かなり大爆笑！とは (カナリダイバクショウとは) [単語記事]

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　　　　　　　 ,'　　　　　大　　か　　　ｌ,.'´　 　．　 ` ､
　　　　　　　 ｌ.　　　　　爆 　 な　　　　　オ　：　ん　｀､
　　　　　　　 ｌ.　　　　　笑　　り　　　　　モ　な　(　　 ｌ
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かなり大爆笑！とは、かなり大爆笑していないコメントである。

概要

漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part7スティール・ボール・ランに登場する、ジョニィ・ジョースターの台詞。

表向きは乗馬による北米大陸横断レースだが、裏では北米大陸に散らばった9つの「聖人の遺体」を回収するために行われた『スティール・ボール・ラン・レース』。レース優勝の目的を果たすためにに協力関係を結んだジャイロ・ツェペリとジョニィ・ジョースターは、レース途中でその聖人の遺体の一部を入手した為に、レースの行く先々で遺体を回収すべくファニー・ヴァレンタイン大統領が送る刺客達に襲われ続けている。

その刺客の中でも恐ろしい敵として現れたリンゴォ・ロードアゲインとの戦闘後、ジョニィが額に受けた傷の治療を施したジャイロは、唐突に新しく考えたオリジナルギャグをジョニィに向けて披露する。

そこちょっと失礼(し・トゥ・れい)ィィィィィ～～

4本(し)立てた手の指を、2本指(トゥ)にしてから0(レイ)の形にするという新作ギャグ。読み的に日本人にしか伝わんないだろ。ギャグの感想を聞かれたジョニィは、白けた表情で答えた。

ん～～!!
…なかなかオモシロかった

かなり大爆笑！

「かなり大爆笑！」と言うが、その表情は爆笑とは対極的な全然笑っていない表情でジョニィは感想を述べた。ちなみに、「爆笑」とは作品発表当時の広辞苑では「大勢の人がどっと笑う事」と定義されていた為、そもそもジョニィ一人では爆笑できないという言葉尻捕まえたようなツッコミがされることもあるが、発表から十年以上後の第七版からは大勢という定義が消えているので、もうこのようなツッコミは通じない事に注意されたい。

第7部のベストバウトとしても挙げられることの多い名バトルだったリンゴォ戦の直後に、くだらないギャグを披露するジャイロと、それをあしらうように口だけは褒めつつも表情は笑っていないジョニィのやり取りは、読者の笑いを誘い記憶に残る小エピソードとなっている。

このシーンだけでなく、ジャイロとジョニィは襲ってくる刺客との激闘や過酷なサバイバルレースの道中との合間にこのようなくだらないやり取りを繰り広げている。レースをきっかけに出会った二人はまだまだ19歳(ジョニィ)と24歳(ジャイロ)の若者。男子学生のように馬鹿話をして友情を深めていったのだろう。

もちろん、読者やインターネット上のやり取りとして使う際には、「かなり大爆笑！」してない時に使われるだろう。

その他の「かなり大爆笑！」なやりとり

なんでオペラグラス使ってそいつら見るわけ？いらないじゃんでかいんだから: 双眼鏡でコース先を偵察しながらジャイロがジョニィにオペラについて振った話。オペラを鑑賞するときにオペラグラスを使用するが、舞台で歌ってる出演者は巨体だから「いらないじゃん、でかいんだから」とオペラグラス使う必要はないだろうとジャイロは言う。笑いながらさらに「舞台衣装のボタンはじけ飛びそーだなぁーとか見るわけ？」と続け、それにジョニィも「みな同じ体系だからアップで見ないとキャラ見分けつかないとかァー？」と馬鹿話を盛り上げる。出会ってから20日目で二人の間も打ち解けてきた感じになるが、この時はまだお互い笑い合っていたのに「かなり大爆笑！」のシーンでは早くも軽く流す受け答えになっているので、本編中に描いていない間にもジャイロから馬鹿話を振ってそれに対しジョニィの対応も次第に「またかよ」って感じに流すようになったのかと思われる。
いいよジャイロ！気に入った！バンド組む？: ミシシッピー川越えの前に小休憩を挟もうとした二人。ジョニィは真面目に今後のレースについて考えているのに、またもやジャイロは今思いついた作詞作曲ジャイロ・ツェペリの「チーズの歌」を披露する。無表情で聴き続けたジョニィにジャイロは感想を聞くが、まったく本心を言ってないような表情で「いいよジャイロ！気に入った！」「傑作っていうのかな…クセになるよ！ヨーロッパなら大ヒット間違いなしかも！」と口だけは絶賛。その感想を聞いてジャイロだけは「マジすかッ！？」と大喜び。二人で「チーズの歌」をワンコーラスしてジョニィの「バンド組む？」でこのやり取りは閉められる。
なるほど…スゲーうらやましいな: 雪の中、地面から伝わる馬の足音で目覚めたジャイロ。先に起きてたジョニィは朝食のパスタを用意しており、ジャイロから教わった「黄金長方形の回転」で成長したスタンド「タスク ACT2」についての発見をジャイロに語る。指を軸に回転する爪弾で得意げに「この指でチーズを削って…スパゲティ巻いて食べれるぜ」「あとで歯をみがいたりして」と、どうでもいい話になったところでジャイロも真顔で「なるほど…スゲーうらやましいな」といつもの逆パターンを繰り広げ、近寄ってくる何者かの馬に話題を変えた。
いいーーねェーーすごくいいよ！超イケてる: 旅の道中、またもジャイロは思いついた新作ギャグ『これがオレの一週間』をジョニィに披露。今いちパクリっぽいと前置きしたように、発表当時流行したお笑い芸人の「世界のナベアツ(現:桂三度)」の「3の倍数と3が付く数字の時だけアホになる」というギャグを元ネタに「『月曜日』から『日曜日』までの「曜日」をイタリア語で言うが、「水曜日」でバカになって「木曜日」にエスプレッソを淹れて「金曜日」にスプーンで砂糖をかき混ぜて「土曜日」に飲み干し、「日曜日」は安息日」というギャグをこれまで見せた事のない本気のアホ顔でやってのける。これを無表情で聞き続けたジョニィは、このネタをメモに書き留め、「いいーーねェーーすごくいいよ！超イケてる」と本心ではちっとも思ってないような感想を述べた。このくだりが単行本用にわざわざ描き下ろされた、話数番号も振ってある本編の一つとして扱われているエピソードなのだから驚きである。
オレの本名は…約束したよな………誰にも言うなよ: 9つの聖人の遺体を集めきったヴァレンタイン大統領との闘いを前に、ジャイロに覚悟を問うジョニィ。ジャイロはここで話を「お互いの秘密を言い合おうぜ」と変え、自分の本名が「ユリウス・カエサル・ツェペリ(英語読みだとジュリアス・シーザー・ツェペリ)」であることを明かした。これに対しジョニィは「言ったら引く」と前置きしてから明かした秘密は女の子の皮膚が蚊に刺されて赤く膨れる『虫さされフェチ』。聞いてたジャイロもポカンとした表情を浮かべてしまう。お互いに「絶対に言うなよ」と約束を誓い、二人は覚悟を決めてヴァレンタイン大統領との闘いに挑む。
『ヒマラヤ雪男の涙』………ちゅ～ギャグ……: これはジャイロ・ジョニィペアではなく、二人に向けられたヴァレンタイン大統領の刺客である『ウェカピポ』と『マジェント・マジェント』のやり取りである。マジェントは初めて知り合ったウェカピポと打ち解けようとして、泣きマネしてから手に持った氷を落とすという新作ギャグ『ヒマラヤ雪男の涙』を披露し批評を求めたが、ウェカピポは完全に無視。ウェカピポが重苦しい過去を引きずってるために、マジェントとの軽いノリとはまったくもって相容れない。最終的にウェカピポはマジェントから恨まれる事になるのだから、友情を育んでいったジャイロ・ジョニィペアとは正反対なコンビだと言えるだろう。

トリビア

PS3用ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトル(続編のR含む)』では、参戦キャラクターの東方仗助の特殊技「けなすやつあゆるさねえ～～～」による当身が成功すると、対戦相手のキャラクターそれぞれが仗助の髪形を貶し、それに仗助がキレるという演出が発生するが、ジョニィ・ジョースターの場合「そのヘアスタイル、いいーーねェーーすごくいいよ！超イケてる」と字面では褒めてるが、まったく感情が籠っていない上述したエピソードのような反応を見せる。このゲームにおいて唯一褒めている台詞なのだが、やっぱり本心の感情はバレバレだという事か。
同じくPS3/PS4用ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン』では、東方仗助の体力が一定以下になると自動発動する「けなすやつあゆるさねえ～～～」で同じく対戦キャラクターが貶してそれに仗助がキレる演出が発生するが、やはりこちらでもジョニィは字面では褒めてるのに仗助はキレる。