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アルカロイド(Alkaloid)とは、窒素原子を含む天然由来の有機化合物の総称である。
アルカロイドは、“Alkali”(塩基)と“oides”(~類)を語源とする言葉で、塩基性物質を意味する。その名のとおり塩基性(≒アルカリ性)を示すものが多いが、イヌサフランに含まれるコルヒチンのように塩基性を示さないアルカロイドも存在する。
モルヒネなどを含むアヘンや、d-ツボクラリンなどを含むクラーレのように、強い生理活性を有し、古くから薬や毒として使われてきたものも少なくない。
アルカロイドの多くは植物由来であるが、カエルや真菌が産生しているアルカロイドもある。ヒトが生体内で生合成するアミンをアルカロイドに含めることもある。
一般によく知られているアルカロイドとして、ジャガイモの芽に含まれるソラニン、タバコに含有されるニコチン、麻薬性鎮痛薬のモルヒネ、コーヒーや茶に含まれるカフェインがある。
アルカロイドの分子構造は多様であり、すべてのアルカロイドを明確に分類する方法はない。当初は含有する植物名などによって分類されていたが、現在は構造の類似性や生合成の過程における前駆物質に基づいて分類されることが多い。以下、代表的なアルカロイドに関して簡単にまとめる。
アミノ酸のトリプトファンから生合成されるアルカロイド。最も多くのアルカロイドが属し、とくに構造の変化に富むグループである。これまでに4,100種類以上知られている。
カラバルマメに含まれるフィゾスチグミン(副交感神経興奮作用のある毒)、バッカクに含まれるエルゴタミン(片頭痛治療薬)、マジックマッシュルームに含まれるシロシン(催幻覚薬)などがある。
アミノ酸のチロシンから生合成されるアルカロイド。こちらも多くのアルカロイドが属する。さらにテトラヒドロイソキノリンアルカロイド、ベンジルイソキノリンアルカロイド、フェネチルイソキノリンアルカロイドなどに細分化される。
ケシ属の植物に含まれるパパベリン(平滑筋弛緩薬)、モルヒネ(麻薬性鎮痛薬)、矢毒として用いられてきたd-ツボクラリン(筋弛緩薬)などがある。
キノリンを基本骨格とするアルカロイド。アントラニル酸やインドールアルカロイドを経由して生合成される。
カンレンボク(キジュ)に含まれるカンプトテシン(細胞毒性を有する毒)、キナの樹皮に含まれるキニーネ(抗マラリア薬)、キニジン(抗不整脈薬)などがある。
アミノ酸のオルニチンまたはアルギニンから生合成されるアルカロイド。
ナス科の植物に含まれるアトロピン、スコポラミン(抗コリン薬)、コカノキに含まれるコカイン(局所麻酔薬)などがある。
プリンを基本骨格とするアルカロイド。含有する窒素原子が直接アミノ酸に由来せず、核酸塩基の生合成中間体から作られるため、真正アルカロイドではなく偽アルカロイド(プソイドアルカロイド)に分類されることがある。
コーヒーに含まれるカフェイン、カカオに含まれるテオブロミン、茶葉に含まれるテオフィリンなどがある。
ニコニコ大百科に記事があり、その記事で詳述されているアルカロイドを掲載する。五十音順。
掲示板
4 ななしのよっしん
2015/08/14(金) 12:20:24 ID: RkiAepY0SQ
5 ななしのよっしん
2021/11/13(土) 18:33:04 ID: Nbj4FP/Ppf
記事だとぼかされてるがアルカリと同じ言葉やぞ
6 ななしのよっしん
2021/11/16(火) 13:53:52 ID: /tU3JZLR62
急上昇ワード改
最終更新:2024/05/22(水) 14:00
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