J-POPとは、主に1990年代以降の日本のポップス音楽の総称として使われる言葉。東京のFMラジオ局であるJ-WAVEによる造語が定着したものである。
概要
この言葉が興ったのは1990年代であり、それまでの日本の歌謡曲とは一線を画す、洋楽ポップスと肩を並べたかのようなイメージを (実態はどうであれ) 作り出すことに成功した。J-POPと銘打たれたナンバーはカラオケにおける公用語の地位に君臨し、新曲の更新が早い通信カラオケと共生することによって「消費財としての音楽」として発展してきた。この意味でのJ-POPの代名詞を挙げるとすれば、すなわち小室哲哉 (ないし小室ファミリー) とビーイングであろう。
現在では一般的に日本のポップス音楽のことを指す。原意を汲めばおおむね90年代以降の日本のポップスに用いられるものだが、それ以前のいわゆる和製ポップスやニューミュージック等を含めた広く日本の歌謡曲の別称として使うものもいる。
同様に「J-ROCK」などの言葉も作られたが「J-POP」のように浸透せず、現在では日本のロックやヒップホップなどもJ-POPの一種に内包されるといった考え方が主流となっている。
なお、いわゆるアニメソングのうち、J-POPを歌うアーティストがアニメとのタイアップとして主題歌を歌うものは、当初からJ-POPとして扱われることもあったが (例、T.M.Revolution、L'Arc~en~Ciel、CHEMISTRYなど) 、その他のアニソン (アニメ内容をモチーフにした主題歌・キャラソン・声優ソング・電波ソング&c.) がJ-POPとして見られることは少なかった。
ただし、特に90年代後半からは内容的に90年代のJ-POPと変わらない楽曲が増加し (後述) 、両者の境界は対象層が限定的か否か程度のものであるといえる。近年ではアニソンをJ-POPの下位ジャンルとして分類する向きもある。また海外においては、流通している日本の大衆文化のほとんどがアニメということもあり、「J-POP = (日本で言う) アニソン」と思っている人もいる。
J-POPの音楽理論
音楽形態としては80年代のユーロビートを継承しており、それにロックやジャズ、ロマン派音楽などの要素がクロスオーバーしている。イントロ-Aメロ-Bメロ-サビという展開やIV△7→V7→IIIm7→VImというコード進行はユーロビート由来といえる。
90年代後半以降のアニソンも楽曲的にはユーロビートの影響下にあり (IV△7→V7→IIIm7→VImのコード進行を使っているアニソンも少なくない)、楽曲によっては (J-POPの流れから現在に至る) 日本のポップミュージックよりも90年代の様相を色濃く残していることもある。
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