「でんしゃがだいすきなおともだちへ」とは、電車を見たり撮ったりするときのマナーを啓発するポスターシリーズである。
元々は自らも鉄道ファンである一個人がTwitterに投稿したマナーポスター画像シリーズでしかなかった。
だが、のちにJR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)がそのうちの1枚を関連団体と連名で採用し、一部の駅に掲示したりしたことで有名となった(後述)。
概要
鉄道ファン系のTwitterアカウント「ニジイロのハレ太くん」(@WEsunny8080)が2020年8月30日にTwitterに「「でんしゃがだいすきなおともだちへ(マナー啓発ポスター)」」というコメントと共に投稿した画像が最初のものである。
でんしゃがだいすきなおともだちへ
おそとを はしる でんしゃは、
たくさんのひとを のせて はしっているんだ。
おもちゃの でんしゃじゃ ないんだよ。
だからね、
せんろのなかに はいったり、
でんしゃが はしるのを じゃましたり、
まわりのどうろや おうちや はたけなんかに
「はいってもいいよ」っていわれていないのに
かってに はいったりして、
でんしゃを みたり しゃしんを とったりするのは、
やったら ダメな ことなんだ。
おそとを はしる でんしゃは、
おもちゃじゃ なくって こうきょうこうつうきかん。
よくおぼえていてね!※いみがわからないおともだちはおうちのひとによんでもらってね。
WESUNNY8080
その後も「ニジイロのハレ太くん」(@WEsunny8080)は折に触れて類似のマナー啓発ポスター画像をTwitterに投稿していた。
このマナー啓発ポスターシリーズはほとんどの部分がひらがなで記されており、幼い子供に言い聞かせるような口調や「※いみがわからないおともだちはおうちのひとによんでもらってね。」という補足書きからも相まって、一見ひらがなしか読めない幼い子供向けのように見える。
しかし同時に「マナーの悪い君たちは幼い子供並みの書き方をしないとわからないかもしれないが、これでわかるよね?」という、マナーが悪い大人の鉄道ファンへの煽り交じりの警告としても機能することを想定しているのではないかと思われる。
なぜなら上記のポスターシリーズの中には「子供に要求する内容」としては不自然なものや、途中で口調・文体が突然変化しているものもあるため。
でんしゃがだいすきなおともだちへ
ときどきしか はしらない りんじれっしゃ。
みんな とっても みてみたいよね。
だからね、
うしろに べつの おともだちが いたら
ぼくが みたあとは 「どうぞ」 って
こえを かけて あげてね。
うしろのひとは まえのひとが とりおわるまで
まって あげてね。
そして ゆずってもらったら ちゃんと
「ありがとう!」 って おおきなこえで いおうね。
まちがっても おともだちを ガブ したり
パンチや キックすることは やっちゃだめだよ。
その場合 法令により 罰せられることがあります。
以降は でんしゃがだいすきなおともだち ではなく
被疑者として 対応します。※いみがわからないおともだちはおうちのひとによんでもらってね。
WESUNNY8080
JR西日本などによる採用
Twitterに上記のポスターシリーズの第一作が投稿された2020年8月30日から半年ほど経過した2021年3月4日。大阪府高槻市内にある安満第3踏切(JR東海道本線)においてとある鉄道ファンが、このポスター第一作と非常に似通った文面の注意書きがフェンスに掲示してあるのを発見。
写真を撮影して、「安満第三踏切に新しく紙が貼られていた。」という文面とともにTwitterに投稿した。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/8002RE/status/1367276966433329153
以下にこの踏切に掲示されていたポスターの文面を示す。元のポスターと文面が異なる部分は青字で示したがほとんど同一の文面といってよく、この踏切における実情に合わせてわずかにアレンジしたのみのものであると思われる。
でんしゃがだいすきなおともだちへ
おそとを はしる でんしゃは、
たくさんのひとを のせて はしっているんだ。
おもちゃの でんしゃじゃ ないんだよ。
だからね、
せんろのなかに はいったり、
でんしゃが はしるのを じゃましたり、
まわりのどうろや おうちや ちゅうしゃじょうなんかに
「はいってもいいよ」っていわれていないのに
かってに はいったりして、
でんしゃを みたり しゃしんを とったりするのは、
やったら ダメな ことなんだ。
おそとを はしる でんしゃは、
おもちゃじゃ なくって こうきょうこうつうきかん。
よくおぼえていてね!!※いみがわからないおともだちはおうちのひとによんでもらってね。
この掲示については「マナーの悪い鉄道ファンを煽っているかのようで面白い」とTwitter上やまとめサイトなどでかなり話題となった。
これを受けてウェブメディア「J-CASTニュース」がJR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)近畿統括本部の広報に問い合わせたところ、
貼り紙でも名前が挙げられていたグループ会社の社員が貼ったことを取材に認めた。この社員が上司に相談して、JR西日本の車両所の担当者に持ち掛け、両社の合意の下で貼り紙を出したという。
という取材結果であったとのことで、本当にJR西日本の合意の上で掲示されていたものであったことが判明した。
ただし「マナーの悪い大人の鉄道ファンを煽るもの?」という点については
「踏切は、小さな子供も通ったりします。ケガなどをしないよう安全確保のため、小学校低学年の児童などでも分かるよう、ひらがなにしました。大人も含めた広い世代に受け入れやすい表現にしたもので、決して鉄道ファンをけなしたりバカにしたりするものではありません」
という回答であったという。また、この掲示はその取材当日に撤去したとのことであった。
2024年11月12日には「ルールを守らないとハイビームのままです」の記事でも取り上げる通り、横浜駅の駅員さんが撮り鉄に対する注意で子どもに言い聞かせるような注意のアナウンスをした為に当記事が再び急上昇入りする事になった。
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