トヨタ・カローラⅡとは、トヨタ自動車が1982年～1999年に製造をしていたハッチバック型の小型乗用車である。ターセルとコルサの姉妹車となる。
概要
車名の由来は、カローラの子分や弟分や妹分のことを指している。カローラを販売をしているカローラ店扱いで、ボディは ハッチバックボディとなり、ターセルやコルサに存在をする4ドアセダンは存在をしていない。これはカローラとバッティングを 避けるためである。初代と二代目には3ドアと5ドアハッチバックの二種類が用意されていたが、三代目と四代目は3ドアハッチバック のみとなる。
ポジションはスターレットと同じだが車体はスターレットより一回り大きかった。また初代モデルから末期モデルまで全長がほとんど変わらず、いずれも現行（3代目）ヴィッツ（2013年現在）の全長と同じくらいのサイズであった（ただし全幅は3代目ヴィッツよりもいくらか狭かった）。
初代モデル（1982年～1986年）
1982年にデビュー。二代目ターセル＆コルサのデビューに合わせて登場。1980年にデビューし 大ヒットを飛ばしていた五代目マツダ・ファミリアハッチバックに対抗をするため、取扱い販売会社のカローラ店でも対抗できる車種として登場をする。エンジンはガソリンの1300ccと1500cc、駆動方式はFFであるがエンジンは縦置きという珍しいメカニズムを採用をしていた。
1984年にマイナーチェンジ。リアテールデザインを変更をし、1500ccにスポーツグレードが登場をする。
初代と二代目のカローラⅡのみに、ビジネス向けグレードも用意された。カタログには諸元表のみの記載しか乗っていない。
イメージキャラクターには、アメリカ人プロテニスプレーヤーのジョン・マッケンローを起用。ターセルやコルサにも起用をされて いたが、カローラⅡを全面に押し出した形となった。
二代目モデル（1986年～1990年）
1986年に初のモデルチェンジ。エンジンレイアウトを先代モデルでの縦置きFFからオーソドックスな横置きのFFとなる。 ボディは3ドアと5ドアが用意された。3ドアのスポーティーグレードにはこのクラスには珍しいリトラクダブルライトを起用をするなど力が入ったモデルとなった。また、エンジンはガソリンの1300ccと1500ccが用意されたが、後に1500ccガソリンターボと1500ccの ディーゼルターボも用意された。
1988年にマイナーチェンジ。1300ccエンジンがパワーアップをされ、3ドアモデルにはメーカーオプションでキャンバストップ仕様も 用意された。
イメージキャラクターには、女優・原田知世を起用。モデル末期まで起用をされていた。
三代目モデル（1990年～1994年）
1990年にモデルチェンジ。この代よりボディが3ドアハッチバックのみとなり、独身女性の足としてのキャラクターが強くなった。エンジンも1500ccのガソリンターボが廃止されたが、ガソリンエンジンが電子制御噴射式となった。またこの代より4WD仕様も選択できるようになった。また先代に引き続き、キャンバストップ仕様も選択可能である。デザインも曲線を多用をしたモデルでも あった。
1992年にマイナーチェンジ。前後デザインの変更と、ドアにサイドドアビームを追加し安全性をアップ。
このは型、皇太子徳仁親王妃雅子妃が外務省勤務時代に通勤用の車種として報道をされ、販売が伸びた車種でもある。 またバブル期に開発をされたので、内外装の質感がクラスを超えたことも販売が好調であった。
四代目モデル（1994年～1999年）
1994年にモデルチェンジ。ボディデザインも直線的なデザインとなった。また最廉価グレードにはメーカーオプション品であった パワーステアリングが標準装備となった。
1996年に一部改良により従来はオプション品であった、ABSと運転席エアバックが全グレードに標準装備となった。
1997年にマイナーチェンジ。前後デザインをリファインをし、安っぽさが指摘されていたインテリアの質感をアップさせ、 助手席エアバックも標準装備となった。
1999年にスターレットとターセル&コルサ&カローラⅡが統合されて廃止され、ヴィッツが登場をした。
この型がデビュー時にCMソングとして、ミュージシャン・小沢健二が歌う『カローラⅡに乗って』はあまりにも有名である。 またマイナーチェンジ時には、ミュージシャン・カジヒデキが歌う『カローラⅡに恋した』となった。
このモデルはWRCのベース車両としても用いられ、1998年にカルロス・サインツが最終戦までタイトルを争った。ちなみにこのとき、タイトル獲得まで残り数百mほどでトラブルが発生してリタイアしてしまう悲劇が起きている。しかし1999年にマニュファクチャラーズタイトルを獲得、リストリクター違反事件の雪辱を果たしてトヨタのWRC第一期の活動に有終の美を添えた。
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