PlayStation 5(プレイステーション5)とは、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が販売する家庭用ゲーム機である。
略称は「PS5」「プレステ5」等。
概要
商品名 | PlayStation 5 |
---|---|
型番 | CFI-1000~ |
発売日 | 2020年11月12日(日本) |
価格 (税込) | 標準モデル:79,980円 デジタル・エディション:72,980円 Pro:119,980円 |
種別と世代 | 据え置き型:第9世代 |
カラーバリエーション | |
内容物 |
2019年4月16日、「WIRED」US版によるマーク・サーニー氏への独占取材により、以前より噂されていたPlayStation 4に次ぐ次世代ゲーム機が開発されていると判明した[1]。PlayStation 4 Proのようなマイナーアップデート機とは異なり、Nintendo SwitchやXbox Series X|Sと同様の第9世代据置型ゲーム機となる。
2019年10月8日、次世代機の名称は「PlayStation 5」で確定し、2020年の年末商戦期に発売されることが明らかになった[2]。
日本での発売日は2020年11月12日。発売日当日に同時発売されるローンチタイトルは「Marvel’s Spider-Man: Miles Morales」「デモンズソウル(リメイク版)」「Destruction AllStars」「リビッツ!ビッグ・アドベンチャー」など。
2022年8月25日、SIEより本ゲーム機の新価格が発表された。5,500円の値上げを行い、ディスクドライブ搭載版は60,478円(税込)、デジタル・エディションは49,478円(税込)となる。困難な経済情勢が原因とのことで、新価格は2022年9月15日から適用される。なお、値上げ対象のエリアは日本だけではなく、北米(米国以外)、欧州、中国なども対象となっている。
2024年8月27日、2度目となる価格改定が行われた。ディスクドライブ搭載版は79,980円(税込)、デジタル・エディションは72,980円。
2024年9月11日、上位モデルとなるPlayStation 5 Proを発表。同年11月7日より販売開始。
ハードウェア
PlayStation 5は発売までに情報を小分けで発表していたため、下記はそれを集約したものとなる。
本体
GDC 2020にてマーク・サーニー氏が発表する予定だった内容の映像と共に、詳細なスペックが公開されている[3]。また、2020年9月18日の映像発表[4]にて、より詳細なスペックも掲示されている。
2020年6月12日に公開された映像[5]にて、本体のデザイン、ならびに「標準モデル」「デジタル・エディション」という異なるふたつのエディションが発表された。
- 標準モデル
- PlayStation 5の基本となるエディション。Ultra HD Blu-rayディスクドライブを搭載しており、パッケージ版とダウンロード版両方のPlayStation 5 / PlayStation 4ゲームをプレイできるほか、Ultra HD Blu-ray / Blu-ray / DVDの各フォーマットのビデオディスクを再生することが可能。
- デジタル・エディション
- 標準モデルからUltra HD Blu-rayディスクドライブを省略したエディション。PlayStation 5 / PlayStation 4ゲームはダウンロード版のみプレイ可能で、各種ビデオディスクの再生は不可能。その分、価格は標準モデルよりも安くなっている。
なお、従来のPlayStationシリーズのようなカラーバリエーション販売は行われていないかわりに、本体のカバーは簡単に着脱可能な形状となっており、別売りの交換用カバーと付け替えることで、ユーザー自身の手でカラー変更が可能となっている。
Main Processor | CPU : x86-64-AMD Ryzen™ "Zen 2" 8コア / 16スレッド GPU : AMD Radeon™ RDNA-based graphics engine 10 TFLOPS |
||
---|---|---|---|
メモリ | GDDR6 16GB | ||
SSD | 825GB カスタムSSD | ||
光学ドライブ (通常版のみ) |
Ultra HD Blu-ray 10倍速(CAV) Blu-ray Disc 8倍速(CAV) DVD-ROM 3.2倍速(CLV) |
||
入出力[6] | HDMI 2.1出力端子(4K/120Hz、8K、VRR対応) USB Type-A(Hi-Speed USB)端子 x1 USB Type-A(Super-Speed USB 10Gbps)端子 x2 USB Type-C(Super-Speed USB 10Gbps)端子 x1 |
||
その他 | オーディオ:"Tempest" 3Dオーディオ技術(カスタムチップ) ゲームディスク:Ultra HD Blu-rayで供給 ハードウェアレベルでのレイトレーシング対応 |
DualSense
2020年4月8日(日本時間)にデザイン・名称が公開された[7]。
DUALSHOCKブランドではないが、SHAREボタン→Createボタンへの変更や細かい変更点以外ほぼDUALSHOCK 4の後方互換である。新機能としては下記が搭載された。
- アダプティブトリガー
- L2/R2トリガーを押下した時の"重さ"をソフトウェア側で自由に指定可能。弓矢を引くアクションの時に段々強い力を要求するようにできるなど。
- ハプティックフィードバック
- 振動機能について、従来よりもより微細な振動を発生させることが可能。また、振動の強弱や感覚など、細かい使い分けをソフトウェア側で自由に指定できる。これにより、走行路面の感覚が伝わってくるなどの触覚フィードバックを実現する。
ボタン/トリガー | L1 / R1:大型化 L2 / R2:アダプティブトリガー Createボタン:SHAREボタンの代替 MUTEボタン |
---|---|
ライトバー | タッチパッド左右の隙間に配置 |
その他の機能 | 振動機能(ハプティックフィードバック) スピーカー(モノラル)、マイク内蔵 |
接続端子 | USB端子(Type-C) ステレオヘッドホン/マイク端子 |
カラーバリエーション |
SSDの増設
アップデートにより市販されているM.2 SSDをPS5本体に増設が可能となった。
インターフェース | PCI-Express Gen4x4接続対応 M.2 NVMe SSD(Key M) | ||
---|---|---|---|
ストレージ容量 | 250 GB ~ 4 TB | ||
対応サイズ | 2230, 2242, 2260, 2280, 22110 | ||
放熱構造を含むサイズ | 幅 25 mmまで 長さ 30/42/60/80/110 mm 厚さ 11.25 mmまで(基板から上8.0 mmまで、 基板から下2.45 mmまで) |
また増設にあたり、以下の注意点が存在する。
- M.2 SATA SSDには非対応。
- ホストメモリーの割り当てはサポートしないため、HMB対応SSDは非推奨。
- M.2 SSDは発熱しやすいため、ヒートシンクや放熱シートなどの冷却装備が必要。
- M.2 SSDのPS5動作保証は格SSDメーカーでの対応となる。
動作モード・互換性
PlayStation 5はPlayStation 4 / PlayStation 4 Proの互換性を有する方向で開発されている[8]。PlayStation 5では3つのモードが用意されており、ゲームに応じて動作モードを変更している。
また、PlayStation 4 ProでPS4 Pro Enhanced設計ではないゲームを起動した際に使用可能な「ブーストモード」は、PlayStation 5でも使用可能である。
PS5 ネイティブモードで動作するゲームは内蔵SSD・増設NVMe SSD以外の起動が不可能であるが、PS4 レガシーモード / PS4 Pro レガシーモードは外付HDDにインストールしたゲームの起動も可能となる。
内蔵SSDから起動した場合はPS4 レガシーモードでもロード速度の向上が見られる。WIREDの取材によると、実際に開発機にて「Marvel’s Spider-Man」を実行した場合、ファストトラベルの速度が15秒から0.8秒に短縮されたという[9]。
PlayStation 3以前との互換性は有しておらず、ディスクを認識しない。PlayStation 4同様、PS2 Classics(『PlayStation 4』大百科記事参照)・PlayStation Now経由でのプレイとなる。
PlayStation 4周辺機器への互換性
2020年8月3日に公開されたPS Blog記事[10]の通り、下記についてはPS5でも使用可能。
- 各種特殊コントローラー(ハンドル型コントローラー、アーケードスティックなど)
- ワイヤレスサラウンドヘッドセット / プレミアムワイヤレスサラウンドヘッドセット / その他ヘッドセット
- PlayStation Move / PlayStation VR シューティングコントローラー
- PlayStation Camera(PlayStation VR利用者にはPlayStation Cameraアダプターを無料配布 or 同梱)
- DUALSHOCK 4 / それに準ずるコントローラー(PS4 / PS4 Pro レガシーモードのみ動作)
PlayStation 4ソフトウェアタイトルとの後方互換性
2020年10月9日に公開されたPS Blog記事[11]の通り、PlayStation 5では4,000以上あるPlayStation 4向けソフトウェアタイトルの99パーセント以上をプレイすることが可能である。
実質ほぼ全てのPlayStation 4タイトルがPlayStation 5でプレイ可能であるが、ごく一部のタイトルは後方互換の対象外となりPS Store では[PS4でのみプレイできます]と記載される。また、PlayStation 5デジタル・エディションはディスクドライブ非搭載モデルのため、PlayStation 4タイトルのダウンロード版のみプレイ可能となる。
コントローラーはDualSenseでも動作する。ただしPlayStation Cameraを通じてライトバーを活用する作品は、DUALSHOCK 4が必須となる。一例としてPlayStation VR専用ソフトウェア「ASTRO BOT: RESCUE MISSION」が挙げられる(PlayStation Moveは使用不可の作品)。
PS3→PS4アップグレードプログラムを利用して購入したタイトルは、PlayStation 5がPlayStation 3規格ディスクを認識しないため、ディスク認証に失敗しプレイできない。これらに関しては改めて新規購入する必要がある。
ゲーム録画・配信機能
PlayStation 4と同様に、システムレベルでのゲーム録画機能を有している。プレイ中は常に直近60分分の動画を自動で録画しており、DualSenseのCREATEボタンを押下することで、録画していた動画を各種共有サイトへアップロードしたり、内蔵ストレージに保存することが可能。
また、ゲーム配信機能も有しており、こちらもDualSenseのCREATEボタンから実行する。
余談
PlayStation 5の品薄と転売屋対応
発売日及び定価が公表となった翌日には、転売屋による法外な値段設定の販売がネット上で行われている。転売対策の一つとして、ソニーストアでは抽選販売第1弾の対象を「1世帯1名限定かつMy Sony IDを利用した購入履歴のある人」に絞り、転売目的が明らかな場合は注文を無効とする方針を定めている。
新型コロナウイルスの感染予防対策として、発売日当日のイベントや店頭販売は見送られ、小売店では抽選販売の形式が採られている。しかし、販売台数の少なさから全ての購入層には行き渡らず多くの「PS5難民」が発生している。遂には、それをネタにした楽曲まで生み出されてしまった。
発売タイトル(記事があるもの)
関連動画
関連チャンネル
関連リンク
- 公式サイト:出典について明記無き場合は原則このサイトや、リンクされているPS Blogが出典。
- プレイステーション公式 - Twitter
- PlayStation Japan - 公式YouTubeチャンネル
関連項目
- PlayStation(ブランド) / PlayStation / PlayStation 2 / PlayStation 3 / PlayStation 4 / PlayStation VR / PlayStation VR2 / PlayStation Portal
- Ultra HD Blu-ray / ブルーレイ / DVD
- ソニー・インタラクティブエンタテインメント / マーク・サーニー
- PS5が当たらない
- ゲーム / テレビゲーム / 家庭用ゲーム / ゲーム機 / 据置型ゲーム機一覧
据置型ハード | PlayStation - PlayStation 2 - PlayStation 3 - PlayStation 4 - PlayStation 5 - PlayStation Vita TV |
携帯型ハード | PlayStation Portable - PlayStation Portable E-1000 - PlayStation Portable go - PlayStation Vita |
周辺機器 | デュアルショック - PlayStation Move - PlayStation VR(Project Morpheus) - PlayStation VR2 - ポケットステーション - PSX - torne - nasne - PlayStation Portal |
サービス | PlayStation Network - PlayStation Store - PlayStation Home - PlayStation Plus - PlayStation Now - ゲームアーカイブス - アドホック・パーティー |
関連企業・人物 | ソニー - ソニー・インタラクティブエンタテインメント - 久夛良木健 - 平井一夫 - マーク・サーニー |
その他 | Cell Broadband Engine - XMB - Media Manager - Media Go - PS4ゲーム配信 - PS4キャプチャー配信 - GAME DIGGIN’ - ようこそ!PS Vita ゲーム天国 - 物売るっていうレベルじゃねぇぞ! - あけおめ事件(8001050F) - プレイエリアの外です - PS5が当たらない |
一覧 | 据置型ゲーム機一覧 - 携帯型ゲーム機一覧 - ゲームアーカイブス配信タイトル - 作品テンプレートの一覧 |
ver20240923 |
脚注
- *特報:ソニーの次世代ゲーム機「PS5」は、革命的なマシンになる | WIRED.jp
- *「プレイステーション 5」 2020年の年末商戦期に発売(2019年10月8日)
- *PlayStation®5:ハードウェア技術仕様の追加情報を公開(更新)
- *プレイステーション®5 11月12日(木)に発売決定 PS5™デジタル・エディション 希望小売価格39,980円+税、PS5™ 希望小売価格49,980円+税
- *PlayStation®5に関する映像イベントの全容をご紹介
- *USB3項目は、上から順に「USB 2.0端子が1つ」「USB 3.2 Gen 2x1 Type-A端子が2つ」「USB 3.2 Gen 2x1 Type-C端子が1つ」の意味。
- *PlayStation®5用 新ワイヤレスコントローラーDualSense™公開
- *PlayStation®5:ハードウェア技術仕様の追加情報を公開(更新) 2020/3/21更新行
- *特報:ソニーの次世代ゲーム機「PS5」は、革命的なマシンになる | WIRED.jp
- *PlayStation®5アップデート: PS4®の周辺機器の互換性について
- *99パーセント以上のPS4®ゲームはPS5™で発売日からプレイ可能! 後方互換性についての質問にお答えします! - PlayStation.Blog 日本語
親記事
子記事
兄弟記事
- PlayStation Portable
- PlayStation
- PlayStation 3
- PlayStation 2
- PlayStation Move
- PlayStation Vita
- PlayStation 4
- デュアルショック
- PlayStation Vita TV
- PlayStation VR
- PlayStation VR2
▶もっと見る
- 290
- 0pt