量産型Ζガンダム

量産型Ζガンダム（MSZ-007）とは、メカニックデザイン企画『Ζ-MSV』に登場するモビルスーツである。

概要

Z MASS PRODUCT TYPE 量産型Ζガンダム
型番	MSZ-007
頭頂高	20.4m
重量	30.9t(本体) / 48.3t(重量)
出力 推力	1,830kw 73,900kg
搭乗	ペスコ・リンガ
装甲	ガンダリウム合金
武器	メガ・ビーム・ライフル ビーム・サーベル×2

『ガンダムMS大全集』に掲載され、Ζ-MSVに組み込まれたΖガンダムの非可変量産モデル。
Z最大の特徴である可変機構はオミット。設計思想も“高火力”を追及していたとされている（攻撃型MSというらしい）。

ただし、Zのベース機にあたるプロトタイプZガンダムは非可変機としてロールアウトしており、本機はバックパック等の類似点からもその非可変モデルのZを継承したと考えられている、との事である。

Ζガンダムは量産化に際し、数多くの可変量産機に派生した。ただ複雑な可変構造が量産に適さずMSZ-006自体は正式機として量産には至らなかった。
グリプス戦役でΖが示した「一機の可変機の多用性」は、モビルスーツを高性能路線へと進ませコスト・生産工程の悪化の一途を辿る原因となった。後述するがこれが解決されるまでに長い年月を費やす事となる。

フェイスはV字のセンサーが取り除かれ、ツイン・アイも元祖簡易型GM系のゴーグル型デュアルセンサーに変わっている。武装は高出力のメガ・ビーム・ライフルとビーム・サーベルのみ。
しかし「百式改」とのコンペティションに敗れ、数機を残して開発中止となったようだ。

漫画『U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』では、ガンダムデルタカイの技術比較・検証用として登場(コンペ前に生産された機体かは不明)。デルタカイはレイヴン隊と共に離反した為、本来の用途からは外れてしまった。その後、フレスベルク隊に配備され、武装組織の鎮圧に投入された。パイロットはペスコ・リンガ少尉。

余談だが型式番号はηガンダム「ΖレイピアⅠ」と被っている。

MSZ-006の量産機

MSZ-007で果たされなかった可変機の量産化は、他にも様々な開発プランのもと模索されている。
もっとも、Ζの特徴である可変機構を受け継いだ可変量産機は早くからカラバとアナハイムが連携して取り組んだ別のプロジェクトで既に「Ζプラス」として日の目を見ていた。ただしΖプラス初期型は行動可能範囲が地球か宇宙のいずれかに限定され、また大気圏突入に適していない機体構造であったり、MSZ-006最大の利点であるエリアドミナンス機としては半ば不完全な仕様であった。
作品としては非公式だがこれらを解決した完全なΖプラス「Ζプルトニウス」等も製作された。

同時期、Ζの変形機構を簡略化した「ΖⅡ」も設計され、試作機が製造されるも廃案となっている。ただこれも大気圏突入能力をオミットしており、コストパフォーマンスには優れるが完全量産型とは言い難かった。
ΖⅡを基にした可変量産機の完成系「リゼル」も同様であるが、こちらは大気圏突入用フライングアーマー等豊富なオプションも用意されている。さらにコストパフォーマンスにも優れているため、Ζ系の新たな可能性を紡ぎ出した傑作機と言えるかもしれない。

他にΖプラスR型のモジュールを設計ベースにした「リ・ガズィ」というバック・ウェポン・システム採用機がある。
こちらはオプションによって疑似的な変形を可能にしたものの、どちらかというとGアーマーやGディフェンサーに近いスタイルであった。しかし肝心のBWSが使い捨て、一度パージ・損失すれば再度装備するまで変形出来ない等、可変機としては非常に問題が多い。（そもそも本体に可変機構が無いというかなり半端な機種。）

Ζガンダムの仕様そのままで量産化するのは困難を極めた。このように数多く派生したΖバリエーションも後年ようやくリゼルの生産に至ったことで、ひとまず落ち着いた形となる。

ZETA（量産型Ζガンダム）

近藤和久の漫画『ジオンの再興』『新ジオンの再興』に登場。型番はA/FMSZ-007Ⅱ。TMS「Ζガンダム」を連邦用に設計した制式採用機。Ζ-MSVの量産型Zより「Ζプラス」に近い。

規格を連邦に統一し、コストダウンのために装甲を省略。問題のあった量産性の低さは多少改善したものの、一方で耐弾性は低下、1G重力下における歩行性能も悪化している。従って本機はウェイブライダー形態でのピンポイント爆撃やヒット&アウェイ戦法が主となる。

『Ζ-MSV』の量産型Ζガンダムと異なるΖ系フェイスとなっている。VG翼となるウイングバインダーは宇宙用と大気圏内用の二種類が存在し、装備も作戦に合わせたものに換装する。

大気圏仕様は航空機のようなウイングをVG翼に取り付け、武装やドロップタンクを搭載して火力・航続距離を伸ばせられる。宇宙用では地球降下後に目標を破壊したあとも考慮して大気圏離脱用のブースターまで用意されている。主武装はビームスマートガン（新ジオンの再興ではハイパーメガランチャー）。

余談だがコトブキヤでガレージキット化されている。興味のある人は探してみよう。

関連動画

関連項目

• プロトタイプΖガンダム
• Ζガンダム
• Ζガンダム3号機
• Ζプラス
• Ζレイピア
• Ζプルトニウス
• リ・ガズィ
• リゼル
• ガンダムシリーズのMS・MAの一覧