史とは、以下のことを表す。
- 古代東アジアにおいて公文書の作成、歴史などの記録、天文、暦法などを司る官職。史官。
- 中国の古代の書籍の分類である四部の一つ
- 王朝の歴史、歴史を記録した書物のこと
- なにかの歴史であることを表す接尾辞。 例:日本史、世界史、中国史、映画史、・・・
人名
記事のある人物、著名な人物を以下に挙げる。
姓
- 史貽直(1682年 - 1763年) - 清代の官僚
- 史可法(1601年 - 1645年) - 明末の武将
- 史渙(? - 209年) - 後漢末の武将
- 史思明(703年 - 761年) - 唐代中期の人。安史の乱の主導者の一人。燕を建国した。
- 史朝義(? - 763年) - 唐代中期の人。史思明の子
- 史丹(? - 前13年) - 前漢後期の政治家
- 史鉄生(1951年 - 2010年) - 中華人民共和国の作家
- 史進 - 小説「水滸伝」の登場人物。渾名は九紋竜。天微星の生まれ変わり
名
漢字として
- 意味
- 出来事を記録すること、その記録、記録するもの、文筆に携わるもの、天文を司るもの、(文の)修飾という意味がある。〔説文解字〕には「事を記す者なり」とある。
- また倳と通じて建てる、剚と通じて挿入する、使と通じて使う、という意味がある。
- 字形
- 〔説文解字〕は字形について、「又の中を持するに從ふ。中、正なり」と中+又の会意としている。これは「事を記す者」、史官は正であるという解釈である。
- これに対し、清末になって甲骨文、金文の研究が進むと、書簡を持っている字という説(江永、呉大澂)、矢を入れる容器を持っているという説(王国維)などの新しい説が生まれた。また白川静は、史はもともと祝詞を捧げ持つ字で、もと殷の王室内部で行われた祭りを表し、そこから祭祀を行う官職を表すようになったという。
- 音訓
- 音読みはシ、訓読みは、ふみ、ふひと、さかん、まつり。名のりに、あや・ちか・ちかし・のぶ・ひと・ひろし・ふの・み、などがある。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校4年で習う教育漢字である。JIS X 0213第1水準。
- 部首
- 史は、〔説文〕で部首である。史部にはほかに事が属する。
- 声符
- 史を声符とする漢字に、使などがある。
- 語彙
- 史家・史官・史漢・史観・史実・史書・史跡・史料
- 参考
- 使、史、吏、事の金文での字形は同じであり、声義とも関係が深い。
異体字
関連項目
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