全滅単語

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全滅とは、「全て滅びること」「みんな死ぬこと」「全体が駄になること」などを意味する単である。

概要

全滅とは、「すること」をす。に「敵を全滅させた」「仲間が全滅した」などのように使われる。
また種族が全滅して子孫が残せなくなることは「絶滅」と呼ばれる。

軍事的用語における全滅

部隊がおおよそ3割(戦闘担当の6割)の戦を損耗すると、負傷兵の手当て・後送、戦意喪失などによる後退・逃亡が始まり、実質戦闘人数が減し組織的戦闘が行える状態ではなくなる(戦闘力の喪失)ために、全員が死傷していなくても事実上の全滅とみなされる。たとえ人的被害くても部隊の保有する戦車・艦航空機といった兵器類が損耗しても同様である。これらの部隊は組織的戦闘不能なので上層部も戦闘単位としては計上せず、部隊再編するまで戦略上は居ないものと扱われてしまう。逆に部隊規模が小さければ前線部隊の占める割合が多くなる(というより兵員のほとんどが戦闘担当)なので限界損耗率にも余裕ができる。この限界損耗率はあくまでも演習上のものなので陸戦研究でも提示する数値がまちまちであり部隊規模・攻勢/守勢・兵科装備といった諸要素で変動するがおおむね以下のようになるとされる。

  • 師団級(攻10%~20%守30%~40%
  • 連隊級(攻30%守40%
  • 大隊級以下(攻40%~60%守50~70%

しばしば損耗率3割=全滅といわれることがあるが、これは師団級・連隊級の割合である。 旧陸軍大学校の教科書『砲兵戦術講授録』exitには「概ね三〇の損を受くれば歩兵は攻撃を失い」「第一回順総攻撃にける第九師団の損は三〇内外なりしも全滅を報ぜられたるは世人の知る所なり」と記されている。

壊滅

全滅とはほぼ同義。しばしば損耗率5割=壊滅といわれることがあるが要検証。というのも先ほどの砲兵戦術講授録に「五〇に至れば壊乱又は退却するを知るを得べし」と記されているのは確認できるが、ここでいう壊乱とはWW1のグンビンネンの戦いでドイツ軍第17軍団が壊走した事例を挙げている。部隊秩序を保ったまま戦域から引き上げることを「退却」、逆に統率が乱れて兵士たちが先に逃亡したり降したりする有様を「壊乱」と呼んでいるのであり、この壊乱が壊滅と同じものかは議論の余地があるだろう。

殲滅

しばしば損耗率10割=殲滅といわれることがあるが[要出典]で情報が不足している。全滅3割説と壊滅(壊乱5割)説が旧日本軍記録にも残されているのに対して、殲滅10割説は典拠不明である。敵を滅ぼし尽くすという意味で用いる例は多数見られるが、自に用いる例はインターネット上に開されている日本軍防衛省記録には見られない。少なくとも殲滅10割説が確認できる初出は2001年9月頃の2ちゃんねる軍事板exitかもしれないので情報提供をお待ちしております。

全滅・壊滅は被害側が主語のときに「全滅する/壊滅する」の形になるのに対して、殲滅は動的な言葉なので被害側が主語になるときは「殲滅される」の形になる。なお現代ではあまり見ないかもしれないが昔は「敵を全滅する/敵を壊滅する」といった使い方もしていた。

玉砕

出典は唐の故事であり対義は瓦全。日本でもなどでたまに引用される。第二次世界大戦では1942年頃から全滅の美化として使われるようになった。

WW2以前で同様の事態が起こったときはどうしていたかというと、例えばシベリア出兵で損耗9割を出した尼港事件やユフタの戦いでは「全滅」と発表された………のだが、西伯利出兵史要exit(八〇コマ番号49)には「全滅と言う事はく聞く事であるが、所謂全滅の中には尚生きて戦場を去る少数のものがあると言うのが普通の全滅である。今回の如きの全滅なるものは未だかつてこれを聞かないのである」と記されており、このような事を「全滅」と表現してよいものか困惑している様子がうかがえる。

コンピューターRPGにおける全滅

コンピューターRPGにおいて全滅といえば、

  1. リーダーがやられる
  2. 文字通り全員がやられる
  3. イベントで失敗する(時間制限など)

に分類できる。
全滅した場合は大抵セーブした場所からのやり直しや、所持アイテムを失って町まで戻される。
(中にはその戦闘を最初からやり直せるゲームも)
前者の場合セーブをこまめにしないと後で泣く。

また一部のゲームでは全滅のことを「パトる」「hage」と言う。

パトる」は真・女神転生Ⅲから生まれた言葉で、ゲームオーバーの演出がフランダースの犬ラストシーンに酷似しているためそう言われるようになった。
またこのゲームは非常に全滅しやすい。
(例)

 「hage」は世界樹の迷宮から生まれた言葉。出典は「世界樹の迷宮で全滅したらhageスレ」。
こちらも非常に全滅しやすい。

素晴らしき全滅(一部死亡)フラグ集

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全滅

123 ななしのよっしん
2021/02/05(金) 08:53:00 ID: cdRjfVVSTM
作戦上戦としてみなせない部隊
全滅と表現して後方に下げてた
ってところなのかねえ?

ただ、作戦上戦とみなせなくなるレベルの損
ってのが、定量化するのが難しくケースバイケースになる、って感じ
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124 ななしのよっしん
2022/05/03(火) 19:51:51 ID: MXQFeya3Un
ロシア軍も割とヤバイんじゃ
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125 ななしのよっしん
2022/05/16(月) 22:15:34 ID: QK5PfE1mxX
ロシア軍、投入兵の3割を喪失ってニュースやってるけどそろそろ全滅扱いでいいのかな?
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126 西側の報道が適当過ぎる
2022/05/17(火) 22:34:44 ID: QBe+2nUeJ+
ポーランド研究者が開戦前に推定したロシアのBTG部隊117と検証サイトOryxの情報から、
3月14日時点の破壊車両数から残存部隊95と推定して19損失としていたが
https://archive.ph/S4g0qexit
中身は再編成を考慮せず3割破壊で残り7割も全滅再起不能として扱う適当検証
実際は残り7割が再編成して復活するのでロシアの損失はもっと少なかった

米国防省は1か後の4月18日時点でも内76と外で補給された22の計98部隊最低でも確認
https://archive.ph/U70EGexit
現地の情報を沢山持ってるウクライナ軍は同日に内87部隊してて
https://archive.ph/AveWMexit
情報を統合すると内87と外22で109部隊になって
当初117から8部隊しか減ってなかった(7喪失)って事も有り得た
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127 ななしのよっしん
2022/05/17(火) 22:39:52 ID: QBe+2nUeJ+
5月2日英国防省はロシア120部隊中の30部隊(25以上)が失われた可性があると発表
5月15日には死傷兵や破壊・奪取された兵器からロシア地上戦の3分の1が失われたと推定
でもロシアは地上部隊3分の1失ったのに南部で占領地拡大し続ける時点で何か変だから
おそらくウクライナ軍も同様に3分の1失ってるか、ロシアの損失がそれほど酷くないかどっちか

あと>>126で言及したOryxにしても民間人が好き勝手に画像投稿して
有志が検証して問題なしと判断されれば戦果認定されるんだが
日時や場所の精確な検証はほぼ不可能なので数年前のシリアの画像が混じってもバレない

実際問題〇〇損失で全滅とは言ってもアゾフ連隊みたく酷い損失で長期間戦闘継続する事もあって
http://warhistory-quest.blog.jp/21-Jan-19exit
戦史研究すれば「損失〇〇全滅」という一定値は存在しない模様
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128 ななしのよっしん
2022/06/19(日) 21:10:14 ID: QBe+2nUeJ+
>>12650%修理や補給を要するstatus-BLACKに陥ったのが12部隊
30再起不能status-REDに陥ったのが10部隊
合計22部隊の30以上を一時的に失い運用不能になったと分析してるが

>>126の分析は運用不能に大破以外の小破や中破は論、単なる燃料切れやエンジン故障も含んでるから
Status-Blackな12部隊修理や補給で割とく戦として復帰するし
30status-REDに陥った10部隊も残り70事なので、7部隊ほどに再編成されて復活するから
本当の損は22どころかたったの3部隊(全体の3以下)って評価になって全然違う

この手の「russia-losing-22-battalion」みたいな釣りタイトルな記事は良くない
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129 ななしのよっしん
2022/06/19(日) 21:12:26 ID: QBe+2nUeJ+
イギリスメディア防省も>>126みたいな調子ロシア地上軍が30壊滅とかするけど
米国防総省は「イギリス人の言う運用不能状態の定義が不明で検証不可能で裏付けがい」と冷静な反応
https://archive.ph/PAATNexit

5月26日米国防総省はウクライナ内外に110個のロシアBTGを確認
https://archive.ph/PCFZtexit
修理不能で新品補充する事でしかBTGを再編成出来ない場合は純ロシアの在庫減らした事になるが
ロシアのBTG偵察衛星から監視する限り、新品補充・修理・補給・再編成の為に
内外を頻繁に出入りしているので発見や追跡が不能部隊も当然あるとのことなので実際は110より少し多そう

最新の状況が気になって6月19日時点のロシアBTGの数を調べようとしたけど見つからなかった
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130 ななしのよっしん
2022/06/23(木) 20:51:51 ID: I+026zzSb/
全滅定義とかを調べると、どうしても古い文献がに付くんだが、現代戦における損耗率と戦闘の喪失を研究した文献とか有るんだろうか。
もし、有るなら少し勉強してみたいから、か教えてくれないだろうか?

特にドローンみたいな無人機支援として運用している場合の、戦略単位における有人人の損耗度の計上の違いとか、今のロシアみたいに経済封鎖食らった場合のの減衰とかを視野に入れた本ならより読んでみたい。
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131 ななしのよっしん
2022/09/29(木) 10:52:39 ID: 9YhCeYLSU/
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132 ななしのよっしん
2022/12/26(月) 00:32:31 ID: SCEFuQFXUJ
ロシア軍の場合は師団よりもさらに大きい戦略単位の「軍団」「方面軍」になるから損耗率何十だから全滅判定なんてものはないだろう
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