よりマシとは、絶対評価で良いといえない状況に対するフォローの言葉の一つである。
また、好きな物を肯定する最後の手段であり、同時に嫌いな物を否定する便利な手段として悪用される場合がある。
概要
何が悪いものや悪い事が起こった時、或いは何がしかの被害が出たりした場合、或いは己の力量が無に等しいと嘆いている人がいる場合によりよくない状況を挙げて「そうならなかっただけ良かった、そうでないから無ではなく価値がある」というように考え直させるために用いる言葉である。
例えば、事故にあった場合の「死ぬよりはマシ」、災害や被害を食い止め切れなかった場合の「全滅よりはマシ」といったようなもので、暗に事故や災害が起こるのが回避不可であったということ、選んだ以上の選択肢は事実上存在しなかったという意味を含んでいる。
そのほかには、どうせ無駄だと思っている人に対する「しないよりはマシ」、どんなにちっぽけでも「無いよりはマシ」といった用法もあり、微力であってもその行動を続けさせる効果がある。一番大きな例では環境問題など微力な大勢が頑張ることが要求されるもののや、長時間継続すると効果が現れるものの場合無駄と思うかしないよりはマシと思うかで、その結果『よりはマシ』なんてレベルではない差が生まれる事も多い。
ただし、後述の悪用にある通り性質上選ばれなかったほうの選択肢を貶める性質を持つため注意が必要。
とはいえ、考えの転換が図れるならばいつまでも凹んでいるよりはマシなのではなかろうか。
悪用について
本来は上記の通り、何らかの選択や状況、或いは「しないより~」の形で用いるのであるが、具体的なものの名前を入れることで自分が擁護するものの欠点を隠蔽したり、相手を間接的に罵倒したりする使用法もある。
自分が擁護するものが叩かれた際直接の反論が思いつかない場合に用いられる、直接擁護するのではなく他の物を貶めて相対的に持ち上げるのである。この時に引き合いに出される対象は自分の嫌いなもので、かつそれのほうが上であると理論だてるのが難しいと予想されるものに用いられる。しかし、それをやっても持ち上げたものが良くなったわけではないため理論としては詭弁に近く(ただし、比較対象が決まっており、その比較対象も同じ欠点をそれ以上に持っている『お前が言うな』状態の場合は例外)、この理論をネットで使うとほぼ確実に「○○ヲタ乙」「○○信者乙」「○○厨乙」と思われるのを覚悟しておこう。
この言葉を使おうとした場合挙げられた欠点はすでに擁護不能に陥っている可能性が高いため、認めてしまって話題を変えてしまったほうが得策かもしれない。
また、この方法で人や物を褒めると貶められたほうは直接的に怒りが沸き、持ち上げられたほうは相手を貶めたという罪悪感が起こる場合や、そんなものと比較されるレベルなのかと惨めになったり腹が立ってくる可能性があるため
これに関しては『しないほうがマシ』である。
関連項目
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