vaporwaveとは、あやしい音楽のジャンルの一種である。
概要GAIYOU 82-99
発生としては2010年ごろと言われているが、ジャンルの傾向上はっきりしたことはわかっていない。
海外のDJ向けSNSが発祥らしく、そこから大型掲示板4chanやBandcamp、Soundcloudなどの音楽共有サービスを通じてひっそりと蔓延していったようである。
傾向として、80~90年代のAORやイージーリスニング、外国のスーパーで流れていそうなまったりムードのR&Bなどをへろへろにミックスし、スクリュー(レコードの回転数=再生周波数を下げて音程と速度を低下させる技法)をかけたりフィルターを通したりして作り変えるスタイルで曲が作られている。
そうして作られた曲にはこれまた80年代の最先端的な映像や、いまどき機械翻訳でもこんな妙ちくりんな単語吐かないぞと言わんばかりのどこぞからコピペしたかのような怪しい日本語のタイトルがついたりして、その独特の世界観を広げている。
いわば昔の深夜TVを半分寝ぼけて眺めているかのような、メディアドラッグ的なきもちわるい気持ちよさを追求していくスタイルのようである。
YouTubeなどにVaporwaveをアップする際に画像や動画によく使われる物としては
- 箱みたいな昔のPC(一体型パソコンや昔のデスクトップなど)
- 石膏像(デッサンなどに使われる白い像)
- もう販売やキャンペーンが終わっている商品や企画のCM(代表的なのはマクドナルドがやっていた「Mac Tonoght」やかつて発売していた飲み物のCMなど。海外のCMも多いが、日本のCMも割と多い。)
- アニメのgif
- FIJI Water(フィジーから輸出されているミネラルウォーター。高級ホテルなどにも出される由緒あるお水。まろやかな口あたりで、セレブにも愛されている。日本国内にも輸入されており、購入可能。独特な形で、南国をイメージした色使いが特徴。)
- メンフィス柄(80~90年代に流行った柄。波線や立体図などを無作為に散りばめた柄。詳しくは各自検索。)
- 自動車(特に80~90年代のスポーツカーが多く、ディアブロやデロリアンなどデザインが当時っぽい車が多く使われている。日本車ではR32型GT-RやハチロクことAE86などがある。)
- ヤシの木(南国風にするためか)
- 都会(特に夜景)の風景(高層ビルや高速道路、ビルから見下ろした路地など)
- 誰もいないショッピングモール(閉店している、もしくは開店休業状態のガラガラのモールも入る。「昔は賑わってたなぁ」と思い起させるための演出)
などが挙げられる。
░▒▓新しいデラックスライフ▓▒░
同じようにして同時期に発生したジャンルにchillwaveやseapunkのような類似系が多数登場し、vaporwaveのスタイルはむしろその方向へ推移し下火になった、あるいはジャンルとして死んだと一部の人間は既に見切りをつけているようだが、あるいは80年代の怪しげなリバイバルという意味でカルチャーのリビングデッドと言えなくも無いこのジャンルは死にながらにして生きているとも言えるかもしれない。
ブームを牽引したmachintosh plusというアーティストのアルバムフローラルの専門店はカセットテープでも流通したようで、このような妙にローファイな感覚も今となっては新しいし、今後もしぶとくアングラな方面に影響を与えていくのではないかとの見解もあり、まだまだこの先もなにかしらあるのではなかろうか。
なにがいいたいのか。
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コンシャスTHOUGHTS-最近の事情-
2015年あたりから、新しい類型としてFuture funkというジャンルが台頭してきた。
基本的な作りはvaporwaveと同じ80年代楽曲のサンプリングだが、もんやりしていたvaporwaveよりも爽やかでリズミカルなミックスが成されている。
vaporwave時代でも目立った活躍をしていたsaint pepsiやマクロスMACROSS 88-99といったアーティストが精力的に活動しており、ジャンルはまだまだしぶとく拡大していきそうな予感である。
フローラル関連項目の専門店
- 音楽ジャンルの一覧
- エレクトロニカ
- エレベーターミュージック
- chillwave
- seapunk
- ウィッチハウス
- こんぺいとうP →自身のレーベルCHILODISCにてコンピレーションアルバムをリリース
- Screwed
- Especia →日本のアイドルグループ。vaporwaveを意識していると思われる楽曲やMVが多数リリースされた
- Future funk
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