とは、メガドライブソフト「ソニック&ナックルズ」に「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3」をロックオンさせたときに「ソニック3」のタイトル画面に追加されるロゴである。
そもそもの発端
もともとMDの「ソニック3」とその続編「ソニック&ナックルズ」は一本のソフトとして制作されていたが、開発スケジュールの遅れやバッテリーバックアップを搭載したことによるコストの増加、そしてアメリカのマクドナルドの「ハッピーミール(日本のハッピーセット)」とのタイアップによりすでに発売日が決まっていたため、当初の「ソニック3」からボリュームを半減させた状態での発売を余儀なくされてしまう。
その後、当初の「ソニック3」に収録される予定だったステージや機能を補うために発売された続編が「ソニック&ナックルズ」である。
ロックオン・カートリッジ
かくして登場した続編「ソニック&ナックルズ」は、単体でも「ソニック3」と同等レベルのボリュームを誇っていたものの、実際は「ソニック3」の拡張パック、いわば「完全版」に近いものになった。
「ソニック3」と組み合わせて遊ぶため、「ソニック&ナックルズ」はカートリッジの上部にカートリッジの差込口があるという、いかにもセガらしい異例の形状の「ロックオン・カートリッジ」として登場。「ソニック3」を差し込めば真の本編ゲームである「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3&ナックルズ」に変化する他、「ソニック3」以外にも様々なMDソフトを差し込んで(ロックオンして)遊べるようになっていた。
具体的には
- 「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3」+「ソニック&ナックルズ」→「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3&ナックルズ」
- 前述の通り、当初予定されていた形での「ソニック3」。タイトル画面は元の「ソニック3」のロゴの下にが追加され、「ソニック3」のゾーンをクリア後に途切れることなく「ソニック&ナックルズ」のゾーンを遊ぶことができるようになり、ボーナスステージの種類が増える、前作では対戦以外で使えなかったナックルズを使って本編を遊べるようになる等のフィーチャーを得られる。
- 「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」+「ソニック&ナックルズ」→「ナックルズ・ザ・エキドゥナ イン ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」
- 「ソニック2」のステージをナックルズで遊べるゲーム。タイトルが「KNUCKLES THE ECHIDNA IN SONIC THE HEDGEHOG 2」に変わってしまい、元のタイトル画面でソニックとテイルスがいたところもナックルズに入れ替わる。
- 「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」含むその他のMDカートリッジ+「ソニック&ナックルズ」→「ブルースフィア」
- 説明書には『「ソニック3」と「ソニック2」以外のカートリッジとのロックオンは故障の原因となるので絶対に行わないでください』と書かれているが、実はこれらのカートリッジを差し込んでも「ソニック3」のスペシャルステージである「ブルースフィア」を単体で遊べるゲームに変化する。通常はカートリッジごとに選ばれた一つの面を遊ぶことができるが、「ソニック1」の場合は2億通り以上のすべての面を選んで遊べる。
この「ソニック3&ナックルズ」で「ソニック3」のタイトル画面に追加されたがシュールだったのか、はファンの間でネタにされることになる。
海外のファンの反応
ソニックシリーズの人気そのものが国内より凄まじい海外では、その分ファンコミュニティも大きく、ソニックに関するネットミームも多数存在する。
その中でもこのは、いわゆる「完全版商法」を吹聴するネタとして有名で、海外版「真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE マニアクス」のパッケージに書かれた「Featuring Dante From The Devil May Cry Series(訳:『デビル・メイ・クライ』シリーズからダンテが登場!)」の宣伝文句と一緒に扱われたり、を切り取ったものを素材にしてコラ画像が作られたりなどしている。
特に4chanのアノニマス達の間では、様々なゲームのタイトル画面にを付け足したコラ画像を作る遊びが流行したことがあり、タイトル画面のみならずゲームのパッケージや映画のポスター、果ては食品のパッケージや店先の看板などにまでとナックルズのイラストを付け足したコラが多数出回っている。
公式
2015年6月12日には、海外のソニック公式アカウントが「世界はもっとたくさんのナックルズを必要としている!」というわけのわからないツイートとともに、のコラ画像をリプライで募集した。つまりは公式による「クソコラグランプリ」の開幕である。その後、公式アカウントはリプライで寄せられたいくつかの画像をリツイートして紹介した。
もっとも、ソニックに限らず海外のツイッター公式アカウントは、ユーザー間で発生した二次創作やミームを日本の公式よりは積極的に取り入れる傾向があるし、何もネットミームをソニック公式が取り入れたのは今回のが初めてではない。なによりこの公式アカウントのプロフィールには「We also like memes.」とか書いてあったりしているくらいなので…
ここまでならゲーム外で発生したただのネットミームということだけで片付いたのだが…
ソニックマニア
2017年8月、「ソニック&ナックルズ」からおよそ23年の時を経て登場したクラシックソニックの最新作にしてソニックの「マニア」たちが作り上げた夢のタイトルである「ソニックマニア」が配信された。
このゲームでは完全新作のゾーンの他にも「ソニック1」から「ソニック&ナックルズ」から選抜されたゾーンが登場し、背景やステージ展開など随所にソニック関連の小ネタ、言うならばマニアたちの「悪ふざけ」が仕込まれているのだが、やはりというか意外な形でまでネタにされていたのだ。
特定の条件を満たすと本編ゲームの「NO SAVEモード」で選べるエクストラオプション(いわゆるチートモード)の項目に「&KNUCKLES」が追加されて、これをオンに切り替えるとナックルズを相棒にして本編ゲームをプレイできる。ゲーム開始時に選ぶ自分の操作キャラと関係なくオンにできるので、ナックルズを相棒にしてナックルズでプレイという変則的なことも可能。ナックルズ&ナックルズ専用のエンディングまで用意されているという凝りっぷりであり、はクラシック時代のナックルズを象徴するネタとしてとうとうゲーム内でまで扱われるまでになったのだった。
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関連項目
外部リンク
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