『ゴッド・オブ・ウォー』 (GOD OF WAR) とは、ソニー・コンピュータエンターテイメント・アメリカが開発している3Dアクションゲームである。
略称では主に「GOW」が用いられるが、Xbox 360用のTPSゲーム『ギアーズ オブ ウォー』の略称「GoW」と混同されやすい。そのため、“O”文字の大小で判別がなされている。
概要
ハードの性能を最大限まで生かしたグラフィックは、次世代機に勝るとも劣らないとまで言われた。また、そのグラフィックにも関わらず読み込み作業を常に行っているため、ロード時間はほぼ皆無と言える。ただこのシステムを採用しているためかディスクが2層構造であり、プレイステーション2の機種によってはプレイが出来ないといった難点も見られた。
バトル方式は製作者の意図から「デビルメイクライ」シリーズを参考にしている。その他、巨大なモンスターのバトルには「ワンダと巨像」、フィールドの作りや謎解きには「ICO」を参考にしている。
第一作発売当時(2005年)は未だ「外国産ゲーム(いわゆる洋ゲー)=難解で作りが荒いゲーム」という概念が残るころであった。しかしGOWⅡ発売時期(2007年)以降はXbox360の市場拡大やその他洋ゲーの進出により、国内ゲーマーの間でも「洋ゲーが昔に比べ一風変わってきた」と評価され始めた。その影響とゲーム販売店等のポスター・宣伝効果もあってか、国内の出荷台数は前作のそれより格段に上がった。
とはいえ、主人公クレイトスのデザインや、洋ゲーは洋ゲーと懸念するゲーマー層もあり、国内ゲームに比べて認知度は遥かに低いままである。
作品一覧
発売日は日本版。日本では『落日の悲愴曲』まではカプコン、『III』からはソニー・コンピュータエンタテインメント発売。
- ゴッド・オブ・ウォー (PS2 2005年11月17日)
- ゴッド・オブ・ウォー Ⅱ 終焉への序曲 (PS2 2007年10月25日)
- ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲 (PSP 2008年7月10日)
- ゴッド・オブ・ウォー コレクション (PS3 2010年3月18日)
- ゴッド・オブ・ウォー Ⅲ (PS3 2010年3月25日)
- ゴッド・オブ・ウォー 降誕の刻印(PSP 2010年11月11日)
- ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲&降誕の刻印 HDコレクション (PS3 2011年10月6日)
- ゴッド・オブ・ウォー アセンション (PS3 2013年3月14日)
- ゴッド・オブ・ウォー(PS4 2018年4月20日)
ゴッド・オブ・ウォー
第1作目『ゴッド・オブ・ウォー』 (God of War) は、アメリカでは2005年3月22日、日本では2005年11月17日にプレイステーション2用ソフトとして発売された。そのストーリーの壮大さ、アクション描写、映画のような荘厳な音楽を売りに多くのプレイヤーを魅力し、莫大な人気を集めた。一部のプレイヤー間で「日本でマリオと言えば、アメリカではGOW」と呼ばれるほど熱狂させたことも記憶に新しい。
ストーリー
スパルタの軍人クレイトスは、自らの力を誇示せんと争いに争いを重ねた。ある戦いの最中、絶体絶命の窮地に立たされたクレイトスは、戦いの神アレスに救いの手を求めた。アレスの力を受け、暴虐無道の鬼神と化したクレイトスは、さらなる殺戮を繰り返した。
だがこれはアレスの謀略であった。アレスはクレイトスを何事にも心を囚われぬ、最強の戦士に育てようとしていたのだ。そしてクレイトスがある村を襲撃していた時のこと、ついに自分の妻と娘をも殺めてしまう。送り込んだのはアレスであった。クレイトスは長きに渡り、この忌々しい記憶に苛まれることになる。
その姿を見ていたのは、他ならないギリシャ神ゼウス、アテナであった。クレイトスを見守っていたにも理由があった。ゼウスの子であり、アテナの兄でもあるアレスは、その凶悪な精神から他の神々を脅かし続けていた。ついには全てを支配しようと、アテナを称える町アテネを襲撃してきたのだ。神同士の戦いは禁じられており、もはやアレスを止める術は人間にして強大な力を持つクレイトスにしかなかった。
クレイトスはアレスを討つ代わりに自分の願いを叶えろとアテナに要求した。家族を殺した、あの記憶を消すようにと……。
クレイトスの長い戦いの旅が始まった。
アクション
また本作の特徴として第一に「コンテキスト・センスティブ・アタック(通称CSアタック)」が挙げられる。これはある程度敵にダメージを与える、もしくは特定条件が整ったとき、とどめの一撃として大ダメージを与えるデモ形式アクションである。画面に求められたボタンまたは十字キー操作をタイミングよく入力することでCSアタックは成功し、絶大なダメージを与えることができる。
その他アクションでは主に水中移動、レバー操作などのメジャーなものが挙げられる。
システム
バトル面のシステムにおいては主に武器・魔法強化、体力・魔力増大がある。ステージ上に隠された宝箱を見つけることで体力・魔力を増加させ、敵を倒したときの経験値でメニュー画面から武器・魔法の強化を行うことができる。
その他システムにはクリア後の特典、コスチューム変更やチャレンジモード(一種のミッション形式のミニゲーム)などが用意されている。
ゴッド・オブ・ウォーⅡ 終焉への序曲
シリーズ第二作目。 アメリカでは2007年3月、日本国内では同年10月25日に発売(廉価版は2008年8月7日発売)。前作発売からおよそ2年の時を経て発売され、前作に匹敵するほどの出荷本数を記録した。
ストーリー
戦いの神アレスを見事打ち倒したクレイトスは、自らの記憶を消す約束とは裏腹に、かつてアレスが就いていた戦いの神の座、「ゴッド・オブ・ウォー」を授かり新たな戦いの神となった。
しかし元々人間であったクレイトスが神となったことを遺憾に思い、彼を見離す神々は少なくなかった。
約束を果たされなかった上に誰からも相手にされないクレイトスは、その鬱憤を晴らすべく他の神々を讃える町を次々に襲撃していった。唯一の理解者であるアテナさえ彼を止めることができなかった。
そして某日、襲撃のとどめをさすべくロードス島に降り立ったクレイトスに、一羽の鳥が襲いかかった。その鳥は彼から神の力を奪い、コロッサスの巨像に奪い取った神の力を分け与えた。コロッサス像はもはや神の敵となったクレイトスに襲い掛かる。彼の新たな運命が始まった...。
システム
前作のシステムを踏襲しつつユーザーから不満のあった点が改善され、本作は非常に完成度が高いと言われる。
第一に、前作で最もユーザー間に不満をもたらしていた「ボス戦闘が少なすぎる」点。
本作では数あるエリアの終盤にはほぼボスが設置され、それに伴うアクションも増えた。
またボスを倒すことによって相手が使用していた武器を自らのサブ・ウェポンとして登録し、使用することが可能になったため、戦闘アクションもより幅広く多彩になったと言えるだろう。
魔法アクションにおいては扱える数は前作と変わらず四種類であるが、使える魔法は異なる。またクリア後では、ボーナスとして前作の魔法を一つだけ使用することが可能である。
第二には、前作でも好評であったグラフィックに更に磨きがかかったことである。
前作同様ほぼロードはない。
ゴッド・オブ・ウォーⅢ
第4作目『ゴッド・オブ・ウォーⅢ』 (God of War III、略称:GOW3) は、アメリカで2010年3月16日に、日本では同年3月25日に発売し、同時にPS3用にリマスターされた1と2を同梱したトリロジーボックスも発売された。
ストーリー
妻子殺しの悪夢から逃れる為、神々の手駒として働いてきたクレイトス。しかし神々は約束を守るどころか、強くなりすぎた彼の力を恐れ、抹殺まで企てた。ことごとく裏切られたクレイトスは、この悪夢から逃れるには、自分を陥れたゼウスに復讐するしかないと心に固く誓う。
「復讐こそすべて・・・」
運命の女神達を葬り、自らの死の運命すら捻じ曲げたクレイトスは、かつてオリュンポスの神々に負けるはずだったタイタン族を現代へと呼び寄せ、ゼウス率いるオリュンポスの神々に最後の戦いを挑む。
「ゼウスよ!貴様の息子が戻ったぞ!オリュンポスの終焉を引き連れてな!」
果たしてクレイトスは復讐を遂げ、オリュンポスに終焉をもたらす事が出来るのだろうか・・・
システム
本作はゴッド・オブ・ウォー制作チームが手掛ける初めてのPS3タイトルにして、次世代機最強のアクションゲームを目指して作られ、テクスチャ解析度とステージの面積は2の実に4倍、もはやムービーをそのまま操作出来ると言っても良いほどの完成度を誇る。
CSアタックも進化し、ボタン指示が画面のコントローラに対応した場所に出るようになった(○なら画面右側、△なら画面上側といった具合に)この為、とっさの指示にも直感的に入力出来る様になった。
PS3の機能をフル活用しているにも拘らず、相変わらずロード時間は非常に短い。
ゴッド・オブ・ウォー(2018)
2018年4月20日発売の新シリーズ。『アセンション』以来約5年振りとなる久々の新作で、PS4に対応機種を移している。これまでとは打って変わって北欧神話を舞台とした新たなストーリーのためか、題名からナンバリングが無くなっており、表記は無印の第一作目と同じ。
一部のファンの間では『ゴッドオブブウォー4』とも称されている。
ストーリー
オリュンポスの神々との壮絶な死闘に勝利し復讐を果たしたクレイトスは、気付くと異郷の地・北欧へと流れ着いていた。そこでクレイトスを助けた女性フェイと結ばれ、息子アトレウスを授かって新たな家庭を築き、ささやかながらも幸せに過ごしていた。
しかし、過去の戦いの記憶は現在でもクレイトスを精神的に蝕み、更には最愛の妻を突如喪うという悲劇に見舞われる。妻の「9つの世界で最も高い山から遺灰を撒いてほしい」という遺言に従い、目的の場所へと向かうべくアトレウスと共に旅立つクレイトスだったが、この地を支配するアース神族の尖兵・光の神バルドルが二人の元を訪れたことから、再び戦いに身を投じることとなる。
ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク
2022年11月9日発売予定のシリーズ最新作。プラットフォームはPS4及びPS5。元はPS4向けに2021年の発売が予定されていたが、延期となった。
関連動画
ゴッド・オブ・ウォー
ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲
ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲
ゴッド・オブ・ウォーIII
ゴッド・オブ・ウォー 降誕の刻印
ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲&降誕の刻印 HDコレクション
God of War: Ascension
関連商品
関連チャンネル
関連項目
外部リンク
- 「GOD OF WAR」シリーズ公式サイト | PlayStation (日本)
- ゴッド・オブ・ウォーIII
- ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲&降誕の刻印 HDコレクション
- ゴッド・オブ・ウォー アセンション
- ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク | ゲームタイトル
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