扇要とは (オウギカナメとは) [単語記事]

扇要とは、アニメ『コードギアス反逆のルルーシュ』『コードギアス反逆のルルーシュR2』に登場するキャラクターである。

以下、ネタバレ要素多めのため注意。

概要

初登場はStage1。当初はブリタニアの日本支配に抵抗するレジスタンス「扇グループ」のリーダーであり、新宿事変の際にメンバーの通信機からルルーシュの指令を受け、以後、黒の騎士団としてルルーシュの配下となる。無能（本人も自覚している）であるものの、その温厚な性格故に人望は厚く、ルルーシュも彼を通して指令を出すことが多かった。その面では、ルルーシュがゼロの仮面を被ったまま初期の黒の騎士団をまとめることができたのも、彼の信望によるところが大きいだろう。その為か、視聴者から1期の時点ではそこそこの人気があった。

だが、

シャーリーによる銃撃を受け負傷し記憶を失った元ブリタニア軍人、ヴィレッタ・ヌゥと出会ったことにより徐々に雲行きが怪しくなっていく。当初はゼロの正体を知ったと思しき彼女を利用すべく治療して匿うが、自身の記憶と名前を忘れた彼女を千草と名付け、彼女と共に学園祭デートしたりする内に恋心が芽生えていき……味方である篠崎咲世子からの襲撃から彼女を庇い、記憶を取り戻した彼女からの銃撃も無抵抗で受ける等々、次第に立場を忘れて彼女に没頭していく。さらにその後彼女と再会・合流してからは、作戦中にもかかわらず彼女を妊娠させたり、扇とヴィレッタの関係を知って彼を脅迫していたディートハルトを2人してリンチしたりするばかりか、（元々ゼロに対する不信感が少なからずあったのも原因だが）ギアスの情報が決定打となって、Turn23にてついにゼロ（＝ルルーシュ）を裏切る。これによって黒の騎士団の幹部である元扇グループのメンバーはゼロの元を離反し、シュナイゼルの下に就くことになる。以降はシュナイゼルの敗北により処刑を待つ身となっていたが、突如現れた〝ゼロ〟によってルルーシュが倒され（ゼロ・レクイエム）、待機していたヴィレッタやコーネリア、元黒の騎士団メンバーによって開放された。

Final Turnのラストシーンでは、ヴィレッタと入籍し、日本国の首相になっている姿が描かれている。

要するに、「無能な人間が敵国の女に惚れ、今まで自分たちを導いてきてくれた存在を裏切った挙句、結果的には（描写的に見て）躊躇いなく重役に就任し、私生活でも幸せを手に入れた」という彼の顛末は、視聴者からの恨みを一身に集めることとなった。

視聴者から反感を買ったキャラは、彼以外にもウザクこと枢木スザクや、フレイヤを開発してその被害の甚大さを知って責任から逃れようとしたニーナ、シャーリーを撃ち殺してナナリーをも殺そうとしたロロ、そしてフレイヤによって自国の首都を壊滅させてまで恐怖支配を目論んだシュナイゼルなどがいるが、扇はその中でも最終的にルルーシュを裏切ったまま（スザクとニーナはゼロ・レクイエムの真意を知っており、ロロはルルーシュを逃がすために犠牲となり、シュナイゼルはギアスを掛けられ生涯ゼロに仕えることになった）幸せを掴んだとして、作品内で最も嫌われやすく、ヘイトを集めやすいキャラだと言える。

これはニーナにも言えることだが、彼についてもっと掘り下げる……例えば彼の過去に関する描写がもう少しあったのならば、彼に関する評価もまた違っていたのかも知れない。作中でも死んだ親友（カレンの兄・ナオト）との約束を匂わせる描写がFinal Turnまであるにはあったのだが、結局それが視聴者に理解されることはなく、袋叩きに合う羽目になってしまった。もっとも、ルルーシュの味方＝好感度の高いキャラでる