概要
愛媛県鬼北町の北東部にある、日吉地区の道の駅。同県の宇和島市から国道56号と分かれて延びる国道320号の終点近くにあり、すぐ北側に八幡浜市・大洲市・高知県須崎市を結ぶ国道197号との交差点がある。
開業から10年ほどは「道の駅日吉村」という名前だったが、旧・日吉村が広見町と合併して「鬼北町」になったため、2005年から「日吉夢産地」という名前に変更されている。
合併により自治体としては消滅したものの、周辺の地域は谷あいの村ののどかな雰囲気を残している。
道の駅としては地元の野菜の販売やレストランに加え、「夢工房」で手作りのパンやスイーツ、アイスクリームを販売していることが特色。
国道側から見ると入り口は城門のようなデザインになっている。ただし、その関係で観光バスなどの車高2.6m以上の車は国道320号側から進入できないので注意(左側の道に別の入り口がある)。
公共交通機関でアクセスする場合は、宇和島駅から宇和島バス「日吉・野村線」に乗り、「夢産地前」下車。本数は少ないので注意。
柚鬼媛
繊維強化プラスチックでできた女性の鬼の像。2016年に道の駅に設置された。
鬼北町名産の柚子から「柚」、鬼北町の名前からとった「鬼」、山の守り神として崇められたのは女性ということと愛媛県からとって「媛」、組み合わせて「柚鬼媛」と名付けられた。
「家内安全」「縁結び」「安産祈願」に効果があるらしく、像の前には利用者からと思われる賽銭が石皿の上に供えられている。
安産と家内安全を祈る富母里集落の「節安花とび踊り」、雪の中で産気づいたお遍路さんが岩に腰かけて無事に出産した上鍵山集落の「子もけ岩」、母乳の神として祀られる延川集落の「乳神様」の伝承を結び付けてこの鬼が生まれたようだ。
体つきに妙に妖艶さが感じられる。原画作成は造形作家の竹谷隆之、原型師として美少女キャラクターフィギュアの造形の先駆者とされるBOME、本体制作は海洋堂と、その創設者の宮脇修が出身地の高知県四万十町に作った株式会社奇想天外が関わっている。
もともと鬼北町が鬼のまちづくりを進め始めたのが2013年で、同じ国道320号沿いにある「道の駅広見森の三角ぼうし」に設置された「鬼王丸」の像が2015年に完成していた(この道の駅には鬼王丸の像はない)。
柚鬼媛は鬼王丸の母親で、つまり柚鬼媛が抱いている赤子の成長後がこの姿のようだ。この時点で海洋堂と竹谷隆之が制作に関わっている。
鬼王丸の名前は曽我兄弟の家臣の「鬼王段三郎」に由来しており、町内の等妙寺の古文書に登場する人物から。丈6尺以上の怪力を持つ大男とされる。鬼北町の名前も「鬼ヶ城山」の山系の北側にあるためだが、その山の名前もこの人物に由来するとも言われる。
鬼王丸の肩の上にいる鳥は鬼北町名産のキジで、柚鬼媛の肩にもよく見ると小さなキジがいる。
ちなみに、この道の駅のすぐ北を通る国道197号を東に進み続けると、ナナチの等身大フィギュアが店内にある、高知県須崎市の「道の駅かわうその里すさき」に行き着く。ただしそちら側は別に町おこしのためにフィギュアを購入したわけではない。
関連動画
関連静画
関連リンク
- 道の駅 日吉夢産地
- 「柚鬼媛」誕生までの軌跡(広報 きほく 2017-1)
- 「鬼王丸」誕生の秘密が今、明かされる(広報 きほく 2015-3)
- 等妙寺旧境内と鬼北の鬼伝説 - 奈良山等妙寺史跡公園 - 鬼北町ホームページ
関連項目
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