クソ上司とは、理想の上司の対義語である。ここでは特にドラマやアニメなどに登場するタイプを紹介する。
概要
この手の人物のステレオタイプで描かれる人物像は、現場をかき乱して責任回避をしたりする癖に口は一丁前、器が小さい、行動原理が私怨であったり、傍から見ても面子に固執した無能であったり、有能であってもセクショナリズムや四角四面の融通の効かない石頭であったり、自らの地位を利用した越権行為、手柄を横取りヘマは押し付け、部下を捨て駒程度にしか扱っていないなどがある。一方、その部下も面従腹背を絵にかいたようなもので隙あらば出し抜いたり、寝首をかくと言う具合である。言うまでもなく、組織をまとめる上ではこうした様相は害にしかならず、組織の崩壊の遠因ともなる。
ドラマやアニメでは悪役として登場する事が多く、この場合は憎々しいまでの演技と性格づけが重要となる。そうする事で善側に打倒されたり、もしくは下剋上された際に視聴者がカタルシスを多く感じる事が出来る。また善側で出る場合は登場人物が前に出過ぎないようにしたり、逆に引き立たせるなどの調整弁的なとしても重要であり、これらの理由から古今東西を問わず色んなクソ上司が登場する。
一方で「踊る大捜査線」の室井さんのように当初はクソ上司であっても、部下(主に主人公が多い)との交流の中で回が進むごとに「理想の上司」に覚醒するタイプも少なくない。他にも傍から見ればクソ上司でありながらも、人となりで部下に慕われたりする場合もあり、「理想のクソ上司」と言われる事もある。
こう言うのはドラマやアニメだけにしてもらいたいものであるが、現実には少なからずクソ上司とはいるもので歴史上の人物にも当てはまる事がある。
クソ上司一覧
追加等々随時お願い致します。
- バスク・オム(機動戦士Zガンダム)
ティターンズの番頭みたいな存在であるが、極端なアースノイド主義者で半ば私怨でソーラシステムを作動させただけでなく、30バンチコロニーに毒ガスをぶちまけたり、ブライト・ノアに暴行を加えるなどThe・クソ上司である。ティターンズの頭領のジャミトフさえもその凶悪性を危惧したほどである。 - ジャマイカン・ダニンガン(機動戦士Zガンダム)
上記したバスクの腰巾着。絵にかいた中間管理職でそれなりに仕事は出来るのだが、それ以上に神経質な一面が多く、私怨でライラを見殺しにしたり、ヤザン・ゲーブルを巻き込む危険がありながら攻撃するなど部下からの評判が悪い。そして戦場と言う場面を利用したヤザンの謀略により事故に見せかけて謀殺される。 - 高倉長官(ウルトラマンA)
TACの南太平洋本部長官で、竜隊長の上司に当たる人物であるが、ゴルゴダ星爆破の作戦に際して異議を唱えた北斗を半ば私怨のような格好でロケットで登場させた上、あろうことかロケット切り離しに失敗した際は特攻を命じるなど悪い意味でTACを体現した人物。そして竜隊長の鉄拳制裁の末、山中隊員に追い出された。本来ならば上官の命令に背く事はただでは済まされない事であるが、その後においても特に変化のない所から、詰め腹切らされたのは彼であると言う説が濃厚である。 - 一条総司令(鳥人戦隊ジェットマン)
ジェットマンの所属するスカイフォースの幹部でかつて鳥人戦隊の指揮官に小田切が選ばれた事を根に持って、その屈辱を晴らす為にジェットマンの排斥を画策する。元々の目的からして、推して知るべしな人物であるが排斥に成功した後の出撃でジェットマンの後釜たるネオジェットマン苦境の際に「忘れるな!お前達の代わりなどいくらでも作れる!負け犬に帰る場所など無い!!」と部下を捨て駒程度にしか扱わず、加勢しようとした天童竜(レッドホーク)の出撃を許可しないと言う冷酷な性格な上にネオジェットマン帰還の際には鉄拳制裁の上で「私の指揮に“敗北”の文字はない! その上、民間人のあいつらに助けられ、それでも貴様達は戦士か!? 二度と無様な姿を曝け出すな!!」と言い放った。その癖にいざ戦闘状態に入り込むと「私は指揮官だから」と戦闘参加を拒否するように非常に小心者である。そんなこんなで配下であるネオジェットマンに見限られた後に保身極まって小田切長官以下、ジェットマン&ネオジェットマンを隔離したのだが、因果応報で隕石ベムにフルボッコされ再起不能になった。如何にクソ上司と言えど、1ミリ程度は納得できる部分の多いこの手の人物にあって、徹頭徹尾私怨に基づいた行動原理であり、さらに保身極まった姿は特撮史上例を見ない、救いようも納得しようも無いクソ上司ぶりであり、お前何のために地球防衛やってるんだと思いたくなるような人物であるが、ジェットマンの脚本を務めたのが井上敏樹氏である事を考えると納得してしまう不思議。 - ゲルドリング(超人機メタルダー)
モンスター軍団を束ねる凱聖。「口八丁手八丁・卑怯未練恥知らず」をモットーとして、手柄の横どりや自らの手を汚さないやり方なので、理想の上司とされるバルスキーやクールギンと折り合いが悪い。 - ヨロイ元帥(仮面ライダーV3)
強烈な嗜虐思考の持ち主で結城丈二の台頭から保身の為にデストロン首領をそそのかし、彼を硫酸の池に吊るして処刑しようとした。その最期はV3に敗れた後、首領に命乞いをしたが拒否されて死亡した。これまでの大幹部が首領に強固な忠誠を誓い、私情を排した勇猛果敢ぶりを怪人だけではなく、仮面ライダーからも称賛されたほどであっただけに、あまりに自己保身が極まった姿は色んな意味で強烈な印象を残した。 - スタースクリーム(トランスフォーマー)
ジェットロンのリーダーであり、ジェットロン部隊を束ねる航空参謀である。また、メガトロンよりNO.2と言われているのでビルドロンなどの部隊の上司はスタースクリームとも言える。しかし野心が強過ぎるので事あるごとにメガトロンに謀反を繰り返しては許しを請い、またミスを部下に押し付けるなど口八丁手八丁がうまい為、彼らからの評価は悪い。ザ・ムービーでやっとニューリーダー()になれたが、戴冠してわずか30秒程度でガルバトロンの一撃で灰になってしまうと言う最期を迎えてしまった。 - コンボイ(トランスフォーマー)
サイバトロンの総司令官であるが、司令官と言うには齟齬が生じやすい作戦立案や短気な一面があるので傍から見ればクソ上司に見られる事もあるが、人命第一の行動や平時における人柄から部下に慕われているので「理想のクソ上司」と言われる。 - 内村完爾(相棒シリーズ)
相棒シリーズに登場する刑事部長で、本人にとっては目の上のたんこぶである特命係を疎ましく思い、ちょっとでも特命係の二人が首を突っ込もうものなら物凄い剣幕で厄介払いをしたり、トリオ・ザ・捜一に事あるごとに雷を落としたりしておきながら、器の小ささゆえや面子を気にするあまりに無茶苦茶な事をするなどで上からも下からも評判が悪い。 - 佐川勘一(西部警察)/加川乙吉(大都会PART3)
本来は別の番組であるが、同じ石原プロの番組でキャラクターもほぼ一緒なので併せて紹介する。これまた典型的な中間管理職で事あるごとに口うるさく説教をする上に強烈ないやみ、たまに現場に出るとかえって混乱させてしまうなど部下から「クソ課長(加川の場合)」と言われることもしばしば。そして嫌みが強烈過ぎて猛烈に反発を食らう事多数。もっとも、やる事がぶっ飛んでる大門軍団(黒岩軍団)の元にいて、精神安定剤が欠かせないと言う事は書いておく。 - 鬼舞辻無惨(鬼滅の刃)
極度の癇癪持ちかつ気まぐれ・傍若無人・無慈悲・残忍・極悪非道な性格で、「パワハラ会議」に代表されるように幹部の一人がやられただけで何の失態もない他の幹部を皆殺しにする、配下の鬼に名前を出しただけで死亡する呪いを掛けるなど「ジャンプ史上最も上司にしたくないキャラ」と言っても過言ではない。
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