むさしの号とは、
- JR東日本が運行している八王子・府中本町-大宮間を結ぶ普通列車
- JR東日本が運行していた八王子・府中本町-大宮間を結んだ快速列車(土休日には「ホリデー快速むさしの」)
- 東武東上本線の池袋-森林公園間で運行されていた特急
のどれかを指すが、この記事では1と2を扱う。
しもうさ号も参照。
概要
まず特筆すべきは、その特異な運行形態である。
なんと、中央本線-貨物線-武蔵野線-貨物線-東北本線という、普段旅客車が走らない貨物線を二回も跨ぐルートなのである。
貨物線を一回通る列車は割と多く、「成田エクスプレス」とか「はるか」、山手貨物線をほぼ完全に乗っ取った湘南新宿ラインと埼京線もそうである。
しかし、これは二回も跨ぐ。
(大事なことなので二回言いました。)
その運行ルートを、次の路線概況(Wikipediaの「沿線概況」のパクリ。)で紹介していくことにする。
路線概況
八王子を出発すると、途中の豊田駅、日野駅、立川駅、国立駅の順に各駅停車する。
(尤もこれは後述の通り、2014年3月15日のダイヤ改正で設定されたものであり、豊田、日野、国立はそれまで通過扱いされていたため、普通列車が中央線内の快速・通勤快速・特別快速の駅を通過するという「ねじれ現象」が発生していた。)
国立駅を出発すると、本線の上下線を挟む貨物線に入り、坂を下ってトンネルに入る。
何度か貨物列車とすれ違った後、新小平駅に停車する。
ここから北朝霞駅までは今のダイヤでは普通の武蔵野線と同じなのでここでは割愛する。
(ダイヤ改正前は新小平駅、新座駅は通過していた。)
北朝霞駅を発車し鉄橋を渡ると、西浦和駅に到着する前にある貨物線と旅客線のポイントのところで貨物線に入る。
(因みに貨物線は直線、旅客線は曲線になっているが、本列車は曲がらない貨物線を走行するため、ポイント通過による揺れの注意のアナウンスは入らない。)
貨物線に入り西浦和駅の脇をすりぬけると、大きく左にカーブしたあと高速でトンネルに進入する。
トンネルを抜けると右前方に京浜東北線の与野駅が見えてくる。
そしてしばらくして、分岐点を通過するとようやく終点の大宮駅に停車する。
車内の旅客が全員降りたことを確認すると東大宮の留置線まで回送される。
大宮発の列車はいずれも八王子着であるが、大宮着の列車は府中本町駅発の列車が平日朝に2本、休日朝に1本運行されている。こちらは通常の武蔵野線の経路と同様、北府中駅と西国分寺駅を経由して新小平駅に停車し、以降は八王子駅発と同じ経路となる。当然だがこの経路では貨物線は1回しか跨がない。
使用車両
普段武蔵野線で使用されている205系8両編成もしくは209系500番台8両編成、E231系0番台8両編成である。
2010年12月3日以前は豊田電車区(八トタ)のスカ色115系M40編成が主に使用されていた。
このM40編成が点検や故障で使えないときは、国鉄色の189系や長野色の115系が使用されたこともあった。
ちなみにこのM40編成は、今現存している115系のなかで唯一300番代のサハが組み込まれている編成である。
(サハ115-319がそれ。)
ダイヤ改正
2010年12月4日と2014年3月15日に当列車のダイヤ改正が実施された。これで変わったことを挙げていく。
- 使用車両が、115系M40編成から武蔵野線で通常使用されている車両のどれか、つまり205系前面変更車(いわゆるメルヘン)、205系5000番代、209系500番代のどれかになった。
- 「快速」、「ホリデー快速」ではなく普通列車となり、専用ヘッドマークの掲示も行なわれなくなった。
- 新座と新小平(府中本町発の列車は北府中も)に停車するようになった。
- 定期列車扱いになった。(これまでも毎日運転されていたが「臨時列車」だった)
- 臨時列車時代から通過していた豊田、日野、国立に停車するようになり、八王子~国立間は各駅停車となる。
- 土休日の大宮行の本数が5本に増加した。
関連動画
快速むさしの号
ホリデー快速むさしの号
快速むさしの奥多摩号
普通むさしの号
関連項目
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