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アンチとは
- (anti-) : 「反~」「対~」「抗~」を意味するヨーロッパ諸語の接頭辞。語源は古典ギリシア語の前置詞 (ἀντί)から 。
- (anti) : 1 から転じた名詞「反対(論)者」、形容詞「反対(意見)の」、まれに前置詞「~に反対して」(=against)。
- 1, 2 から転じた和製英語「反発」「反発力」「対抗勢力」の意。
- 3 からさらに転じて、ある対象を激しく嫌悪し、また罵倒したくてたまらない人のこと。
- 4 からさらにさらに転じて、何かを攻撃する、貶す人のこと。
- もしかして→ 安地
- グリッドマンの登場人物については→アンチ(SSSS.GRIDMAN)
- 対戦ゲームにおいてキャラAにめっぽう強いキャラBを「BはAのアンチキャラ」のように称す。
当項目では日本語内の外来語としての 1, 2 を簡単に解説した後に 3, 4 を扱う。
概要
アンチという英単語由来の接頭辞は日本語の中でも「アンチ○○」のようによく使われている言葉である。主に「反~、対~、抗~」などと略される事が多い。
- アンチエイリアス - パソコンの画面表示がギザギザになるのを防ぐ機能。ぼかし処理。
- アンチエイジング - 健康や美容のために老化を防ぐ試み。
- アンチヒーロー - 一般的な英雄像・主人公像に対抗するようなヒーロー。
- アンチロックブレーキ(ブレーキング)システム - 自動車のタイヤがロックするのを調節する安全装置。ABS。
- アンチテーゼ - 通常の命題に対抗するような命題。反定立。反対の理論。
- アンチノミー - 二律背反。
- アンチウィルスソフト - コンピューターウィルスに対抗するためのソフトウェア。ウィルス駆除ソフト。
この接頭辞としての使い方は現在でもされているが、現在では以下のような派生の意味でも使われるようになった。
野球用語「アンチ」
1970年代頃から野球用語として「アンチ巨人軍」などという言い方が存在する。
これは「反巨人軍」を意味する単語として使われていたのが始めである。また、巨人軍以外でも「アンチ○○軍」のようにも使われていた。(1983年には畑田国男が「アンチ巨人讀本」という本を出筆。)
この「アンチ巨人軍」「アンチ巨人」は「反巨人軍・反巨人」だけを意味する言葉であったが、1980~1990年代と月日を経過するごとに「巨人ファンに対抗する人」の意味でも使われる事が増えるようになる。
野球愛好家にとっては同じ野球愛好家同士が集まっても、どの球団を自分が応援しているかで対立の対象となる為にこの単語が頻用されていた。
この野球用語としてのアンチは「アンチ+(球団名)」の形で使われるのが主流である。
インターネット上では「アンチ」という単語は上記よりさらに異なった使い方をされるようになる。
これは1999年に設立された掲示板サイト2ちゃんねるに大きく由来する。
1999年10月8日に「プロ野球板@2ちゃんねる」は設立し、ここでも「アンチ○○」という単語は頻用されており、さらに2000年3月4日には『アンチ球団板@2ちゃんねる』という板(スレッド群)が建設された。
このアンチ球団板は自分の嫌いな球団についてなどを語り合う場所として当初から使われていたが、次第にアンチ球団板などでは「アンチ」という単語のみで「○○球団が嫌いな人」のような意味で使われるようになる(ここで接頭語として使われなくなり、「アンチ○○」と表現しなくなるようになる)。
さらに、他の板でも通称「アンチスレ」というスレッドが立つようになり(ここでのアンチスレの意味は特定の対象物に対し嫌いな人が集まる場所として利用されていた)、さらに2ちゃんねる全体に広まるようになった。
インターネット用語「アンチ」
インターネット用語としての「アンチ」は人物を表す名詞のように使われる事も多く、特に「激しく対象物に対し嫌悪感を抱く人」のような意味で使われる。
さらには漫画やアニメといった作品のファン(愛好家)の対義語のような使い方をされる事も多く、逆にその作品ファン自体が全て「○○(作品名)厨」「信者」などと括られる事も増え、厨(信者)とアンチで分類の二極化が進んでいる。
ネットにおけるアンチの主な行動
例えば、そこに「自分の嫌いなもの」「攻撃したいもの」があるとするならば、誰でもアンチになる事ができる。そして、なんとしても「自分の嫌いなもの」の発展を阻止する過激な反応を見せるまでに至る。
「自分の嫌いなもの」で楽しむのが許せないと言った感情を持ち、「自分の嫌いなもの」を楽しむ人間を更に嫌うため、荒らしに行ったり、「自分の嫌いなもの」に対してその対象について扱っている掲示板やサイトのコメントスペースなどの公共コミュニティで批判的な書き込みをするなどの行動などが挙げられる。
主だったものとしては
- 上から目線で暴言や中傷、あるいは嫌味、愚痴の混ざった揶揄的なコメントを投稿する
- その対象に纏わるコンテンツやコミュニティを荒らすなどの破壊的工作を行う
- 原作者やスタッフ、役者などの制作に携わった関係者を糾弾する
- その対象を純粋に愛するファンとユーザーを否定・攻撃する
- 根拠の無い邪推や思い込みで物事を決めつける
- 無関係なコミュニティでも対象の批判をする
といった過激かつ悪意の篭った言動でその対象や相手を否定および非難するものがほとんどである。たとえ具体的にそれを嫌い、叩く理由を述べていたとしても、極めて個人的な感情に基づいていたり、被害妄想の混じった難癖だったり、良くてもその言い方に問題があったりするととても他者から“論理的な批判”とは見られない。「オワコン(終わったコンテンツ)」や「黒歴史(無かった事にすべきもの)」等、その作品や人物の存在意義を真っ向から否定するようなネットスラングを多用する事もある
加えて普通に批判しているだけの場においてもアンチがそれに便乗する形で感情的な非難を行う事もある(批判意見自体をアンチ行為と見なす者もいる事から、批判か非難かの区別には慎重さが必要である)。
なお、特定のアンチにはその作品内の粗や矛盾などの突っ込み所を基準にして攻撃して来る者がおり、一部の中にはそこを追求していった結果“その作品のファンも知らないor気付かない細かい部分も知っている”というヘタなファン以上にその対象の事に詳しくなってしまった者もいたりする。しかしそれらもあくまで攻撃のための理屈に基づくものである事は言うまでもない。
今やネット上に溢れるほど増加して余りある存在となってしまったアンチだが、数が増え、言葉の定義が曖昧化するほどとなったが故にアンチにも複数の種類分けをする事ができるようになっている。
間接的被害者から転向した反発者
単純に愉快犯だったり嫌いだから反発者になる人間ばかりではない。いわゆる“厨”と呼ばれる過激なファンから嫌がらせを受け続けた挙句、生理的嫌悪感と過剰な精神的ストレスから新たな反発者が生まれてしまう場合も少なくはない。
熱烈な愛好家から転向した反発者
ファンの中には設定や展開が自分が期待していたものと違ったと感じた時、または作品の出来が悪かった場合に作品や作者に対して裏切られたと感じる者がいる。そのように感じてしまうと作品や作者に対する感情が180度切り替わり、反発者となってしまう事がある。このような場合、その作品の関係者(アニメ、ドラマ、ゲームの場合は制作スタッフや役者)にも非難の矛先が向き、そんな一部の人間を“責任者=戦犯”と見なしてアンチ行為がより一層激しくなる事が多い。
しかも、その人間は例え自分がアンチ方向に転向してどんなに過激な言動を取ろうとも「自分達ファンを裏切った制作側が悪い」「これはファンからの真摯な意見、批判である」と自分がアンチ側になっている事を意識しない、あるいはそれを認めようとしない傾向も強く、個人的な作品への愛や正義感から“自分はファンだからこそ叩いている”と、自覚無自覚問わず批評家感覚でアンチ同然の行為を行う者も少なくない。
また、シリーズそのもののファンでありながらそのシリーズの中でも一部の続編や派生作品、あるいは一キャラクターに対してのみ「この作品はシリーズ全体の汚点」「こんなの認める奴はシリーズのファンではない」と否定に走るようないわゆるキャラアンチ・原作厨・懐古厨などが生まれたりして今度はそのシリーズのファン同士の対立が起こる事もある。
攻撃者としての「アンチ」
インターネット上で「アンチ」という言葉が普及すると共に、次第に異なる意味合いが付加されるようになり、ヘイト主義者的な、もはや原義としての「アンチ」とは異なる意味合いではあるが、特定の物を激しく嫌悪・攻撃を行う層の呼称としても扱われるようになっていく。元々はあくまで「反発」の結果発生する物であった「攻撃」自体が先鋭化した事をクローズアップされた形になる。
主義者としての攻撃者
これらの層は「とにかく叩ければいい」とばかりに反発・攻撃自体を目的とする場合が存在し、上記の動機からエスカレートした場合や、完全に行為自体が娯楽化している場合などが含まれている。(→ネットイナゴ)
彼らは攻撃自体を目的としているため、物や作品を叩くために見続け、興味の無い作品すらも作者以上に熟読し、斟酌を加えず一刀両断、というか身も蓋も無い評価を下す。暴言を多用していたり、またそれに反応する人達の相互作用などから際限なく場が荒れる要員にもなるため、真摯に問題視し真っ当に批判を向けようとしている層にとっても迷惑な存在である。
消費者としての攻撃者
こちらは上記と比べるとさほど確固たる信念のもとに攻撃を行っているわけではないが、逆にむしろカジュアルな「消費」としてアンチ活動をしている層である。上記がヘイト主義者ならこちらはヘイト消費を行うヘイト消費者とも表現できる。
行動自体はほとんど変わらないが、日常の一部として自然と攻撃を行っており、攻撃行為自体が普遍化しているのが特徴である。ネット中では「特別憎いわけではないが、皆が叩いてるから叩いて楽しむ」「〇〇が炎上しているから、煽りツイートをしてRTを稼いでみる」などの消費構造が連鎖している。
現在まとめブログやツイッターなどの急成長で大量に増加し、現在最も大きく目立ちつつある種類である。
ヘイト度合い、対象への関わりによるアンチの分類
必ずもこの分類にあてはまらず複合的な要素を含むアンチもいるがアンチする対象に関わりや知識があるか、ヘイト度合いの深さで分類できる。
ヘイト度合い:高 対象への関わり、知識:高 ファンから転向型アンチ アンチが生きがい
なにかしらのきっかけで好きが嫌いになったタイプのアンチ。対象全てを否定し、プラスの情報ですら陰謀論を用いてマイナスに解釈する。非常に恨み深く、生涯をかけてアンチすることもある。一個人でもコミュニティを崩壊させることもある。時には迷惑をはるかに越えて大事件を起こすのも元はファンであった場合がある。なお元はファンであるから全て憎んでいるように見えて例外で好きなものが存在することもあり、何かと理由をつけてはこれは違うと言い訳をする。が、それ以外の罵倒がもれなくついてくる。
そして最初から対象が嫌いであり、アンチをするために常日頃監視し、毎日のように批判するもはやアンチが生きがいとしかいえない存在もいる。数年やるというより生涯かけてやっているのではないかというアンチもいる。これは歴史的、地域的要因も含み、本人の資質以外に原因がある場合もある。
対象が複数のシリーズ、行動の一部分だけを認めないが全体としてはファンであるタイプのアンチ。アンチではなく批判者とみなされることもあるが協調性の無さやマナーが逸脱すればアンチ、無自覚な荒らしとみなされる。この作品は認めない、黒歴史だと喧伝するが他の作品なら普通のファンであるためコミュニティから排除されにくい、しばしば他のファンと論争を繰り広げる。原作厨、○○至上主義者が該当する。
ヘイト度合い:高 対象への関わり、知識:低 正義感型アンチ 間接被害型アンチ 信者
正義感型アンチは有名人もしくは国際的、時事的事柄が大きくニュースが取り上げられたら発生するアンチである。対象への興味はニュースになるまで興味を示さなかったがいざニュースになると対象を絶対悪とみなし、擁護する人すらも攻撃対象にするアンチ。また、全く対象に興味なかったがマナーの悪いファンに迷惑をかけられたと感じて対象のアンチになる間接被害型もここに含まれる。この場合、相手は自分もしくは社会に迷惑をかけた「悪」であり、それを糾弾する自分は「正義」であるという構図が成り立ち、いくら中傷しようが「相手が悪いのだから仕方がない」という思考を持ちやすくなる。もちろんそれは事実である必要はなく自分が考えた「正義」「被害にあったと思ったからの恨み」が源流になる。
そして最もヘイト度合いが高いのは何かが好きもしくは信者であるからこそのアンチである。これは本人の思考に関わらず自分が所属する集団が対象を悪であると認定したからアンチをすることが最大の特徴である。昨日までは楽しく遊んだり、仲良く語り合ったりしていたが集団がそれは悪であると断定したらいきなり攻撃してくることもある。相手は何者か、何をしたかは考えず、自分の所属する集団とは敵対の関係だと思ったから攻撃する。最も狂暴であり、比喩抜きの宗教戦争もこの分類に属する。テロリズムにも通ずる考えでもある。
ヘイト度合い:低 対象への関わり、知識:低 イナゴ型、対立煽り型アンチ 承認欲求型アンチ
対象が何者か、何をしたかに関わらず炎上している事柄についてさらに炎上を楽しむ、もしくは金稼ぎを目論むタイプのアンチ。ネットイナゴ、炎上系まとめサイトが代表例である。最も数が多く、拡散性も高い。炎上させるため対立事項どちらの陣営にもつく。炎上すればするほどおもしろがるためしばしば煽り耐性の低いアンチを狙って煽り行為をして反応を楽しむ事もある。
他にも目立ちたいから同意されたいからという理由でアンチ行為を行う承認欲求型アンチも存在する。アンチは仲間を増やしたい、数を多く見せたいという傾向を利用してSNSで本当は興味がないけど特定の物にアンチ行為をしていいねやコメントを貰う事が目的である。当然批判も存在するが「注目されている」ことに快感を覚えているためあまり意に介さない。連続してアンチ行為を行うと短期間でそのアンチ界隈で有名人となり、簡単に注目を浴びることができるので手を出してしまう人が多い。しかし、ブームが過ぎればそのアカウントはただの迷惑アカウント扱いであり、捨垢でなければほとんどネットで引退扱い、ネットで別の活動をしていればそれも休止を余儀なくしなければならないこともある。
アンチが増えることによる影響
アンチになる理由は上記のように様々の動機があるが結果的には対象にネガティブな主張をするのには変わりはなく、既に幅広い面で多くの悪影響が発生している。
主張その物に対する信頼の下落
攻撃、中傷、ヘイトなどと称される類の行為が蔓延する事により意見その物が信用されにくくなり、特に批判を伴う物に対しては例え丁寧な言葉と態度を尽くしたとしてももはや足りず「どうせ攻撃目的だろう」という受け止め方がされるようになってしまう。
それらは上記の反発者としてのアンチに対しても影響を与えており、攻撃が常態化するにつれて被害者である事や愛好家から転じる事についても攻撃のための口実であり「本当は叩けて嬉しいのだ」と断じられてしまう事にも繋がっている。
それに対して本心から真っ当に意見を発したい層はアンチとは違って誠意ある存在であり、アンチとは一線を画した位置にいる、さらにアンチに燃料を与えるつもりでもないというアピールを単身行って信頼度を稼ぎ「こいつの意見なら聞ける」状態にしないといけない…アンチも相手に、という不可能レベルの非常に高いハードルにぶつかる事となってしまっている。
そして、それら主張その物への信頼の喪失による最も大きな問題はそれ自体は本当に叩けて嬉しい類である攻撃的アンチにとっては好都合である事である。攻撃者にはそれを自重する理由がなく、そうして攻撃と不信が繰り返される事により、元々は過剰とも言えるはずだった上記の反応についてもむしろ正当性が高まっていく事にもなり、ますます真っ当に主張しようとする一部の層が割を食う事になるのである。
集団全体に対する信用の喪失
常日頃から攻撃行為が繰り返されているような場所、そして集団に対してはアンチ自体が不特定多数の集団であるが故に全体がそれらの悪印象を被る事になる。
一見こちらもアンチに好都合と言えそうだが、万人がそれぞれ好きなものが想定以上に広い範囲で同時に無差別に巻き込まれる事になるのは言うまでもない、誰もが攻撃する側でだけはいられないという事である。いわゆるオタク層全体の印象の事情などが好例である。
そして信頼喪失は供給側から見ても同じ事であり、些細な事で企業の評判まで関わるジャンルにわざわざリスクを冒してまで参入しようとは思うことができなくなり、ジャンル自体の萎縮が起こりえる。また、対立構造がある場合、一方を過剰に叩けばもう一方がその分評価されることはなく、一方のファン=対立する方のアンチと第三者からみなされる恐れがある。新規で楽しもうとするにはかなりのネガティブな情報となり、一方を擁護するために他方を叩くというやり方が結果として擁護したいもののアンチも同然となってしまう。
相互不信の連鎖による場の荒廃
場が攻撃者だらけになれば新しく入ってくる人間も当然それに倣って同じ事をするようになってしまう。なにせ先達が堂々とやっている事なのだから、悪い事だと言われようととうに説得力が皆無…という流れである。そうして負の連鎖が繰り返されて現在にまで至っている。
荒らし、愉快犯、対立煽りの誘発、大量発生
元々アンチ自体に荒らしの性質を持っているが。叩く対象の興味と関係無くアンチが発生したコミュニティでは荒らしや愉快犯が大量発生してしまう。理由は以下の通りである。
- アンチに荒らし行為、煽りを行うと逃亡やスルーはまず発生せず、ほぼ確実に反応が期待できる。
- わずかな煽りでも過剰に反応してくれるため、効果が実感しやすい。
- アンチは荒らしなどを叩く対象の犯行と断定してくれるため、荒らし本人に影響を及ぼしにくい。
- アンチに荒らし行為を行っても周囲は因果応報だと同情されず、対策もたてられにくい。
- アンチが荒らしを元にさらに周囲に迷惑行為を行うため、周囲の最終的なヘイトはアンチに向けられる。
以上のように荒らし、愉快犯、対立煽りにとってはアンチは理想の標的として、アンチがいるところにはセットのように愉快犯や対立煽りが発生し、コミュニティの荒廃が促進してしまう。
荒らし、愉快犯は例えファンがコミュニティを去ったり、話題がなくともアンチがいる場所に定期的に遊びに来るので、そのコミュニティは延々と争いが起きているようにみえてしまう。
まとめサイト、アフィブログにおけるアンチ
そして近年、急激に増加して問題になっているのがまとめブログや、アフィブログにおいてアンチ活動をすることにある。
元々アンチ活動というのは所詮は個人の嗜好であり、どれだけ主張しようとも主張した本人には自己満足以外の利益は得られなかったものである。しかし、ネット上でアンチ行為を行うと自然と議論もしくは同意見の書き込みが起こり、対象が大きく、または対立が激しくなるほどそのアンチ行為を行ったページに閲覧数が爆発的にあがる。つまり閲覧数などで広告費を稼ぐまとめサイト、アフィブログにとっては格好の稼ぎネタになり、アンチ行為をすればするほど自身に利益が出るという強力な動機ができてしまう。
たとえまとめる管理人自身が対象に興味がなくとも、利益が出ている以上延々とアンチ行為を行うまとめサイトが出現している。
アンチの性質上過激であればあるほど議論が白熱し、閲覧数が稼げるので【悲報】や【炎上】などの言葉を使い、大した事が無い事をまるで大事件のように扱ったり、証拠が無いものや憶測だけのことをまるで真実のようにまとめたりと法に触れているか触れていないのかわからないような過激なまとめを行うサイトが急増している。
実際にやりすぎて訴訟を起こされ、まとめサイト側が敗訴が確定している事例もあるがサイト自体は存続しているので、訴訟に耐えうる知名度と金さえあれば訴訟上等なまとめを行うサイトもある。元々政治系まとめサイト、ゲハ系まとめサイトなどが長年に渡り、アンチ行為によって閲覧数を稼ぐサイトがあったが近年では特定ジャンルの万人向けサイトをやりながら特定ジャンルのアンチ行為を行うまとめサイトも増加している。
対立構造がある場合、どちらかに与して一方のアンチ行為を行うが時間が経つにつれて状況が変わると反対のほうに鞍替えしてアンチ行為を行うこともある。
まとめサイト、アフィブログ閲覧における弊害
まとめサイトで一度アンチの拠点ができると管理人が対象の誹謗中傷のまとめを行い、コメント欄で閲覧者がまとめに対して同意を行いさらに憶測や証拠がない情報を書き込むなどアンチ行為の過激化が起こっている。そこでアンチ行為を行う住人にとっては自分に考えている事、都合の良い事が肯定されるので自身の主張が強化されるエコーチェンバー現象が起こり冷静に考えれば矛盾するような事柄、あり得ない陰謀論などがそこでは常識のように信じられる。当然その常識はそこでしか通用しないため他のコミュニティで書き込みを行うと反論が行われるが書き込んだ本人は真実だと思い込んでいるためさらに過激に反論して場が荒れる原因にもなる。またアンチブログの住民は自分達の主張を自分達で完結するのではなく他の場所でも広めたいと思う性質が強いためしばしば他のコミュニティを集団で書き込みをして自身の主張で占拠することもある。
さらにまとめサイトの性質上、全くアンチの対象に興味が無い層でもバナーだけ閲覧することにより、「主役の名前すら知らないけどそのシリーズは不人気である」「何をしたのかは知らないがかなりの悪事を働いている個人(企業)がいる」などのイメージを持ってしまい、興味が無い層からの風評被害が起こってしまう問題も発生している。もちろん不確定の情報をわざと書いて、閲覧や反論を誘発させて閲覧数を稼ぐのはまとめサイトの常套手段である。
ニコニコ動画・大百科におけるアンチ
ニコニコ動画の場合
そしてこのニコニコ動画には知っての通り、その動画に対して一言感想や反応のコメントを投稿でき、そのコメントが画面内で流れるというユニークな機能が付いている。
だが、その動画に何らかの理由(動画のうp主が批判されている、動画の内容が不興を買っている、動画で扱われている作品やキャラクターが不評であるなど)でアンチが発生した場合、その動画には極めて批判的かつ否定的なコメントが大量に書き込まれるようになってしまう。だいたいは吐き捨て同然のストレートな文句や不満、あるいは露骨な嫌味か愚痴、意味不明な弾幕、そして些細な粗探しや無粋なツッコミなどで動画の空気に水を差すものがほとんどである。
(特にニコニコで公式配信されているアニメとかだとそれが顕著だったりする)
そういったアンチコメに対して他のユーザーが反応するとさらに動画の雰囲気が悪くなるため控えるべきというのがニコニコ動画におけるコメント投稿のマナーとされている。(→コメントの中の戦争)
とは言え、そんな負のコメントは純粋に動画を楽しみたい人にとっては目障りでしかなく、そのアンチコメを投稿している人が一人か二人ならばそのコメント(およびそれを投稿したユーザー)をNG指定して画面から消す事ができるが、しかし、それ以上にアンチコメが増えてくるとNG指定が追い付かなかったり、指定枠が埋まってそれ以上NG指定が出来なくなったりと、こうなってしまうともうコメント表示を完全にオフにするしかなくなってしまう。どちらにせよアンチではない他の視聴者に余計な手間を掛けさせる事になり、なによりその動画を見る上での楽しみを削ぐ結果にもなる。
動画ユーザーへの心構えとして「嫌なら見るな」という言葉もあるが、この“嫌なら見るな”というのは本来ならば“わざわざ非難するために動画を見てそんなコメントを投稿する人間”に対しての言葉であったのだが、逆にアンチ側にしてみれば“そんな批判されて然るべきな(作品の)動画を見ている人間”への言葉として使われる事もあったりするなど、住み分けの効き難いニコニコ界隈ではかなり微妙な問題となっている。
なお、ニコニコ動画全体でも特定のジャンルや作品をアンチする目的の動画はそんなものを作るという趣旨自体が大抵の視聴者からは良く見られないが、某総統閣下シリーズのようなMAD風レビューものの動画だと途中で批評が加熱し過ぎてその対象を完全に否定するような内容になったり、政治や社会問題が絡んだものだと最初からそれに関わる相手および対象への批判ありきで作られた動画も存在する。結果として特定のMADを検索するとタイトルでアンチ目的である動画が複数ヒットしてしまい、本来の楽しむためのMADがアンチをするための素材であるという印象を持たれてしまい。MADそのものの評判を落とす結果になる。
動画ではなくイラストを投稿する“ニコニコ静画”でも同様の問題が起きており、イラストに書かれた内容およびキャラクター、しいてはそれを描いた作者そのものにもアンチが湧いてそこのコメ欄にそれらに対しての否定的なコメントを残す輩が現れたり、中には絵師自身が何か物が言いたい対象への批判や揶揄を含んだネタのイラストを投稿してそれに他の閲覧者が同調あるいは反発してそのイラストのコメ欄が荒れるという事態も往々にして発生する。さらにニコニコ静画は一覧で表示されるため批判されているけどそれを避けてみたいと思ってもどうしても攻撃的な静画が目に入ってしまうためニコニコ静画そのもののユーザー離れを促進する結果にも繋がっている。
ニコニコ大百科の場合
ニコニコ大百科はwikipediaや@wikiサイトなどと同じく、ユーザー自身で記事を制作、編集して作るという形式を取っている。
記事の記述においてはその執筆者および編集者の主観的な感想や分析が含まれていたり、文章の中にちょっとしたユーモアを交えてその記事で扱っている対象の情報が書き込まれている事は珍しくない。別にこの大百科ではそういう書き方が規約で禁止されているわけでもない(記事によってはアンサイクロペディアばりにぶっ飛んだ内容になっている所もあったりする)が、その記事の題材とそれに対する編集者の見方によってはその対象におけるネガティブな情報や事実に対してどこか感情的かつ邪推的な論理でその部分を露骨に誇張し、説明文においても嫌味か揶揄を含んだ暴言じみた文章を用いて否定的な内容に持っていって行こうとしたり、時には無関係かつやはりネガティブな意味を持った別記事を関連項目に添付してそれらと該当記事をこじつけて扱おうというケースも存在している。
悪質な部類だとそもそもその記述自体が誤解か虚偽、捏造に基づいた恣意的な情報で、それで対象全体の評価を貶めようという者もおり、この手の人間は大抵掲示板の議論や同意を経ずにそういう編集を行う事が多い事から不要な編集合戦につながったりもする。
また、ニコニコ大百科には一つの単語記事および人物記事全てに“それについて語るスレッド(掲示板)”が付いているのだが、この“ついて”と言うのは感想、意見、雑談、そして批判など全ての意味を含んだレスやコメントの事であり、よほど問題のある文章でもない限りは基本的にいかなる肯定意見も否定意見も全て受け入れるという体裁を取っているため狭義の意味でのアンチスレは存在しない事になっている。
一応、当大百科の中にも「○○アンチ」という記事があったりするが、こちらもあくまで「○○アンチについて語るスレ」なのであって決してその作品やジャンルのアンチ記事およびスレッドというワケではない。
しかし、その記事で取り上げられている作品や人物が元から何らかの理由で叩かれている存在だったり、あるいはどこかで見ていた人が反発するような問題が起こったりしてそれらのアンチが発生した場合、そこの記事のスレッドには動画のコメントなどと同じく冷静な批判よりも感情的な文句、愚痴、さらには中傷と言ったネガティブなレスやコメが多く書き込まれるようになり、結果的にアンチスレと同じような状態になってしまう。さらに記事の題材によってはスレッド自体がその記事で扱われる対象へのアンチスレと化す事も少なくない。
当大百科で明確なアンチスレを建てる事は原則として禁じられているため、他の掲示板コミュニティのように“ファンスレ”と“アンチスレ”を分けて住人の住み分けを図る事は困難で、一度アンチ傾向の人間がその記事のスレに増えてくると必然的に普通のファンやユーザーはそのスレに居辛くなり、さらにそのスレのアンチスレ化が加速する事となる。
しかも最近ではニコニコ大百科でも“問題提起”といった方針で特定の作品における問題点やそれで起こった騒動を論うような内容の記事が作成され、今度はそこの掲示板がアンチ派の拠点あるいは溜まり場のような場所と化すという例も増加している。しかし、それで住み分けがなされるかと言われればそうとも限らず、結局はその話題が沈静化するまで関連するスレ全体が荒れ続けてしまう場合の方が多い。(→問題記事の拠点化)
特に「○○厨」などについては上記の通りファン層との分類の二極化の影響などもあってか、記事作成が盛んに行われているのが実態である。(→厨房の一覧)
アンチ認定
一方でアンチ定義の拡大や迷惑行為の線引きが人それぞれのため、相互不信の拡大の結果か安易なアンチ認定があるのも事実である。
主なものとして
- 冷静な批判、矛盾点や欠点の指摘に対するアンチ認定
- 自分の価値観と違う部分への賞賛、過剰に絶賛しすぎていると感じた者への工作アンチ認定
- 自分の間違ってる行為を指摘した相手や議論において異なる意見をした者に対するアンチ認定
- アンチ・信者どちらも迷惑な存在とする第三者に対するアンチ(批判反らし)認定
ファンコミュニティサイトではなく、肯定的否定的問わずユーザーの実直な感想を求めているレビューサイトへの否定的感想にまでアンチ認定する者もいる。
また棲み分けしているアンチスレをわざわざ荒らしに行ったり、批判の域を超え暴言・誹謗中傷で叩き出すなどアンチを憎むあまりアンチと同じような行動をとってしまう者は「もはやアンチのアンチ」と言われる事もある。
自分が批判しようとしているものは本当に「対象に激しく憎悪を抱くアンチ」であるのか、自分の価値観のみで安易なレッテル貼りに陥っていないか、批判の仕方は正当なものであるか、アンチを批判する側もまた自分の行動や批判する時と場所を冷静に判断するのも大事である。
心構え
アンチは誹謗中傷を含む上から目線の言葉をしてしまうと荒らし行為と見なされる。
しかし批判をしている反発者においては不信が広がっている現在においてもそれらが全て迷惑なアンチという訳ではない。ネットでの反対意見は冷静かつ穏やかな口調であれば、正当な個人の一意見として見られる場合もまだ残っている。(→批判的思考)
- 批判の要点を明確にし、出来る限り具体的な理由を述べ、かつ下記の事を踏まえて冷静に批判をする
- あくまで個人的な見解であるとし、太宰メソッドなど他者の意思を代弁しているかのような論調は避ける
- 「死ね」「クソ」といった暴言や、「これの何が面白いの?」の様な嫌味、愚痴じみた言葉を使わない
- 良い点や改善案を併記する等して、出来る限り建設的な書き込みになるよう努める
- 逆に自身への批判や反論が来たとしても剥きにならず、場合によってはそれも受け入れる
- その意見を書き込む場所、発言する場所を選ぶ
特にファンスレでもましてやアンチスレでもないような所の場合は殊更上の5つの事を気をつける
これらの事を心がけると周りからの印象はだいぶ変わるし、その方がこれらの意見の正当性も分かりやすくなり、信頼性をある程度確保する事が出来る。
また、その作品や人物に対して何らかの不快感や憤りを催したとしてもそれが感情的なものにせよ理屈的なものにせよいくらそれが不愉快な事柄であろうとも無理に是正や修正を求めたり執着的に追求しようとはせず、本当に合わないと思ったものはさっさと離れた方が良い。
一方、そんなアンチと遭遇した場合はこちらもそれなりの対応をしなければならないとされている。
- アンチに対してこちら側も上から目線の態度で感情的な暴言や皮肉的な言葉で返答してはいけない
- 相手を無闇にアンチ認定せず、向こうが何を言いたいのか理解し、その上で適切な対応を取る
- 反論する場合は冷静かつ論理的に相手側の意見および考えに対して反証、反論を行う
- アンチ側の態度に明らかに問題があると判断した場合は然るべき所に報告して対処してもらう
いくらそのアンチ側の態度や言い分が気に食わなかったり間違っているとしても、こちら側も釣られて感情的な行動を取ると揚げ足を取られてかえってアンチを調子付かせてしまったり、中には反論する側のそういった反応を見たいがためにアンチ行為を行う愉快犯も現れたりして話が余計に拗れてしまい、場の空気がさらに荒れてしまうためアンチへの対応については尚の事慎重になる必要がある。(→無自覚な荒らし)
また、2ch等のアンチスレに「荒らすなコラ」などと出向いたりするべきではない。たまに本スレに口調が悪く感情的な人が突撃する事もあるがその場では完全無視に徹し、気にしない方が良い。何を言っても通じない人は相手にするだけ時間の無駄である。
相手と同レベルの事をしてしまっては自分もまた批判される側の迷惑者になるので気を付けましょう。
2ch等のまとめサイト・コピペブログはアンチのみで集まっていたスレ内容を、アンチ以外の者にわざと見せ対立を煽っている場合が多いため問題視されている。上述の通りニコニコ大百科でアンチ記事・ヘイト記事等を立てると同時に作成される掲示板が拠点となり、影響された者が他の記事や動画のコメントに出没している事例があるためそういった記事作成は歓迎されていない。
人気があり有名なモノはそれを忌み嫌う者が出てしまう。だからアンチに対して無闇に好戦的にならず冷静に対処する事が望ましい。下手にあれこれ言いはじめると荒れる元になってしまうし、荒れればその時点で荒れたジャンルの評判が広がってしまい、それこそ迷惑なアンチの思う壷である。
ニコニコ動画・大百科で誹謗中傷を含む意見を見かけてしまった際はその場で触れずにスルーした上で冷静に削除依頼板に申請する事が推奨される。
また人の意見を見過ぎてカッとなってしまったり、暴言を含む白熱した議論をしたくなった場合は「ニコニコ大百科を楽しく過ごすために」を読んで穏やかに過ごせるよう心掛けた方が、楽しくニコニコ関連が見れるはずである。
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