アカギツネとは、ネコ目イヌ科キツネ属のキツネの仲間である。亜種にキタキツネ、ギンギツネ、ホンドギツネなどが存在する。
この記事では、主にキツネの生態や特徴などについての記述を中心とする。文化としてのキツネについては、「キツネ」の記事を参照のこと。
いわゆるキツネといえばこのキツネである。亜種を含めると北半球の大半の地域に生息しており、日本においてはアカギツネ亜種ホンドギツネや北海道や樺太に生息するアカギツネ亜種キタキツネが有名である。また、他のキツネ属の動物がアカギツネの亜種を除けばいないため、日本語でキツネというと、キタキツネ及びホンドギツネのどちらかを指すことが多い。
亜種の種類は、およそ50種類くらいにも及ぶ。また、アカギツネとその亜種しか生息していない海外の地域においても、フォックスといえばアカギツネやその亜種を指す。なお、ホンドキツネについては、乳頭の数の違いや頭骨の形状の違いなどから亜種ではなく固有種ではないかという説もある。
体長は50~90cmほど、体重は5~10kgほど、尻尾の長さは35~60cmほど。キツネの尻尾や毛皮を利用するため、狩猟の対象になることもある。身体は細長くしなやかで、尻尾はふさふさとしていて長く、顔は鼻面が尖って耳は三角形で大きい。四肢は他のイヌ科と比較して短めで、身体と比べて黒っぽい色となっている。体毛の色は、いわゆるキツネ色でお腹が白い。ギンギツネなどの体毛の色が異なる亜種もいるが、それらについては省略する。寒い方に生息する亜種ほど、身体が大きくなる傾向にある。
ネズミなどの小動物や、ウサギ、昆虫類、果実、ミミズ、卵、鳥類などを食べる雑食性動物。イヌ科の中ではネコに似ており、これは収束進化によるものである。狩りの仕方も独特で、大きな耳で獲物の音を聞き分け、ジャンプして捕えるという、サーバルやカラカル、タテガミオオカミなどの狩りの手法と同じである。また、チャーミングと呼ばれる、地面を転げまわる方法で対象の興味を引き付けて、近づいてきたところを捕える狩りの手法もある。
草原や低木地帯、森林や山間部など、雪原にも生息する。欧米では都市部にも適応しており、まさにイヌやネコに近い生態をしている。薄暗い時間帯を好んで活動しており、黄昏時や夜間などによくみられる。狩りは単独で行うのが一般的で、食べきれないくらいに成果があった場合は埋めて保存する。自力で巣穴を掘る場合も多いが、他の動物が掘った穴を使うこともある。換毛をして、冬にはもふもふの体毛で覆われる。夏毛と冬毛があるが、主に毛皮に使われるのは冬毛の方である。
鳴き声の種類は豊富で、音域も広く5オクターブほどある。強弱を含めると20パターンほどあるといわれているが、大きく分けると位置確認の声と威嚇の声に分けられ、その他の声もある。いわゆる「コンコン」という鳴き声は位置が近い相手に対して使う鳴き声である。
記憶力も高く、埋めたネズミの位置をかなり高い確率で覚えている。他のキツネが埋めたネズミを探すのはうまくできていないため、嗅覚で探すのではなく、ちゃんと埋めておいた位置を記憶しているのである。
日本においては、野生の個体はエキノコックスを所持している可能性が高いため、どんな野生動物にもいえることだが触れ合うのは避けた方がいい。蔵王キツネ村など、キツネを飼育している施設はとても多い。日本国内における動物園などでは、キタキツネやギンギツネ、ホンドギツネが主流である。
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最終更新:2024/04/23(火) 16:00
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