クトゥルフの星の落し子(Star-Spawn of Cthulhu)とは、クトゥルフ神話における奉仕種族である。
クトゥルフの落し子、クトゥルフの眷属とも。
概要
クトゥルフ本体によく似た生き物、クトゥルフ自身よりは小柄な(それでも10メートル程度はある)生き物。イラストなどでも大抵クトゥルフと似たような姿が描かれていることが多い。解釈次第では大いなるクトゥルフもまた、この種族の中の最大のものに過ぎないともとれる。
「クトゥルフの星の落とし子」という名称は、クトゥルフ神話TRPGの関連作品でよく見られるもので、この怪物の初出作品である「クトゥルフの呼び声」では、単に「クトゥルフとその眷属」などと呼ばれている。
しかしユニークな名称も存在し、例えばブライアン・ラムレイのタイタス・クロウ・サーガではクトゥリー(クトゥルヒ)とも呼ばれている。
wikipediaなどで「オリーブオイルで調理すると美味しい」などと書かれているのはこの種族のことである。
また、クトゥルフが漁船に体当たりされただけで霧散してしまった事例に対して「あれは眷属の落とし子だから(震え声)」という逃げ道を用意する存在でもある。
父なるダゴンなどがそうであるように、強力な奉仕種族の例に漏れず、主人の代わりに信者達の崇拝を受ける上級司祭の役割を果たしているとされることが多い。
クトゥルフ神話TRPGにおいて
「上級の奉仕種族」に分類される。何をもって上級とするのかが一目でわかる馬鹿高いステータスを持ち、目撃することによる正気度へのダメージも非常に高い。
クトゥルフ神話TRPGのゲームをするうえで、大いなるクトゥルフの復活という題材は一種の華ではあるが、それの出現はそのままゲーム終了になりかねない事態である。
本体よりは劣るが見た目・能力共にそっくりな眷族の存在は、「クトゥルフ本体を出したいけど大事になりすぎるし、何より畏れ多い」というKPのニーズによく合致している。
卓上ゲーマーのみならず、クトゥルフ神話を扱った創作作品を作ろうという冒涜的カルティストにとっても、星の落とし子は都合のよい存在として扱われることだろう。
ただし、データ的な話をするのであれば、星の落とし子は神格特有の不死性が保障されていないだけであり、生身の探索者がマーシャルアーツキックやフィリピン爆竹などで打倒できるような相手ではない。
探索者にとっての脅威の度合いとしては、結局クトゥルフをはじめとする神格と殆ど変わらないのが現状である。
関連する存在
クトゥルフの星の落し子ではないがクトゥルフ(Cthulhu)にはたくさんの子供が存在する。
代表的な例としてはゾス三神と呼ばれるガタノソア(Ghatanothoa)、イソグサ(Ythogtha)、ゾス=オムモグ(Zoth-Ommog)やクティーラ(Cthylla)といった存在だ。
彼らは比較的(クトゥルフ神話上では)新しい神性と思われるが、クトゥルフの星の落し子はクトゥルフが地球に飛来したときに同行したクトゥルフの眷属の一。と考えられるだろう。もしくは今も産まれ続けているかもしれない。クトゥルフの名もなき落し子たちをまとめてクトゥルフの星の落し子と呼ぶ。
別名〈ゾス人〉、〈眠る者たち〉。
ルルイエ(R'lyeh)にクトゥルフのすべての眷属が幽閉されたわけではなく、一部の幽閉から逃れることができた彼らは深きものたちの奉仕を受けながらときが来るのを待っているのだろう、星辰の位置が正しくなるそのときを。
また、クトゥルフの星の落し子には「5体の監視者」と呼ばれるエリートが存在しており、ルルイエ復活の瞬間を監視しているといわれている。
それぞれ中国の山脈、アイレムの砂漠の地下、グリーンランドの氷河のなか、ボストンあるいはロードアイランド近くの家の地下の洞窟、南米のアマゾン川流域のどこかに潜んでいるといわれている。
もしかしてグリーンランドの氷河のなかにいるのは『クトゥルフの呼び声(Call of Cthulhu)』でアンゲコクが語ったトルナスク(Tornasuk)だったりするのだろうか。
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関連項目
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