脳死 単語

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脳死とは、医学用語brain deathの訳で、幹を含めたの全機が不可逆的に回復不可能な段階まで低下し、回復不能と認められた状態のこと。大が機不全に陥りつつも幹が機している植物状態とは異なる。

曖昧さ回避

  1. 頭を使っていない状態、思考が停止している状態の例え
  2. 脳死プレイ - 電子ゲーム、RPG系のソーシャルゲームやブラザゲーム等で、戦術・ルーチン等を特段考慮していない状態、若しくは考慮せずとも容易に攻略が行える事。該当記事参照。
医学記事 【ニコニコ大百科 : 医学記事】
※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。

概要

医術の発展により、近年になってから存在するようになった状態である。

元来は心臓鼓動や自発呼吸をの部分が回復不可能な程のダメージを受けた場合、患者は亡くなっていた。しかし、近代になってからの科学・医療技術の発達により人工呼吸器などが開発されると、回復不可能であるが身体をとりあえず生かし続ける事が可となった。この生命維持に必要なが機停止しているのに人工的に体の生命活動を持続させている状態をして脳死と呼ぶ。

当然のことながら生命維持に必要な装置を外した場合、時間をおかずに脳死から全な死に至る。また、人として再帰する事は絶望的であり、生命維持にも限界がある。しかし、脳死状態でも体の体温などは維持されるため、脳死患者の家族などにとっては脳死=本当の死と繋げる事が難しく、生命維持装置を切る=患者を本当に殺してしまうという判断から、機械に頼っての生命維持を続けることを希望する事も多い。事実、最長で脳死判定から21年間心臓が動き続けた例があり、その間身長も伸びたという。また、脳死患者が突然胸の前で手を合わせることが起きたこともある(ラザロ徴候)。

日本の場合、脳死が法律上の人の死と認められるのは1990年代になってからであり、またそれも後述する臓器移植に関する事例に限られている。

臓器移植のドナーとしての脳死患者

事故などで人が死亡した場合、生前にドナーカードなどで死後の臓器提供を意思表示しておくと、家族の同意を得たうえでその臓器は臓器移植を待つ患者(レシピエント)へと移植される。この際、脳死患者もドナー(提供者)となる事がある。

しかし、人間の臓器のほとんどは心停止後にすぐに痛みはじめ、死亡後に摘出した臓器で移植できるのは腎臓や眼球などごくわずかである。また、腎臓にしても摘出後保存できる時間は最長48時間と言われている。したがって、死亡したドナーから摘出された臓器による移植はまさに時間との戦いであるが、いつ発生するかわからない臓器提供者の出現(=ドナーの死亡)という事態に医療機関レシピエントが即座に対応できるかはわからない。そのため、せっかく適合するドナーが見つかったのに遠距離過ぎて移植を受けられない、レシピエントに連絡がつかず摘出した臓器がダメになってしまうなどの事態も発生する。

一方、脳死患者からの提供の場合、体は生きているため、死亡後の摘出ではなく生体からの摘出に準じた処置ができる。家族の同意も脳死判定前に取り付けることができ、臓器提供を受けるレシピエントも事前に選定できる。提供できる臓器の種類も死亡後の提供よりもはるかに多い。

だが、日本では脳死患者からの臓器摘出に対して忌避感が強く、脳死患者を法的に「死亡した」と認める臓器移植法が制定されたのは1997年と、技術の発展により脳死状態が発生するようになってからかなりの時間が経過してからであった。

そして法律制定後も、脳死状態に陥った人が事前に臓器提供の意思を示していることは少なかったため、脳死患者からの臓器提供は最大でも年間13件と非常に少なかった。この事を受けて2010年には法律が改正され、事前に臓器提供拒否する意思を示していない限り、家族の承諾があれば脳死患者からの臓器提供が可となった。その結果、年間の提供数は70件をえるまでに増加している。

2017年年末には脳死患者からの臓器移植件数の総計が500件をえた。

2023年10月には総計が1,000件をえた。2023年の年間の提供数は10月までの時点で100件と過去最多になっている。しかし、それでもドナーは慢性的に不足している状況が続いている。

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