インターネット衛星「きずな」(WINDS)とは、人工衛星を仲介する『どんな環境でも、どんな状況でも高速通信網を構築できる社会』を実現するために打ち上げられた人工衛星(実証実験機)である。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が共同で開発・運用する。
打上は2008年2月23日17:55。種子島宇宙センターよりH-2Aロケット14号機を利用。
現在、東経143度の静止軌道上に配置されている。
機体重量は4.85t(打上時)/ 2.7t(静止軌道初期)。
縦3m×横2m×高さ(タワー含む)8mの箱型構体にゆき幅(機体中央から太陽パネルまでの長さ)10.75m長さ9.7m幅2.4mの太陽電池パネルが2枚、自在に電波の方向を変更しアジア太平洋地域(樺太南端-タスマニア島南沖-インド亜大陸東岸-ハワイ南方沖にわたるほぼ地球の1/3の地域)向け高速通信を提供するKa帯アクティブフェイズドアレイアンテナが1基、日本と周辺国(国内向け9ビーム海外向け3ビーム)および東南アジアの各国(7ビーム分)をそれぞれ専従カバーしているパラボラアンテナ状のKa帯マルチビームアンテナが2基備わっている。
Ka帯の周波数は波長が高速高容量の通信に向いている反面大気中の水分子や酸素分子により吸収分散しやすく通信衛星には使いにくい性質があったのだが、機内にあるマルチポートアンプが送信先の天候を判断し、雲が厚い地域には高出力で、晴れている地域には省エネ出力で送信する工夫がされている。
現代社会にとって高速通信はなくてはならないものになってきている。アクセス数もそうだが、一軒当たりの情報量もインターネットが普及し始めたころは文字情報で十分だったが、いま現代はハイビジョン以上の画質・リアルタイムの動画配信が当たり前となっているのが実情である。
しかしながら場所によっては光ファイバー通信網や地上電波網による高速通信を構築することが地理的要因や必要設備の面で困難な地域が存在し、また地上の災害(地震や津波なとによる地上施設の被害)により地上の通信網は思いのほか脆く崩れ去る可能性がある。
しかしながら宇宙にある衛星を中継地とすることが出来れば、通信網を地上で構築するときに生まれる不安要素の多くを無視することが出来、それまで難しいと思えたことが多く実現することも可能とすることもできる───。
それを確かめるために打ち上げられたのが「きずな」である。
「きずな」との回線は155MbpsならCS放送用アンテナほどのパラボラアンテナ(45㎝)と大きめのアタッシュケースほどの機器があれば構築が可能である。5m級のアンテナを使えば1.2Gbpsの通信が可能となる。
比較的手軽に通信網が構築でき、これによって
を実現できるのである。
2009年7月22日の皆既日食ではNHKが硫黄島から日食の様子を「きずな」を介してリアルタイムで配信。
2017年8月22日から五島列島沖30kmで行われた「伊58」をはじめとする戦後国連軍に接収され沈没処理された潜水艦24隻の捜索では、ニコニコ生放送が五島列島沖の船上からのライブ配信を行った。
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掲示板
2 ななしのよっしん
2018/07/20(金) 15:28:35 ID: gs4V4d1P+D
だが衛星インターネットのトレンドは衛星コンステレーションに移ったのでたちまち時代遅れに。
そりゃあレイテンシの大きい静止軌道でのインターネットはかなり無理があらあね。
3 ななしのよっしん
2019/03/01(金) 16:03:43 ID: fN300adm/f
通信異常が回復せず、平成31年2月27日15時54分(日本標準時)運用停止。
確かに運用軌道や使用周波数帯で時勢に乗ることが叶わなかったかもだけど、君の存在が助けになった人は確実に居るよ。ありがとう、お疲れ様。
4 ななしのよっしん
2022/07/27(水) 23:25:36 ID: bQu52AVfg0
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最終更新:2025/12/06(土) 12:00
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