大熊忠義とは (オオクマタダヨシとは) [単語記事]

大熊忠義（おおくまただよし）とは、元プロ野球選手である。

概要

OB
大熊忠義
基本情報
国籍	日本
出身地	大阪府羽曳野市
生年月日	1943年 9月8日
身長体重	171 cm 74kg
選手情報
投球･打撃	右投右打
守備位置	外野手
プロ入り	1964年
引退	1981年
経歴
選手歴浪商高等学校近畿大学(中退) 阪急ブレーブス(1964年-1981年) 監督・コーチ歴阪急ブレーブスオリックス・ブレーブスオリックス・ブルーウェーブ(1979年-1993年) 阪神タイガース(1995年,1997年-1998年) 京都アストドリームス(2010年)
プロ野球選手テンプレート

1943年 9月8日生まれ。大阪府羽曳野市出身。生まれは中国の東北部だが、終戦後母親とともに大阪府羽曳野市に引き上げている。父親が出征先から戻らなかったため、小学生時には新聞配達で家計を助けていた。野球では中学時代までは捕手としてプレーしていた。

浪商高等学校に進学。1学年下には尾崎行雄がいた。高校時代はサードとしてプレーし、3年時には春夏連続で甲子園大会に出場。夏の甲子園大会では優勝を飾っている。

卒業後、近畿大学へ進学。2年時に阪神タイガースの入団テストを受験。ただ、このときにプロ・アマ規定に抵触する行動をしてしまい^[1]、大学を中退する羽目となった。

入団3年目の1966年に45試合に出場したものの、層の厚い内野陣を崩せず、外野手へ転向することとなった。

1968年、レフトのレギュラーに定着し、主に1番打者としてチームの牽引役を任された。120 試合に出場して初めて規定打席に到達、打率.285、15本塁打、37打点、10盗塁をマークするなど役割を果たし、チームの連覇に貢献。また、同年から1972年まで5年連続で二桁本塁打を記録している。

1970年、大熊以上の脚を持つ福本豊が1番打者に定着し、大熊は2番打者に定着。以降は福本が塁に出て盗塁、続く大熊が繋ぐ(あるいは返す)というパターンが確立され、阪急黄金時代の1・2番コンビとして名を馳せていくことになる。

1971年には打率.307、15本塁打、57打点と打撃3部門でキャリアハイの成績を残す。

1976年、初めてプロ13年目にして初めてオールスターゲームに出場し、第2戦目では新浦壽夫から本塁打を放っている。

1977年、12本塁打を放ち5年ぶりに二桁本塁打を記録すると、日本シリーズでは21打数6安打を記録するなど3年連続日本一に貢献し、日本シリーズ技能賞を受賞。また、初の個人タイトルとなるダイヤモンドグラブ賞にも選出された。

1978年 4月末、ロッテオリオンズ戦で村田兆治の直球を頭部に受け長期離脱。その間簑田浩二の台頭を許し、以降出場機会が減少。

1979年からはコーチ兼任選手としてプレー。1981年、現役引退。

引退後は阪急や阪神で守備コーチや打撃コーチを務めた。

阪神退団後は解説者として活動。

阪急黄金時代の2番打者としてつなぎの打撃で活躍したいぶし銀。巧打堅守の外野手であり、守備ではクッションボールの処理に長け、打撃は右打ちなどを得意とした他、本塁打も狙えるパンチ力も秘めていた。

福本豊との1・2番コンビは球界屈指の名コンビであり、福本のスタートが悪かった際にはカット打ちや空振りで盗塁をアシストするなどサポート役として輝いた。大熊が理想としていたのは中利夫・高木守道の1・2番コンビであった。

通算:18年	試合	打席	打数	得点	安打	本塁打	打点	盗塁	犠打	犠飛	四球	死球	三振	併殺打	打率	出塁率
NPB	1423	4684	4124	526	1073	101	412	63	114	31	350	65	411	67	.260	.326

*阪神に在籍していたマイク・ソロムコのユニフォームを着用してプレー(打席に立った)。本人からやったことではなく「これに着替えて打席に立ってみろ」と命じられたものである。