conelradとは、1950年代に始まった米国の民間防衛放送である。
概要
真珠湾攻撃において、アメリカは初めて国土を爆撃されることになったが、その際、ラジオは緊急番組に切り替わり、警報を発信した。
これを参考に、有事の際はラジオ局一斉にプログラムを切り替え、緊急メッセージを伝える仕組み作りが行われた。
CONELRADは緊急の情報の伝達以外に、一種の灯火管制のような目的も持っている。すなわち、中波の電波は日本にもNDB局と呼ばれているビーコン発信局があるように、航法に使うことができる。ラジオ放送局の電波をそのようにして使えば、敵地であっても(つまり、ソ連の爆撃機が)航法を行えるし、放送局は爆撃対象にもなる。そのため、送信周波数を限定して、決められた時間毎に次々と送信局を切り替えながら、緊急放送を行う。周波数は640kcと1240kcとした(kc=キロサイクル=キロヘルツ。当時は「ヘルツ」の制定前)。
折しも冷戦が激しくなっている時期でもあり、しかも有事となればほぼ間違いなく核戦争となるため、様々な形で広報がなされた。
その後、爆撃機ではなくミサイルの時代が到来し、1963年には別種の警報放送に置き換えられた。
CONELRAD時代の米国のラジオや、部品としては周波数ダイヤルなどには、640kcと1240kcの所にマーキングが入っている。△マークが多く、「CD」の文字があるものもある。現代でも名残りがたまに目にされることがある。
幸いなことにCONELRADが実際に役に立ったことはないが、たびたび誤警報が発表された。
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関連項目
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