私はバッタアレルギーのため、バッタに触られるとじんましんが出てひどい痒みに襲われる。
そんなの普段の生活には支障はなさそうだが、あろうことかバッタを研究しているため、死活問題となっている。こんな奇病を患ったのも、14年間にわたりひたすらバッタを触り続けたのが原因だろう。
全身バッタまみれになったら、あまりの痒さで命を落としかねない。それでも自主的にバッタの群れに突撃したがるのは、自暴自棄になったからではない。
バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)とは、前野 ウルド 浩太郎によるノンフィクション学芸書籍である。
『ファーブル昆虫記』に感銘を受け、大量発生したバッタに緑色の服を食べられてしまったという観光客のニュースを知って以降、虫を愛し虫に愛される昆虫学者になろうと決めた少年は博士号を取得しバッタの研究についていた。
しかし、バッタの被害がほとんどない日本において、バッタの研究では生活が出来ず職にあぶれてしまう。
そんな折、アフリカではバッタによる飢饉が深刻な問題であることとそんな国際的な問題でありながら過去四十年間碌に研究が進んでいないことを知り、バッタの群れに巻き込まれることと食糧問題の解決、さらに帰国した際の就職という夢を叶えるため31歳の春、日本の国土面積のおよそ3倍を誇る砂漠の国・モーリタニアへと単身飛び立つ。
しかし、建国以来の大干ばつに見舞われた現地ではバッタが忽然と姿を消してしまっていた。
予算は持って1年。果たして著者は夢を叶えることができるのだろうか?
2024年には続編として『バッタを倒すぜ アフリカで』が出版された。
前野・ウルド・浩太郎
主人公、というか著者本人。ルポ形式のため常時この人物の視点で進行してゆく。癖の強い人や過酷な環境にもめげず徐々に適応していく本作屈指の変人。
ティジャニ
ランドクルーザーを駆るスピード狂のドライバー兼ガイド。長い付き合いとなる相棒枠。主人公とはお互いの言語が通じないがジェスチャーや略語を駆使し何とか上手くやっていく。
ババ所長
研究所の所長。主人公にとって第二の父親とも呼ぶべき存在となる非常に懐の深い、モーリタニアの良心のような人物。
モハメッド
学生通訳をはじめ複数人登場。
掲示板
12 ななしのよっしん
2022/08/06(土) 18:29:43 ID: QU+KYTK4RR
浮気相手好き
13 ななしのよっしん
2022/08/18(木) 20:52:51 ID: IfE2yNHB6s
児童書版だと加筆あるのかよ
フリガナいらないからって通常版のを買ってしまった
14 ななしのよっしん
2024/11/30(土) 05:15:55 ID: osCrVq2wjm
>>8
日本で研究職、特にポスドクの環境が厳しいのは民間の雇用が乏しいのが大きい
日本は終身雇用、年功序列を中心とした雇用システムなので企業は新卒を雇って自社向けに教育する事を好むため博士持ちは扱いづらい年増として敬遠される
解雇規制の見直しの話がちょっと出ただけで猛反発が起きる国なので改善は難しい
ジョブ型移行を目指して専門性を高めようという動きはあるが果たして上手く行くかどうか
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最終更新:2024/12/20(金) 02:00
最終更新:2024/12/20(金) 01:00
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