四季映姫ヤマザナドゥの事件簿とは、東方Projectの二次創作で、現代入りシリーズに分類される動画である。
シナリオを木瀬拓昌、作画とキャラクター原案をねこまさが担当している。
概要
このコンビによる前作『東方無限螺旋』とはパラレルワールドにあるという世界観の作品。
ミステリ物を謳っているが、作者曰く『本格ミステリを期待するとEDでなんともいえない気分になるかも』しれないらしい。
前作とは打って変わって、話の随所にふんだんに笑いを織り込みつつも、
幻想郷を取り巻く神道VS仏教の対立という、明治維新の廃仏毀釈を基盤においた世界観や、
時折見られる少々グロテスクな表現(ミステリ物の宿命)といった硬派な点は健在である。
ストーリー
幻想郷の閻魔である四季映姫・ヤマザナドゥは、ある日誤審を下してしまい、
部下である小野塚小町ともどもクビとなって是非曲直庁を追放され、外の世界へと流されてしまう。
外の世界で途方に暮れていた映姫たちの下に現れたのは、是非曲直庁からの伝言があるという八雲紫だった。
「あなた達が"誤審"を下してしまった事件の真相を改めて解き明かすことを条件に、あなた達の復職を認める」
こうして、慣れない外の世界で事件の調査に乗り出した映姫たち。
しかし、事件の裏には幻想郷や是非曲直庁を巻き込んだ、何やらきな臭い思惑が働いていて……
登場人物
幻想郷&外の世界サイド
- 四季映姫・ヤマザナドゥ
"元"幻想郷担当の閻魔。
白黒はっきりつける程度の能力の持ち主だが、誤って外の世界の住人に間違った判決を下してしまい罷免される。
閻魔の道具抜きで事件の真相を解き明かし、"ヤマザナドゥ"の名を取り戻すべく調査に乗り出す。
外の世界に関する知識に乏しく、その行動はしばしば市井からものすごく浮いたものとなってしまっている。
考察に入る時にはタバコを欠かすことは出来ない。 - 小野塚小町
映姫の部下の死神。幻想郷では三途の川の渡し守を担当していた。
彼女が誤って外の世界からの死者の魂を映姫の下に連れて行ったことが、二人が罷免される遠因となっている。
尤も、彼女自身は今までサボってきたツケが回ってきた、と比較的サバサバした様子。クールビューティー。
そして、セーラー服を身に纏えばあら不思議、たちまちスケバン刑事の出来上がりである。 - 八意永琳
月の頭脳と呼ばれるほどの天才にして、薬のスペシャリスト。
それでありながら外の世界にも生活基盤を持ち、監察医および大学講師として一定のコネクションを持っている。
尊大な性格で大人げない一面が目立つが、外の世界での作法は弁えている(ただしムシキングが絡む時は例外)。
紫の根回しもあり、映姫たちの調査に協力する。好きな飲み物はコカ・コーラ。 - 射命丸文
幻想郷の鴉天狗にしてジャーナリスト。
今回起こった四季映姫の罷免について本人から取材するべく外の世界に出現した。
あまり調子に乗りすぎて曲がらない方向に間接曲げられたり、同じにおいのする千代子にアレコレ教えたりと、わりといつものブン屋である。
幻想郷サイド
- 八雲紫
幻想郷に住まう大妖怪。
スキマを利用し、幻想郷と外の世界の仲介役として、映姫たちに助力する。
その一方で、永琳や幽々子に対して映姫のバックアップを依頼するなど、裏で様々な工作を練っている。
映姫たちに幻想郷に戻ってきてほしいと願う場面があり、幻想郷の秩序を維持するべく動いているものとみられる。 - 西行寺幽々子
白玉楼の主にして、冥界の管理人を務める亡霊。
紫の依頼を受けて新任の閻魔とコンタクトを取り、是非曲直庁を探ろうと試みる。 - 叡山明智・"ヤマザナドゥ"
映姫の後任として幻想郷に赴任した閻魔。イェール大卒の"自称"エリートで、前任地は京都。
絵に描いたような嫌味なエリートキャラで、幽々子をしてクズと言わしめるほどの小物。
しかし、映姫の判決に異議を唱え、その後自ら立候補して幻想郷に赴任するなど、事件のカギを握る人物の一人。
派閥は仏教閥であり、映姫の属する神道閥とは対立関係にあるが、現在の是非曲直庁において主流派ではない。
外の世界サイド
- 木嶋大輔
シブさ溢れる警部で、三嶋芳江の事件を担当している。
永琳のことを「先生」と呼び、信頼を置いていることがうかがい知れる。
部外者である映姫にはいい顔をしないが、参考人への聴取には物腰が柔らかくなるなど、硬軟を使い分けられる。 - 石崎千代子
三島芳江の遺体の第一発見者。徳富学園に通う女子高生で、新聞部に所属している。
隆の恋心を利用し、取材目的で芳江のマンションに突入して事件に巻き込まれることとなる。
特ダネ・スクープを追い求めるその姿勢故に「射命丸千代子」というコメントが飛ぶこともしばしば。
語尾に「~ッス」がつくのが特徴的。
実家は祖父が経営するバーで、時々お手伝いをする。 - 三島芳江
今回の事件の発端となった死者。生前は本の表紙や挿絵などを描くイラストレーター。
なお、彼女の死については動機・遺書もあることから、外の世界でも自殺という扱いになっていた。
自宅マンションのベランダからぼんやりと外を眺めるという奇行で、千代子の友人の間では有名な存在だった。 - 柳瀬隆
千代子と同じく遺体の第一発見者。しかし、警察からは第一発見者として認知されていない。
彼が一目惚れしていた芳江に会うべく、同級生である千代子に引きずられる格好で現場に遭遇することとなる。 - 夕凪美里
千代子・隆と同じく徳富学園に通う女子高生。部員一人だけの軽音楽部に所属している。
妙に実入りのいいアルバイトに従事しているようだが…… - 三島律子
芳江の妹。芳江の部屋は彼女の名義のものである。
芳江の死亡推定時刻には、出会い系サイトで知り合った妻子持ちの男と共にホテルにいたと証言。 - 飯塚敏夫
芳江の婚約者。しかし、芳江に先立つこと2ヶ月、既にこの世を去っている。
会社を経営しており、経営難から借金苦に陥って自ら首をくくったと説明されている。 - 菊池裕也
芳江の死亡推定時刻に律子とホテルにいた男。その日は結局、何事も無く一夜をホテルで過ごしたと証言した。
誰にも予想できなかったビジュアルと言動から、小町の意外な一面を垣間見ることができる。 - 太田満
芳江と同じマンションに住むタクシー運転手。
おしゃべり好きなようで、事件当夜は同僚と飲み明かしていたと証言しているが…… - エド=眞刈須田(まかりすた)
事件当日、律子と菊池が泊まったアイザワホテルの支配人。笑顔が素敵な日系アメリカ人。
「当ホテルでは誠実さをモットーにお客様のご利用をお待ちしております。」ニコッ - フェルムナンド=オーウェル
1/7スケールのアクションフィギュアが発売されるほどの人気者。
特に、月限定である黒と赤のツートンカラーのモデルがマジユニバース。
必殺技のグランドアクスランサー……って、
もういいよ! どんだけフェルムナンド推すんだよ! そんな奴出てきてねーから!
『東方無限螺旋』との関連について
上述の通り、この作品の舞台設定は『東方無限螺旋』のパラレルワールドということになっている。
そして、作中には当該作品に登場したキャラクターも数名登場している。
だが、それらのキャラクターに関して、作者は第3話の説明文で明確に別人と紹介している。
前作に関わる過度なコメントは前作のネタバレにつながる可能性もあり、注意する必要があるといえよう。
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関連項目
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