二次元(にじげん)とは、
ここでは後者について述べる。
概要
写真や実写映像は三次元の被写体を撮影したものである。これに対し、いろいろな作品の積み重ねでできた「絵柄のパターン」をふまえて描かれるアニメ絵は、表現する元になるものが二次元である。ここから二次元三次元という言い方で区別するようになったのだろう。
なお、誤解されがちだが、表現される場所が平面だから二次元というわけではない。写真集の紙面だって、実写映像の映るテレビ画面だって平面である。もう一つよくある誤解は空想と現実に二次元三次元が対応するという見方だが、映画は立派な空想だからこれもおかしい。
元をただせば、この言葉はネット上のわりといかがわしい場で使われていたのが広まったもののようである。ぶっちゃけると、エロゲやエロ同人は二次元、AV(アダルトビデオ。内容はアダルトというより幼児退行的)が三次元という意味である。そりゃあ、ゴルゴ13(劇画)やサザエさん(新聞マンガ)は二次元の仲間に入らないに決まっているし、文脈から考えて絵画とかはまるで関係ない話に決まっている。
今現在、単に二次元というとき、以下のようなものがあてはまるようだ。
- アニメ調のマンガ
- アニメ絵のアニメ(哲学)
- ラノベ
- アニメ絵のゲーム
- VOCALOID
- アニメ絵のイラスト
- アニメ調の3DCG
- アニメ絵のフィギュア
- アニメ絵のキャラ
- アニメ絵の世界・概念 例:ファンタジー世界、魔法、妖精など。
こうしたもの全体をひっくるめて指すのに便利なため、元がアレでもこの言葉はしだいに広まっていったのだろう。台湾などではACG(Anime, Comic, Game)またはNovelのNを加えACGNと呼ばれるものに当たる。
アニメ調の3DCGでは3Dをアニメっぽくするため、トゥーンレンダリングなどの技術を用いている。Lat式ミクは顔面のポリゴンを裏返して貼り付けるという驚くべき構造を持ち、これは元々らぶデス(TEATIME、2005)という先駆的作品で使われている技術であるという。ちなみにらぶ式ミクもらぶデス2から生み出されたモデルである。
なお、二次元的「イメージ」を表現すれば「絵」は無くても二次元となる極端な例として、表紙絵も挿絵も皆無のラノベや挿絵無しの一部オンライン小説(投稿サイト「小説家になろう
」に多い)、絵無しのエロゲ
(RPGのボリューム…)がある。アニメ絵のキャラが目に浮かぶようなら、絵が無くても二次元と言えるだろう。
参考 数学や物理の2次元
1つの値を持つ要素を次元という。表せるのは空間的広がりだけでなく、物理では質量や電荷の単位も次元である。
例えばRPGで(HP, MP, 攻, 守, 速さ, 可愛さ)とパラメータが6種あるステータスは、6次元空間上の一点や6次元ベクトルで表わせる。6次元の図は書けないが、6次元ベクトルの足し算・引き算・掛け算(定数倍・内積・外積)・割り算(定数での割り算)はできる。レベルアップによってHP・MP・攻・守が5増え、速さが2増え、保護欲をそそる可愛さは1減るなら、+(5, 5, 5, 5, 2, -1)という演算になる。それ自身との内積を取れば総合力になる(偏りは表せないが)。
このように2次元の定義は、二つの次元を何に設定するかによる。日常では次元といえば「縦と横」「長さと幅」のような空間的広がりを指すため、2次元は平面を意味する場合が多い。ここから転じた俗語が上で解説した二次元である。
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関連項目
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https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E5%85%83