりの声があてられていた場合、「原作の声と同じ」などと評されることもある。
やはり「原作」に存在しない声を聴いていたことになり同様のツッコミどころがある言葉であるが、こちらの場合は感嘆や歓喜、賞賛の言葉である。
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