言わない‥‥‥！そんな無粋なことは‥！とは、雰囲気を台無しにしないように黙っておく台詞である。
概要
漫画『1日外出録ハンチョウ』の第10話「蛤門」に登場。
幕末ファンである大槻と石和が京都を旅行していた。京都御苑を歩いた後、伏見にある船宿で、坂本龍馬が襲撃された「寺田屋事件」で有名な「寺田屋」を訪れる。その建物の中には幕末の弾痕や刀傷があり、観光客の女性2人が楽しみながら写真を撮っていた。
その後、石和も風呂桶を見て「ここでおりょうさんが…！」と指さし、大槻も感嘆していた。寺田屋事件の際、坂本龍馬の妻である「お龍」が風呂から裸のまま龍馬に危機を知らせたという逸話からと思われる。
外に出ると生憎の雨だったが、その中をパンフレットを頭に当てて走ったことさえ「志士みたい」と楽しみ、2人は次の目的地である壬生寺へと向かうのだった。
言わない‥‥‥！そんな無粋なことは‥！（押すと表示）
実は大槻たちは寺田屋についてより詳しい知識を持っており、そのうえであえて楽しんでいた。
坂本龍馬が襲撃された「寺田屋事件」で知られる船宿の寺田屋だが、その後の鳥羽・伏見の戦いで焼失しており、後に西側の敷地に再建されたものが現在の「寺田屋」となっている。実際には現在の「寺田屋」の東側にある、塀で囲われた庭のような場所が旧寺田屋の位置とされている。
新しい寺田屋は当時の部材を部分的に使って再建されているともされるが、どこにどこまで使っているかは検証されておらず、「当時の傷痕がそのまま残っているはずがない」と作中でも説明される。しかしそれを知りながら大槻たちは
言わない‥‥‥！そんな無粋なことは‥！
と地の文が入る中、微笑みながら黙って2人の観光客がいる部屋を後にした。次に
当然わきまえている‥‥！正しい楽しみ方‥！
として、おりょうさんの風呂桶の場面につながっていく。実際、今回は学問的な厳密さが求められる場面ではなく、幕末ファンが寺田屋の中に自分から訪れ、観光客が楽しんでいる傍らにいる状況なので、黙っておくのが正解だろう。
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関連項目
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