鉄分とは、原子番号26の元素、金属の「鉄」の栄養学的表現。
俗語として、鉄道オタクの性癖を表すのに用いられる場合もある。
鉄分と栄養
鉄分は他の栄養学的諸成分と同様、適切に補給されないと人体の生存活動に支障をきたす。そして鉄分の欠乏は大変危険である。血液中の赤血球の成分であるヘモグロビンは鉄分を原料としており、鉄分の欠乏は赤血球機能の障害、ひいては血液の成分異常による「血の呼吸困難」、鉄欠乏性貧血を引き起こす場合がある。
鉄分は赤血球が老廃物になった時点で汗や排泄物と一緒に体外へ排出されてしまうので、スポーツをやる人ほど貧血になりやすい。だがしかし偏食生活やサプリメントで栄養を補うような生活を続けても鉄分不足に陥りやすいので、鉄分不足由来の貧血が疑われる場合は鉄分を多く含む食材(青海苔、ひじき、レバー肉、にぼし、ほうれん草など)を積極的に食事の品目に加えるとよい。
なお、同じ鉄だからといって金属の鉄とを一緒くたに考えて、金属鉄を舐めてはいけない。人間は他の金属と同様に度を越した金属成分は体内に蓄積されるため、摂取量が体重1キログラムあたり約20ミリグラムを超えると蓄積した鉄分により鉄中毒の症状を呈し、心臓や肝臓に深刻な損傷を与えてしまう。
なお、赤血球の形成に必要なことからも分かるとおり、ほとんどの赤い血を持つ生物は鉄分を求める。酷暑の際にウシやヤギが土壁やコンクリートを舐めたり、牧畜民族が他の生物の血を飲んだりするのは鉄分の補給に理由がある事が多い。吸血鬼も元はそうして鉄分を求めて血を飲む民族がいたことが根底にあるとかないとか。
鉄道おたく余話
鉄道ファンにとって鉄分とは、自身の内面、精神的に鉄道に支えられている部分、割合あるいは充実度を言う。鉄分が適切に補給されないと貧血に陥る、あるいは筋金入りのファンなら生きてさえいけない場合があるかもしれないので大変危険(また、大変な阿呆。編集した者も阿呆の内なのでユーモアととって欲しい)である。いうか他の何にも優先して鉄道を愛好するのが鉄道ファンという人種である。時にそのせいで世間様から白い目を向けられたり、家族や嫁から疎んじられる者も多い、と思われる(大体どこも一緒だろうと思う)。しかし、女性の鉄道ファン(鉄子)がいっぱいいることが判明したり、にわかに、あるいはゆるやかに鉄道ブームが来ている昨今、だいぶ鉄道分貧血症の人々に時代は優しくなったと言ってよいと思う。
手っ取り早く鉄分補給するには、電車(客車列車、気動車を含む)に乗ることが一番であるが、ただ線路沿いに観に行ったり、時刻表を見て旅行の計画を立ててみたり、鉄道誌に目を通したり、模型をたしなむのもよいと思われる。銀様風に言うと「鉄分採ってるぅ~?」。
関連項目
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