ナイキとは、スニーカーを始めとしたさまざまな製品、サービスの設計、開発、製造、マーケティング、販売を手掛けるアメリカ合衆国の多国籍企業である。
知らない人はほとんど存在しないと言っていい世界トップクラスのスポーツブランド。
誰もが知るロゴマークは「スウッシュ」という。このロゴはワードマークでもピクトグラムでもエンブレムでもない特殊な形を取っており、非常にシンプルがゆえにアレンジが効き、それでいて誰が見ても一瞬でNIKEのロゴだと分かるという革命的な優れもの。社名の由来でもあるギリシャ神話の女神ニーケーの翼から着想を経たキャロライン・デイビッドソンによってデザインされた。日本においては握手するふりして「ナイキ」と口に出しつつ手でロゴマークを描くというギャグも有名。
アスリートでなくともアスリートと同じような気分を味わう方法はないだろうか?という思いを抱えながらオレゴンの田舎でくすぶっていた創設者の一人でランナーのフィル・ナイトが、「かつてドイツの独壇場だったカメラ市場に日本のカメラが参入し成功したように、日本のシューズにも大きな可能性がある」という“馬鹿げたアイディア”を実現するべく1962年単身日本へ向かい、50ドルでオニツカタイガー(現アシックス)のアメリカにおける輸入・販売権利を50ドルで契約したことに端をほっする。創立当初の社名は「BRS(ブルーリボン・スポーツ)」。
その後、恩師のビル・バウワーマンとパートナーシップを結んでオニツカタイガーから靴づくりのノウハウを学び、同社から代理店契約終了とアメリカの銀行から融資拒否を受け倒産しそうになった所を日岩商事(現双日)の支援を得て、オニツカタイガーの技術者を引き抜き、福岡のアサヒコーポレーションでシューズを生産。社名もNIKEと改称した。このようにかなり日本と関わりが深い企業である。フィル・ナイトの母方の祖母は生きた時代もあって大の日本嫌いであったようだが。
高いファッション性と機能性から世界中で大人気のブランドであり、日本でもその人気ゆえナイキ狩りなどの社会問題に発展したケースもある。
靴の生産数を需要よりも敢えて少なくする品薄商法で意図的にブランド価値を高めていることや社内に根強い女性差別文化があること、途上国からの搾取などはしばしば論争の的となっている。
近年の日本では、宮下公園改修の際に命名権を得たNIKEがホームレスを追い出すなどして抗議を受けたことや、差別問題に切り込んだCMが賛否両論を巻き起こしたり、2021年1月に開催された駅伝で210人の出場者のうち201人がNIKE製のシューズを選んだことなどが話題となった。
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最終更新:2024/12/11(水) 09:00
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