ホッケ(𩸽、属名: Pleurogrammanus)とは、スズキ目カジカ亜目[1]アイナメ科ホッケ亜科ホッケ属の魚である。
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概要
狭義にはホッケ属のホッケ(P. azonus, 英: Okhotsk Atka Mackerel, 露: Южный однопёрый терпуг)、広義には近年の遺伝子解析により別種であることが確定したキタノホッケ(P. monopterygius, 英: Atka Mackerel, 露:Северный однопёрый терпуг)を含めた同属2種の俗称である。
ホッケはアイヌ語で「(水底に)沈んで横たわる(魚)」を意味するホㇳケ(hotke)に由来するという説、鎌倉時代に蝦夷地を訪れた日蓮宗(法華経を重んじる)の僧侶に因むという説、などがある。また漢字の「𩸽」は国字であり、件の「(法)華 ≒ 花」に由来するという説もあるが、単に皮の模様を花と表現したという説もある。
出世魚であり成長と共に名称が変化するが、ハマチのように全く別の名前になるのではなく、「○○ボッケ」と冠する部分が違うものになる。稚魚のときは「アオボッケ」、1才までは「ロウソクボッケ」、その後「マボッケ」「ネボッケ」と呼び名が変わる。
漁獲されるものの大半はマボッケであり、ホッケの開きとして居酒屋や家庭料理の定番メニューともなっている。また味醂干しや燻製に加工されたり、生の物をフライにしたり煮付けたりする他、身離れが良いため蒲鉾などのすり身にもホッケが使われている。
分布は、ホッケが茨城県以北の太平洋岸、対馬海峡以北の日本海、オホーツク海南部及び千島列島。キタノホッケが北海道以北の北太平洋。
食材としてのホッケ
北海道ではサケやニシンと並ぶ焼き魚の定番であるが、ホッケはもともと鮮度がすぐ落ちる魚で、かつては雑魚・不味い魚の代名詞的存在であり、より庶民に親しまれてきたニシンがある手前、わざわざ手間を掛けて食されることは少なかった。
第二次世界大戦後しばらくしてニシンの漁獲量が大幅に減少(乱獲や環境変化など諸説あるが定説は無く、2000年初頭現在でも漁獲量は回復していない)すると、その代わりとしてホッケが食べられるようになった。
特に身欠きニシンと同様、開いて塩水に漬けてから乾燥させて干物にすることで熟成により旨味が増し、 更に薫り高く焼くことによって脂の乗ったうまい焼き魚へと変身したのである。
特に札幌市発祥の居酒屋「つぼ八」では、安価に手に入るホッケを開きにして焼いて出したところ、人気商品となった。
さらにイトマン(現:住金物産) と提携して全国展開すると、今まで知られていなかった地域でも人気となり、全国的に有名な食材として知られるようになった。
現在ではつぼ八以外の居酒屋でも焼き魚の定番として、また家庭でも親しまれている他、流通インフラや冷蔵技術が発展してからは生魚でも販売されている(ただし寄生虫のため、生食は厳禁)。味もさることながら、大皿に載った30センチを超える魚身は大勢で分け合って楽しむのに最適である。
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関連項目
脚注
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