『つぼみアレンジメント』とは、相崎うたうによる4コマ漫画作品である。
概要
まんがタイムきららMAX2015年5・6・7・9・12月号にゲスト掲載。作者のデビュー作でもある。ちなみに初回が掲載された時点では作者はまだ中学生であった。すげーよな……
連載化されていない全5話のゲスト作品ではあるものの、笑いあり、涙あり、蘊蓄あり、百合あり……と様々な要素が短い話数の中に詰め込まれている。作者の後の連載作品である『どうして私が美術科に!?』『瑠東さんには敵いません!』が好きな人なら読んでおいて損はないだろう。単行本化されておらず、掲載誌は現在入手困難なため、今から読みたい人は国会図書館の複写サービスを利用するのがオススメ。COMIC FUZあたりで公開してくれないだろうか
登場人物
ツイート一枚目左から順に、ナデシコ、ツボミ、フタバ、カリン。
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https://twitter.com/mangatimekirara/status/622062641876348928
- ツボミ(柳つぼみ)
- 「私、畳の部屋でまったりしながらお花さんたちとお話したことしかなかった!!部長なのに」
高校2年生。華道部部長。部長だけど生け花の経験はほとんどない。植物と会話することができる。天然で感受性が豊か。フタバのこと事あるごとにを可愛がろうとする。 - ナデシコ(藤宮なでしこ)
- 「私も植物と会話できたらいいのにのぅ〜」
高校2年生。華道部副部長。華道高等科皆伝で生け花の実力はかなりのもの。他の部員とのスキンシップが多い。フタバ曰く中学の頃からウザさが急上昇したらしい。 - フタバ(木南ふたば)
- 「私も何か入ろうかな……へくちっ!まぁ、私こんなんだし……間違えても華道部とかには……」
高校1年生。ナデシコとは幼馴染。花は好きだが、年中花粉症のため近寄れないのが悩み。ナデシコと同じ華道教室に通っていたため、生け花の知識はままある。常識人。 - カリン
- 「クラスが離れちゃってさみしくて、ずっとずっとフタバのこと調べてて……!」
高校1年生。フタバとは中学時代からの友人。おじいちゃんが花屋をしており、そのためかフラワーアレンジメントが得意。フタバLOVEなツンデレ。
あらすじ
第1話
ツボミ「ハローズマリー!」
ナデシコ「おまたセイヨウタンポポ」
春になり、高校2年生に進級したツボミとナデシコ。2人はナデシコの幼馴染で新入生のフタバに目をつけ、華道部に勧誘する。お花が好きだけど極度の花粉症(フタバ曰く、中学時代にナデシコに花でイタズラされたのが花粉症になった原因らしい)のため入部をためらうフタバ。しかしツボミがお花たちに花粉を止めるよう指示するとフタバのくしゃみは綺麗に止まり、ツボミの能力に惚れたフタバは入部を決意。ツボミの部長としての実力に疑問を抱きつつも先輩たちから歓迎を受けるフタバ。こうして華道部の新たな1年がスタートするのであった。
フタバ「こういうのはつくれるのに、生け花はできないんですね」
ツボミ「ナデちゃああ〜ん」(涙)
ナデシコ「おー、よしよし」
フタバ「あっ、つい……ごめんなさい」
第2話
ツボミ「寒いよフタバちゃん……」(フタバに抱きつく)
フタバ「ま゛ーーーっ!!!」
ナデシコ「私も混ぜて〜♡」(フタバに抱きつく)
フタバ「わ、ちょ、も゛ーーーっ!!!」
突然、生け花ができるようになりたいと言い出す華道部部長のツボミ。まずは形からということで着物を着ることに。自宅から持ち帰った着物……ではなく浴衣をナデシコに着付けてもらったツボミ。初めて(?)の生け花に苦戦するも、サプライズでフタバそっくりの生け花を完成させる。
ツボミ「普通に作ってもよかったんだけど、フタバちゃんの驚くお顔が見たくって」
フタバ「そ、そうなんですか……」
第3話
カリン「今日は藤宮なでしこからフタバを取り返しにきたの!」
ツボミ「はい!!お花見!行きたいですっ!」
カリン「今はそれどころじゃないんですわーー!」
ツボミ「それどころだもん!」
ナデシコの家(豪邸)でお花見パーティーをすることになった華道部。出発しようとした矢先、部室の前でフタバの中学時代の同級生であるカリンに遭遇する。カリンは高校入学後疎遠になっていたフタバを華道部から取り返しにきたのだ。結局カリンを加えた4人で花見をすることに。
植物と会話できるツボミの能力に半信半疑なカリンであったが、ナデシコに桜を使った生け花対決を申し込む。桜の気持ちを代弁するツボミに調子を狂わされた結果、カリンは敗北を認める。嬉し……いや、悔しさをにじませつつカリンも華道部に入ることになり、華道部はますます賑やかになっていくのであった。
フタバ「私もカリンが入ってくれて嬉しい……な」
カリン「……!なっ〜〜〜!!///私がんばりますわ、フタバ部」
ナデシコ「華道部だってば」
カリン「そしていつの日かフタバを私のものに……」ボソッ
フタバ「私がどうかした……?」
第4話
フタバ「カリンー、お願いがあるんだけど」
カリン「へっ!?」
フタバ「結婚記……」
カリン(けけけ結婚!?そそそんなまだ心の準備が……!)
フタバ「それで花を選んでほし……ってどしたの!?」
カリン「新婚旅行の行き先を決めなくては……」
華道部で使う花を買いに「フラワーショップ KARiN」を訪れたツボミとナデシコ。しかしそこはカリンの祖父のお店で、ちょうどその日はカリンが手伝いをしていたのだ。財布を忘れたため出直そうとしたところへ、偶然フタバと遭遇する。フタバは両親の結婚記念日にお花を贈ろうと思っており、カリンにどの花を贈るべきかアドバイスを求める。
カリンは「変わらぬ愛」の花言葉を持つスターチスを提案し、スターチスのドライフラワーをバスケットに入れて贈るようアドバイスする。カリンたちの助言を受けつつ、最終的にフタバが自らの手で素敵なフラワーバスケットを完成。ところでスターチスが本来フタバに贈るためにカリンが用意したものだったというのは、カリンのみぞ知るところである。
ツボミ「私もフタバちゃんから記念日の贈り物ほしいな〜」
ナデシコ「あ、私もー」
フタバ「何の記念日!?」
ツボミ「……フタバちゃんがかわいい記念日」
フタバ「そんな記念日いりません」
第5話
ツボミ「小学一年生のとき大きな台風が来て、お庭にいた植物さんたちがみんな枯れちゃって。お小遣いを使って同じ植物の種と苗を買ってね、お庭を作り直したことがあったの」
ツボミ「でね、二年生になった春、やっとお庭が元どおりになったの。そのときね、小さな声だけど聞こえたんだ。『育ててくれてありがとう』って」
華道部室から謎の悲鳴が。声の主はツボミで、どうやらお花たちと会話ができなくなってしまったらしい。花の声が聞こえないなんて別に普通のことでは?と思うナデシコとカリンであったが、フタバの花粉症を止められないことの重大さに気づき解決法を探すことに。生け花に向き合う不真面目さや、お花に対する愛の重さなど、色々な原因が思い当たる中、ツボミは植物と会話できるようになった過去の思い出を話す。
「好きなだけじゃだめなのかなあ……」と嘆くツボミに対し、生け花をできるようになってお花たちをびっくりさせようと提案するフタバたち。元気づけられたツボミは勢い余って花瓶を倒してしまうが、その際に花瓶に水が入っていなかったことに気づく。水を入れ直すと無事にお話できるように。部員たちの矛先は前日の水入れ当番であるツボミ本人に向けられるのであった。
ツボミ「ごっ、ごめんなさい〜〜!」
フタバ「生け花ができるようになったら許します!」
ツボミ「がっ、がんばるからぁ〜!」
関連項目
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