魁皇博之(かいおう ひろゆき)とは、大相撲の元力士である。現在は年寄・浅香山。
概要
友綱部屋 | |
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魁皇 博之 | |
基本情報 | |
出身地 | 福岡県直方市 |
本名 | 古賀博之 |
生年月日 | 1972年7月24日 |
力士情報 | |
所属歴 | 友綱部屋 |
最高位 | 大関 |
初土俵 | 1988年3月場所 |
引退 | 2011年7月場所 |
大相撲力士テンプレート |
中学生時代に相撲を柔道部の顧問から勧められ、この頃から本格的に相撲をするようになった。中学卒業後、友綱部屋に入門し、1988年3月場所に初土俵。同期に大海(後の曙)、貴花田(後の貴乃花)、若花田(後の3代目若乃花)がいたことから、この場所に入門した力士達を『花の六三組』という。
若貴のように早期の大成はしなかったものの、1992年初場所に新十両、1993年に20歳での新入幕を果たす。しかし、一度十両に陥落してしまうなど、幕内の最初の頃はつまずいた。しかし、1994年から一気に力を付け、同年春場所で曙を倒し、殊勲賞で初の三賞を獲得。夏場所に新三役となり、1995年初場所からは関脇の地位を13場所守った。しかし、そこから足踏み状態が続き、三役陥落など苦難の土俵は続いた。しかし、この間に三賞を15度獲得し、優勝まであと一歩という所を何度も経験してきた。
若貴や曙らが土俵を築いた90年代が終わり、時代は2000年代へ。小結で迎えた2000年の夏場所で14勝1敗の好成績を収め、悲願の初優勝。名古屋場所後に大関昇進を果たし、一躍福岡県民の期待の星、英雄へと駆け上った。
大関として4度の優勝を経験したが、横綱には遥か遠く、2004年の5度目の優勝からは優勝から遠ざかっている。近年では角番で苦しみ、常に『引退』の二文字が見える状況となるが、そこから意地で勝ち越すというのがやっと。2010年名古屋場所に史上2人目の大関在位60場所となり、丸10年大関の地位を守って来た。
2010年九州場所では初日こそ敗れたものの2日目から11連勝で12日目終了時点では白鵬、豊ノ島と並び1敗で優勝争いのトップに立っていた。13日目、14日目に白鵬、豊ノ島に敗れ優勝争いから脱落したが、千秋楽で把瑠都に勝ち12勝を挙げ来場所は東の正大関で迎えることとなった。ちなみに東の正大関、二桁勝利は21場所ぶり、12勝は36場所ぶりである。
翌2011年1月には史上初の「通算100場所勝越し」を達成。中止の3月場所をはさみ、5月技量審査場所では史上単独一位となる「幕内通算出場1431回」を達成。また千代の富士の持つ「通算1045勝」まであと1勝までせまり、千秋楽では白鵬を破り存在感を見せた。翌7月場所は千代大海とタイとなる「大関在位65場所」としてスタート。初日から3連敗し苦戦したが、4日目で初日を出し千代の富士の通算勝利数とタイとなる。5日目にも勝利し、千代の富士の記録を超え史上単独1位の「1046勝」を達成。しかしその後は再び連敗が続き、7日目に1047勝目をあげたが、これが現役最後の勝利となる。10日目を終えた時点で3勝7敗と負け越しがほぼ確定的となり、師匠と相談した上で引退を決意。
琴光喜が野球賭博により解雇されたため、2010年名古屋場所からは唯一の日本人大関となっていたが、魁皇の引退により横綱、大関陣は全員外国出身者となった。しかし、琴奨菊が後に大関となったため、1場所でその状態は打開された。
初土俵から足掛け23年間に渡る長期間の現役生活、2000年の大関昇進から幾度も角番を迎えながらも1度も陥落する事なく大関の座を守り続けた。昭和以降、戦後共に最高齢大関を務めた。
大相撲場所が11月に九州場所を迎えると、地元福岡で温かい声援で迎えられ、土俵に上がるのが名物となっている。地元での優勝は果たせないものの、多くのファンが魁皇の勝利を期待して、声援を送る。地元直方市での人気は絶大で勝利すると花火が上がり、四股名と同じ名の列車が福岡まで運行されるほど。
最大の得意技は右の上手投げ、小手投げである。上手投げは片手で横綱時代の曙、貴乃花を投げ飛ばした事もあるほどで今なお語り草になっている。貴乃花親方は魁皇の右上手投げに関して「右上手を取られた時の強さは、私が今まで対戦してきた力士の中で一番強かったと思う」と語っている。
また小手投げに関しては生来の怪力も手伝って数々の力士の腕を破壊しており、玉乃島、豊ノ島、栃乃洋、栃東などの肩、腕を破壊している。その四股名をもじって「破壊王」とも一部で呼ばれ恐れられた。
個人成績
出場 | 成績 | 在位 | |
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通算 | 1,731回⑤ | 1,047勝②700敗158休 1位は白鵬 |
140場所 |
幕内 | 1,444回② 1位は旭天鵬 |
879勝②581敗119休 1位は白鵬 |
107場所① |
大関 | 838回② 1位は千代大海 |
524勝①328敗119休 | 65場所① 千代大海とタイ 関脇在位も歴代2位 |
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関連項目
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