アウディ・R8とはアウディが1998年に開発・制作したプロトタイプレースカーまたは2006年から量産開始したスーパーカータイプの普通乗用車である。
ル・マン24時間レースを目標に制作されたマシンで、オープンプロト(LMPクラス)のR8Rとクローズドプロト(LMGTPクラス)のR8Cの2種類が作られたが、2000年以降はR8Rを熟成させたR8に絞った。
自社製3.8LV8ツインターボを搭載しており、パワートレイン系やサスペンションがモジュール構造になっているのが特徴。というのもギアボックスの耐久性に難があったそうで、部品が壊れた際には修理するのではなく丸ごと予備品に交換するというラリーでのノウハウを持ち込んだことによるもの。
この構造が功を奏し、他チームが部品修理で20分以上のピットインを要求される中、R8は丸ごと交換するだけなので5分程度で済むという驚異的な時短に成功、R8として初参戦の2000年には1-2-3フィニッシュを決めた。
後にギアボックスそのものを交換するのはレギュレーション違反となったものの、モジュール構造ゆえに何かあってもすぐに交換して復旧できるというタフネスをその後のレースでも遺憾なく発揮した。
後継機はR10 TDI。
2003年に発表されたコンセプトカー「ル・マン クワトロ」がベースとなったスーパーカー。
ASF(アウディスポーツフレーム)と呼ばれるボディフレームを採用し、ボディのみで210kgとかなり軽量。また、ランボルギーニ・ガヤルドとは様々な部品が共通しており、兄弟車となっているほか、フルLEDヘッドライトを初めて採用した車でもある。
熟練工の手作業によって作られるそうで、1日の製造台数は約20台だそう。
当初は4.2L FSI V8エンジンだったが、2009年にガヤルド同様5.2Lまで排気量がアップ、馬力も100馬力近く増加して525馬力となった5.2FSIクワトロが登場。
また、最高出力313馬力の電気自動車R8 e-tronクワトロも開発されていたが、バッテリー技術が追い付かず、販売されることはなかった。
レースとしても、FIA GT3仕様のR8LMSが製造され、Super GTやGT300にも参戦した。
余談だが、映画アイアンマンの主人公トニー・スタークの愛車としても登場、当初はR8が敵に突っ込んで横転する予定だったそうだがあまりにも頑丈すぎて横転しなかったため該当シーンは没になったのだとか。
2016年にフルモデルチェンジ。ASFにも改良が入り、アルミとCFRPの混合材料とすることで軽量化と剛性強化を両立した。
こちらもガヤルドの後継機であるウラカンと諸々共通している。
エンジンも5.2LV10にパワーアップし、548馬力となったが、さらに強化して619馬力にしたR8 V10 Plusなんてのも登場。
先代では没になったe-tronクワトロも無事発売となったが、受注開始から1年間で100台も売れずに早々に生産中止になったとか。
また、アウディの市販車では非常に珍しい後輪駆動仕様も作られ、後輪駆動仕様のR8RWS、V10Plus同様620馬力まで強化されたR8GTが登場した。
こちらでもR8LMSが製造され、ニュルブルクリンク24時間レースでのデビュー戦で総合優勝を勝ち取った。
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最終更新:2025/12/12(金) 19:00
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