フリントシャー

フリントシャー(Flintshire)とは、

1. ウェールズ北東部のプリンシパルエリア(州)。
2. 2010年生まれのフランス→アメリカの元競走馬。現在は種牡馬。本稿で記述。

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フリントシャー(Flintshire)とは、2010年生まれのアメリカの競走馬である。

GI5勝の名馬･･･なのだが、全くもって1着が話題にならない馬。早い話がシルバーコレクターの会欧州支部長(共同支部長にファウンド)。

概要

父Dansili、母Dance Routine、母父Sadler's Wellsという血統のイギリス産馬。父は大種牡馬Danehill産駒で、種牡馬として*ハービンジャーを出すなど大活躍した。母はフランス馬でGII1勝。牝系も悪くなく、本馬の甥や姪に重賞馬がいるほか、祖母Apogeeの一族にはGI11勝のEnableもいる。

デビューは遅く3歳5月。初戦を勝ち、2戦目の条件戦2着を挟んでGIIIリス賞で3馬身差の完勝。さらにGIパリ大賞も1馬身半差で勝利し、デビューから2ヶ月でGI馬の仲間入りを果たす。しかし秋はニエル賞でキズナの4着、凱旋門賞ではTreveの8着と結果を残せず。

4歳初戦はGIコロネーションカップで始動するがCirrus des Aiglesの2着。GIサンクルー大賞典は4着、GIIフォワ賞は2着と勝ち星を挙げられず、凱旋門賞は11番人気に転落。しかし中団から鋭く伸び、Treveの連覇は許したものの2着に突っ込む。そして初の欧州外への遠征となったGI香港ヴァーズで外から馬群を差し切って快勝。1年半ぶりのGI勝利を果たす。

5歳初戦はドバイ遠征を見据えてオールウェザーのダルシャーン賞から始動するがDolniyaに僅差で敗れ2着。本番のドバイシーマクラシックはまたしてもDolniyaに全く敵わず2着。欧州に戻ってGIコロネーションカップは3着、デビュー以来騎乗していたマキシム・ギュイヨンから騎手変更して臨んだサンクルー大賞典はまたもTreveに当たってしまい2着。アメリカに遠征したGIソードダンサー招待Hは2馬身半差でスカっと勝利するが、欧州に戻った凱旋門賞はついにTreveに先着したものの今度はGolden Hornの前に2着と三度苦汁を嘗める。連覇を狙った香港ヴァーズはHighland Reelに直線置き去りにされ2着。この年もGI1勝で終える。

6歳シーズンは馬主の意向もありアメリカへ移籍し現役続行。初戦のGIマンハッタンHを勝ち移籍後初勝利を挙げ、GIIボーリンググリーンHも勝利。そして前年勝ったソードダンサー招待Hも後方待機から直線でインを突き抜け連覇を達成した。しかし秋はターフクラシックSで逃げたEctotに5馬身突き放され2着、BCターフはまたも*ハイランドリールの逃げを捕まえられず2着。このレースを最後に引退した。なお、この年のGI2勝2着2回という安定した活躍が評価されエクリプス賞最優秀芝牡馬を受賞している。

通算24戦8勝2着12回(うちGI10回)。GI5勝もしているのだから名馬には違いないのだが、なにせ2着が多すぎてそっちばかり注目を集めてしまうなんとも損な馬だった。相手がTreveとかGolden Hornとかレジェンド級の名馬だったし仕方ないといえば仕方ないのだけど……。
中団～後方から競馬をするタイプで、GI5勝のうち米国で3勝、香港で1勝だったことからしても割と軽い芝の方が得意だったのかもしれない。連覇したソードダンサー招待Hでは21世紀の同競走勝ち馬で唯一である2分23秒台の時計を2回とも出してるしね。

引退後はアメリカで種牡馬入り。初年度からまずまずの人気を集め、2023年メイトリアークSでSurge Capacityが勝ち産駒のGI初勝利を挙げている。

血統表

Dansili 1996 黒鹿毛	*デインヒル 1986 鹿毛	Danzig	Northern Dancer
			Pas de Nom
		Razyana	His Majesty
			Spring Adieu
	Hasili 1991 鹿毛	Kahyasi	*イルドブルボン
			Kadissya
		Kerali	High Line
			Sookera
Dance Routine 1999 鹿毛 FNo.4-m	Sadler's Wells 1981 鹿毛	Northern Dancer	Nearctic
			Natalma
		Fairy Bridge	Bold Reason
			Special
	Apogee 1990 鹿毛	Shirley Heights	Mill Reef
			Hardiemma
		Bourbon Girl	*イルドブルボン
			Fleet Girl
競走馬の4代血統表

クロス：Northern Dancer 4×3(18.75%)、Natalma 5×5×4(12.50%)、イルドブルボン 4×4(12.50%)

主な産駒

• Surge Capacity (2020年産 牝 母 Strong Incentive 母父 Warrior's Reward)
  • 2023年メイトリアークS(米GI)、2023年レイクジョージS(米GIII)、2023年ヴァレービューS(米GIII)

関連動画

強いんだけどなぁ

相手が悪い(2014年凱旋門賞の動画はないらしい)

最後のライバル

関連コミュニティ

関連項目

• 競馬
• 競走馬の一覧
• シルバーコレクター
• ファウンド：本馬の2世代下。凱旋門賞・ブリーダーズカップターフなどGI3勝の名牝だが、2着11回うちG1の2着10回(5連続GI2着を含む)でも知られる。
• トレヴ
• ゴールデンホーン