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マンジ

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卍(まんじ、万字)とは、漢字の一字である。または、漢字の元となったシンボルのことである。
また、大元のインドでの語の音訳である「スヴァスティカ(スワスチカ)」の語が利用されることもある。

万字には(左回り)と卍(右回り)の2つの字形があるが、ここでは(左回り)はナチスドイツ国旗シンボルとして簡素な説明にとどめ、卍(右回り)の万字を中心に説明を加える。

概要

卍そのものの起は良く分かっていない。というのもこのシンボルインド教であるヒンドゥー教仏教の経典に現れつつも、トロイ遺跡にもこのシンボルが見いだされたからである。このためまんじの起インド・ヨーロッパ語族の(神話時代の)土着宗教であるとされ、一説にはキリスト教シンボルである十字もまんじシンボルに持つ土着宗教から取り入れたためだとされる。

ヒンドゥー教においては太陽を神格化した維持神ヴィシュヌの胸毛転じてヴィシュヌの恩恵を得られるとされ、仏教においては釈迦の胸に現れた瑞兆を示すという[※1]。今でもインドではまんじは対物に吉祥をもたらす法印とされ、加護を得たい物品にバラモン(祭)がサフランを用いた染料で右手を使ってまんじを描き、これが自然に消えるまで布でぬぐったりしてはならないという習が強く残っている。

日本へは中国からの典伝来を通じて伝えられ、この際に右回りの卍が伝えられたため、日本閣では至る所で瑞兆とされるまんじシンボルを取り入れている。また中国典において「万」の単位の代わりに使用されたことから万字(まんじ)の名がつけられた。このため、現代の地図記号として「寺社閣」を示すためにまんじマークが使われている。
またその単純な形から家紋にも取り入れられた。まんじ家紋とした有名人蜂須賀正勝蜂須賀)や吉田松陰など。また信長の野望においては明確な旗印を持たない本願寺家紋として卍のマークが利用されている。

一方、ナチスドイツアドルフ・ヒトラーは上述トロイ遺跡から(左回り)のまんじを見いだしたため、ローマより連綿と続くアーリア人累代の印としてこのマークをに党旗あしらい、その形からハーケンクロイツ(鉤十字)と呼ばれるようになった。今でもドイツでは所詮右回りと左回りの区別がつかないのでまんじはどの向きであっても規制されることになっている。

[※1] (左回り)は力の瑞兆、卍(右回り)は和の瑞兆とされる

漢字として

Unicode
U+534D
JIS X 0213
1-50-36
部首
十部
画数
6画(後述)
Unicode
U+5350
部首
十部
画数
6画
意味
吉祥を表す記号日本語では、いりみだれたさま、という意味でも使われる。
康煕字典〕に〔字彙補〕を引いて「内典の字」とある。
字形
概要の項にある通り起は不明。
音訓
音読みバン音)、マン(音)、訓読みは、まんじ。唐の則天武后のころに、exitと同じ音で読むことが定められた。
規格・区分
常用漢字ではない。JIS X 0213第二準。

異体字

  • は、異体字(いわゆる右卍)。〔龕手鑑〕にに似た字が載っており、「音、万。是、如来の身に有る吉祥文なり」とある。

画数・筆順について(考察)

まずはじめに部首などについて少し説明しておきたいと思う。

部首辞書漢字を引く手助けとなるように決められたものである。現在の多くの漢和辞典などの漢字部首は基本的に『康熙字典』の部首を使っており、それを少し変えたりしている(ツ部を作るなど)。また、その多くは漢字の意味の中心となる部分を部首にしている(「聞」の部首は「」のように)。
しかし、部首漢字を引く手助けであり、全なものではない。例えば「才」は「手部」に収められているが、「手」とは全く関係ない。

「卍」は多くの辞書で「十部4画、総画6画」に収められていると思う。これも「漢字を引く手助け」で「十」とは関係ないが「十部」に収められたと考えられる。そして「十」を取って残る部分が「4画」であるため「十部4画、総画6画」になったのだろう。「6画」というのは調べるための画数であり、本当にその画数で書かれていたかは微妙ではないか。そういうふうに思う。

次に筆順についてだが、日本学校学習する筆順は、複数ある歴史的に書かれてきた筆順の中で合理的であるもの・書きやすいものなどを選んでいる。過去手書きされたことのない字(活字でしか現れない字)の筆順は他の字から類推したり、新しく作るしかない。 

「卍」の6画の筆順は書きづらい感じがする。「卍」の6画の筆順過去に書かれた事があるのだろうか。
拓本文字データベースexit検索したところ明少林寺釈迦如来双跡霊相図exitに「卍」の書かれた例があったが、どうも6画で書いているようには見えない。6画の筆順は「康熙字典で6画になっている」ことを前提に最近になって作られた筆順であるような気がしてならない。

だらだらと述べたが、どんな筆順で書かれていたかは分からないけども、6画で書くのはなんか理があるんじゃないかなぁ……ということである。
以下に筆順を出典とともに書いておく。

出典:三省堂 楷行草 筆順・字体字典 第二版(江守賢治,2002年)exit
(※第三版発売済み)
出典:旺文社 漢和中辞典 (赤塚忠, 阿部吉雄, 1977)exit
出典:卍 :: NAVER漢字辞典exit韓国語
出典:「典」字典中 卍 字的解釈exit中国語
(※リンク切れ。現在の該当ページexitには筆順記載なし)

関連動画

仏教的な動画でこの字が使われることは少なく、もっぱら動画タイトル投稿者名の装飾用途で使われている。

関連項目

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